報恩坊の怪しい偽作家!

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“愛原リサの日常” 「デート帰り」

2024-07-27 21:04:07 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[4月23日14時00分 天候:曇 東京都千代田区外神田 家系ラーメン武将家→同区神田岩本町 ドトールコーヒー]

 リサ「あー、美味しかった!ごちそーさま!」
 愛原「オマエ、凄いな……」

 リサは大盛のラーメンを平らげた。
 それだけじゃない。
 そこに辛子などをドバドバ入れて、辛味の強いものにしたのだ。
 いくらBOWのリサでも、これには体中を真っ赤にして汗をかいている。

 リサ「エヘヘ……。服……特にブラウスが、汗を吸って臭いそうだねぇ……?」
 愛原「そ、そうか。じゃあ、そうなる前に急いで帰らないとな」
 リサ「そうだねぇ!」
 愛原「じゃ、どうもごちそう様」
 店員「ありがとござっしたー!!」

 家系ラーメンの店舗は、基本的に食券制。
 この店舗とて例外ではない。
 その為、食べ終わったら速やかに退店すること。

 愛原「アキバにいることだし、このまま岩本町駅から地下鉄に乗って帰るか」
 リサ「そうだね……」
 愛原「帰ったら宿題やらないとな?」
 リサ「宿題ならもう片付けたよ?」
 愛原「早っ!……いや、学校のじゃなくて、高橋からの宿題だよ。ほら、夕飯にカレーを作るってヤツ」
 リサ「ああ!あったね!」
 愛原「カレーを手作りしようとすれば、煮込むのに時間が掛かるんだ。早めに帰った方がいいぞ」
 リサ「そんなこともないよ」
 愛原「えっ?」
 リサ「去年、調理実習でカレーを作ったけど、案外そこまで長時間煮込むことはなかったよ?」
 愛原「そうなの?」
 リサ「家庭科の先生も、『家庭用なら、そこまで長時間煮込む必要は無い』って言ってた」
 愛原「そうなのか」

 帰る途中で……。

 リサ「それにしても、辛いラーメンだった」
 愛原「いや、オマエが辛子ドバドバ入れるからだろ」
 リサ「先生に料理作る時は、甘口にしないとね」
 愛原「いや、中辛でいいよ」
 リサ「いや、カレーの話じゃなくて」
 愛原「ん?」
 リサ「料理全般のこと」
 愛原「オマエ、料理全部辛く作る気かw」
 リサ「喉が渇いた。どっか飲んで帰ろうよ」
 愛原「しょうがないな。確か、岩本町駅の近くにドトールがあったな。そこでいいか?」
 リサ「やった!」

 ドトールコーヒーに立ち寄り、愛原も愛原で食後のコーヒーが飲みたかったらしく、ブレンドコーヒーを注文していた。

 リサ「デザートはいいの?」
 愛原「いや、いいよ。リサはあれだろ?『辛い物食べたら、甘い物食べたくなる』とか言うんだろ?」
 リサ「さすがは先生!」
 愛原「何がいいんだ?」
 リサ「ミルクレープ」
 愛原「あいよ」

 あとは席に座って食べる。

 リサ「それで、明日は学校あるの?」
 愛原「まだ分からん。学校からは、まだ何の連絡も無い」
 リサ「困ったね。早くしてほしいね」
 愛原「BSAAの除染作業は終わったらしいんだが、警察の実況見分が長引いているらしくてな。何しろ、最初の事件の実況見分をしていた警察官が2名ともモールデッド化しちゃったんかだからな」
 リサ「そうだよねぇ……」
 愛原「オマエは平気だろうが、そんな所、気持ち悪くて嫌だっていう生徒もいるだろう」
 リサ「う、うん。まあ、確かにわたしは平気だ」

 リサもまたウィルスを撒き散らす側だからだろう。

 愛原「かといって、あくまでも事件の舞台は体育館だけであって、校舎とか他の建物は無事なわけだから、授業ができないわけじゃない」
 リサ「まあ、確かに……」

[同日15時14分 天候:曇 同地区 都営地下鉄岩本町駅→都営新宿線1488K電車・最後尾車内]

 

 すっかり話し込んでしまい、岩本町駅に入る頃には15時を回っていた。

 愛原「すっかり遅くなってしまった!高橋には、俺からLINE送って謝っておく!」
 リサ「先生のせいじゃないよ」

 階段やエスカレーターを下りて、地下深い乗り場に向かう。
 地下深いホームに辿り着くと、愛原はスマホを取り出して、高橋にLINEを送った。

 愛原「これでいい」
 リサ「わたしも怒られるかなぁ……」
 愛原「なぁに。高橋には、俺から言っておくさ」

〔まもなく、4番線に、各駅停車、本八幡行きが、10両編成で、到着します。ドアから離れて、お待ちください〕

 トンネルの向こうから強い風が吹いて来たと思うと、ホームに接近放送が鳴り響く。
 おかっぱ頭のリサの髪も、強い風に吹かれて揺れている。
 そして、電車が轟音を立てて入線してきた。
 京王電車であった。

 

〔4番線の、電車は、各駅停車、本八幡行きです。いわもとちょう、岩本町。秋葉原〕

 都営の車両とは違い、ローズピンクのシートが目につく。
 優先席は青色だが、リサ達はローズピンクの方に腰かけた。
 急行電車の待避や、折り返しの設備もある駅だが、すぐに発車メロディが鳴る。

〔4番線、ドアが閉まります〕

 ピンポンピンポンとドアチャイムが2回鳴ってドアが閉まる。
 都営地下鉄の車両とは種類が違うが、閉まり切ったら車掌が発車合図のブザーを鳴らすのは変わりない。
 走り出しても都営地下鉄の車掌は、出発監視が終わるまで、乗務員室のドアを開けたままである。
 ホームの途中まで来ると閉めて、あとは窓から顔を出しているのだが。

〔次は馬喰横山、馬喰横山。都営浅草線、JR総武快速線はお乗り換えです。お出口は、左側です〕

 愛原「おっ、高橋から返信来た」
 リサ「何て?」
 愛原「『了解です。帰ってきてからでも間に合うんで、気をつけて帰ってきてください』だって」
 リサ「お兄ちゃん、怒ってない?」
 愛原「まあ、俺からLINEしたというのもあるだろうがな。それに、岩本町から菊川は近いから、電車に乗ったらすぐというのもある」
 リサ「それもそうか」
 愛原「それに、あいつらにも土産の酒を買っておいたから」
 リサ「なるほど」

 リサは大きく頷いた。

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1 コメント

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Unknown (雲羽百三)
2024-07-28 14:50:34
https://x.com/CaptMurasha/status/1816840464567545946?t=zw5_KlGrFqRSOm-iog4JxA&s=19

大聖人様を交差点呼ばわりする邪宗日蓮宗の寺院前。
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