[4月23日10時48分 天候:曇 東京都港区新橋 都営バス新橋バス停→JR新橋駅]
リサと愛原を乗せたバスは、新橋バス停の降車場に到着した。
ここで乗客達を降ろしたバスはその後、乗車場へと移動して折り返し運転を行う。
リサは愛原と共に、中扉からバスを降りた。
愛原「じゃあ、早速制服を回収しようか」
リサ「うっス!」
リサは愛原と腕を組んだ。
愛原「何か、パパ活みたいだな……」
リサ「違法なパパ活と違って、わたし達のは合法だよ」
愛原「何で?」
リサ「わたしは人間じゃないから、法律が適用されないw」
愛原「オマエ、最早それ自虐ネタにしてるな」
法律が適用されないということは、人権が無いから、いきなり射殺されても文句は言えないということなのだが。
愛原「えーと……あのコインロッカーだ」
横断歩道を渡ってJR新橋駅構内に入り、改札口外側に件のコインロッカーはあった。
従来の鍵式ではなく、Suica対応式である。
愛原はスマホを取り出すと、それで善場から送られてきたメールを確認した。
そこにコインロッカーを開ける暗証番号が書かれているからだ。
愛原「あ、そうか!」
リサ「なに?」
愛原「善場係長がリサの制服をロッカーに入れたのは昨日だ。昨日は昨日で係長が料金を支払ったんだろうが、今日の分の料金が掛かっているんだ」
リサ「どうするの?」
愛原「今日の分は俺が払うよ。これも、手間賃だ」
愛原が料金を払うと、制服の入っているロッカーのロックが解除される。
愛原「よし、開いたぞ!」
リサ「おー!」
リサがロッカーの扉を開けると、そこには白1色の大きめの紙袋が入っていた。
口は同じ色の布テープで閉じられている。
納品書みたいなのが表面に貼られており、そこには制服メーカーや取扱店の名前の他、受取者が『NPO法人デイライト東京事務所ご担当者様』となっていた。
それは善場係長の事で、そこから最終的にようやく着用者のリサが受け取るというわけだ。
愛原「これは大事な物だ。ちゃんと持ってろよ」
リサ「もちろん!」
リサは紙袋を持った。
リサ「この後はどうするの?」
愛原「俺はフツーに昼飯食って帰るだけだと思ってるけど、リサはどこ行きたい?」
リサ「買い物があるからぁ……」
愛原「どこの店がいいんだ?」
リサ「特に、お店に拘りは無いよ。先生は本当に無いの?」
愛原「まあ、色々覗いて行くか。となると、土地勘のあるアキバか……」
リサ「よし!そこに移動しよう!」
愛原「何か、元気だな」
リサは改札口に入ろうとした。
愛原「あ、ちょっと待った!」
リサ「ん?」
愛原「オマエの分のキップも買ってやるよ」
リサ「別にいいよ、それくらい」
愛原「そ、そう?」
リサ「チャージはしてもらってるし」
愛原「そ、そうか。そうだな……」
というわけで、改めて改札の中に入った。
[同日11時03分 天候:曇 JR新橋駅・地上ホーム→山手線1074G電車・最後尾車内]
〔まもなく、6番線を、電車が、通過致します。危ないですから、黄色い点字ブロックまで、お下がりください。京浜東北線の、快速電車は、当駅には、停車致しません。山手線の、電車を、ご利用ください〕
パァァンと電子音の警笛を鳴らして、京浜東北線の電車が通過して行く。
駅のトイレを利用した後、リサ達は山手線のホームに上がった。
〔まもなく、5番線に、東京、上野方面行きが、参ります。危ないですから、黄色い点字ブロックまで、お下がりください。次は、有楽町に、停車します〕
山手線は終日各駅停車。
11両編成の電車がやってくる。
〔しんばし~、新橋~。ご乗車、ありがとうございます。次は、有楽町に、停車します〕
電車に乗り込むと、2人は開いている座席に隣同士で座った。
発車メロディがホームに鳴り響く。
かなり昔から使用されているもので、どちらかというと常磐線などの中距離電車のホームで使われていそうなタイプ。
恐らく山手線では、この駅でしか使用されていないのではないか。
〔5番線の、山手線、ドアが閉まります。ご注意ください。次の電車を、ご利用ください〕
電車のドアが閉まる。
駆け込み乗車があったが、ホームドアはともかく、車両のドアが再開閉した。
ようやく閉まり切ると、電車が発車した。
〔次は有楽町、有楽町。お出口は、左側です。地下鉄有楽町線と、地下鉄日比谷線はお乗り換えです〕
愛原「そういえば、アキバにドンキがあったな……」
リサ「そこなら、色々買えそうだね」
愛原「そうだな……」
相変わらず、空は曇っている。
雨が降りそうな気もするが、ドアの上にあるディスプレイにちょうど表示された天気予報によると、東京は今日1日ずっと曇。
降水確率は午前・午後とも30%という、正に降るんだか降らないんだか微妙な天気である。
リサ「お昼はどこで食べる?」
愛原「俺はラーメンでも食べたい気分なんだが……」
リサ「いいよ!ラーメンにしよう!」
愛原「そうなのか。若いから、マックの方がいいのかなと思ってね」
リサ「マックは、ヨドバシやレイチェルと一緒の時に食べてるからねぇ……」
愛原「あ、やっぱりそうなんだ」
リサ「今日は愛原先生とデートの日なんだから、『魔王軍』の事は一旦置いとくよ」
愛原「はは、そうか……」
と、そこへリサのスマホにLINEの着信音が鳴る。
どうやら、言ったそばから『魔王軍のグループLINE』に着信があったようだ。
リサ「ヨドバシからだ。『2年7組の庄子、貸した2000円まだ返せないって言ってますけど?』だって」
愛原「おいおい、金の貸し借りは……」
リサ「このアホ、財布忘れたりするからだよ。『月曜までに返せないようだったら、授業中公開お漏らしの刑だと言っとけ』と……」
愛原「何が、『魔王軍のことは一旦置いとく』だ。しっかり魔王様やってんじゃねーかw」
愛原はそうツッコミを入れた。
愛原「もしかしたら、月曜日は休校になるかもしれんぞ?」
リサ「えっ!?」
愛原「まだ、モールデッド事件のゴタゴタが鎮まってない」
リサ「たかだか体育館に立てこもったモールデッド1匹でしょ?」
愛原「それはもうBSAAが掃討したんだが、実際には数匹のモールデッドが現れただろ?そいつらが撒き散らした黒カビ汚染が深刻でな。上の宿泊施設だけじゃなく、体育館全体を消毒しないといけなくなったようだ」
リサ「でも、体育館だけだよね?」
愛原「だから。今日中に職員会で、明日どうするか会議しているらしい」
リサ「ふーん……。わたしは別に平気なんだけどなぁ……」
愛原「そりゃオマエはなw」
リサと愛原を乗せたバスは、新橋バス停の降車場に到着した。
ここで乗客達を降ろしたバスはその後、乗車場へと移動して折り返し運転を行う。
リサは愛原と共に、中扉からバスを降りた。
愛原「じゃあ、早速制服を回収しようか」
リサ「うっス!」
リサは愛原と腕を組んだ。
愛原「何か、パパ活みたいだな……」
リサ「違法なパパ活と違って、わたし達のは合法だよ」
愛原「何で?」
リサ「わたしは人間じゃないから、法律が適用されないw」
愛原「オマエ、最早それ自虐ネタにしてるな」
法律が適用されないということは、人権が無いから、いきなり射殺されても文句は言えないということなのだが。
愛原「えーと……あのコインロッカーだ」
横断歩道を渡ってJR新橋駅構内に入り、改札口外側に件のコインロッカーはあった。
従来の鍵式ではなく、Suica対応式である。
愛原はスマホを取り出すと、それで善場から送られてきたメールを確認した。
そこにコインロッカーを開ける暗証番号が書かれているからだ。
愛原「あ、そうか!」
リサ「なに?」
愛原「善場係長がリサの制服をロッカーに入れたのは昨日だ。昨日は昨日で係長が料金を支払ったんだろうが、今日の分の料金が掛かっているんだ」
リサ「どうするの?」
愛原「今日の分は俺が払うよ。これも、手間賃だ」
愛原が料金を払うと、制服の入っているロッカーのロックが解除される。
愛原「よし、開いたぞ!」
リサ「おー!」
リサがロッカーの扉を開けると、そこには白1色の大きめの紙袋が入っていた。
口は同じ色の布テープで閉じられている。
納品書みたいなのが表面に貼られており、そこには制服メーカーや取扱店の名前の他、受取者が『NPO法人デイライト東京事務所ご担当者様』となっていた。
それは善場係長の事で、そこから最終的にようやく着用者のリサが受け取るというわけだ。
愛原「これは大事な物だ。ちゃんと持ってろよ」
リサ「もちろん!」
リサは紙袋を持った。
リサ「この後はどうするの?」
愛原「俺はフツーに昼飯食って帰るだけだと思ってるけど、リサはどこ行きたい?」
リサ「買い物があるからぁ……」
愛原「どこの店がいいんだ?」
リサ「特に、お店に拘りは無いよ。先生は本当に無いの?」
愛原「まあ、色々覗いて行くか。となると、土地勘のあるアキバか……」
リサ「よし!そこに移動しよう!」
愛原「何か、元気だな」
リサは改札口に入ろうとした。
愛原「あ、ちょっと待った!」
リサ「ん?」
愛原「オマエの分のキップも買ってやるよ」
リサ「別にいいよ、それくらい」
愛原「そ、そう?」
リサ「チャージはしてもらってるし」
愛原「そ、そうか。そうだな……」
というわけで、改めて改札の中に入った。
[同日11時03分 天候:曇 JR新橋駅・地上ホーム→山手線1074G電車・最後尾車内]
〔まもなく、6番線を、電車が、通過致します。危ないですから、黄色い点字ブロックまで、お下がりください。京浜東北線の、快速電車は、当駅には、停車致しません。山手線の、電車を、ご利用ください〕
パァァンと電子音の警笛を鳴らして、京浜東北線の電車が通過して行く。
駅のトイレを利用した後、リサ達は山手線のホームに上がった。
〔まもなく、5番線に、東京、上野方面行きが、参ります。危ないですから、黄色い点字ブロックまで、お下がりください。次は、有楽町に、停車します〕
山手線は終日各駅停車。
11両編成の電車がやってくる。
〔しんばし~、新橋~。ご乗車、ありがとうございます。次は、有楽町に、停車します〕
電車に乗り込むと、2人は開いている座席に隣同士で座った。
発車メロディがホームに鳴り響く。
かなり昔から使用されているもので、どちらかというと常磐線などの中距離電車のホームで使われていそうなタイプ。
恐らく山手線では、この駅でしか使用されていないのではないか。
〔5番線の、山手線、ドアが閉まります。ご注意ください。次の電車を、ご利用ください〕
電車のドアが閉まる。
駆け込み乗車があったが、ホームドアはともかく、車両のドアが再開閉した。
ようやく閉まり切ると、電車が発車した。
〔次は有楽町、有楽町。お出口は、左側です。地下鉄有楽町線と、地下鉄日比谷線はお乗り換えです〕
愛原「そういえば、アキバにドンキがあったな……」
リサ「そこなら、色々買えそうだね」
愛原「そうだな……」
相変わらず、空は曇っている。
雨が降りそうな気もするが、ドアの上にあるディスプレイにちょうど表示された天気予報によると、東京は今日1日ずっと曇。
降水確率は午前・午後とも30%という、正に降るんだか降らないんだか微妙な天気である。
リサ「お昼はどこで食べる?」
愛原「俺はラーメンでも食べたい気分なんだが……」
リサ「いいよ!ラーメンにしよう!」
愛原「そうなのか。若いから、マックの方がいいのかなと思ってね」
リサ「マックは、ヨドバシやレイチェルと一緒の時に食べてるからねぇ……」
愛原「あ、やっぱりそうなんだ」
リサ「今日は愛原先生とデートの日なんだから、『魔王軍』の事は一旦置いとくよ」
愛原「はは、そうか……」
と、そこへリサのスマホにLINEの着信音が鳴る。
どうやら、言ったそばから『魔王軍のグループLINE』に着信があったようだ。
リサ「ヨドバシからだ。『2年7組の庄子、貸した2000円まだ返せないって言ってますけど?』だって」
愛原「おいおい、金の貸し借りは……」
リサ「このアホ、財布忘れたりするからだよ。『月曜までに返せないようだったら、授業中公開お漏らしの刑だと言っとけ』と……」
愛原「何が、『魔王軍のことは一旦置いとく』だ。しっかり魔王様やってんじゃねーかw」
愛原はそうツッコミを入れた。
愛原「もしかしたら、月曜日は休校になるかもしれんぞ?」
リサ「えっ!?」
愛原「まだ、モールデッド事件のゴタゴタが鎮まってない」
リサ「たかだか体育館に立てこもったモールデッド1匹でしょ?」
愛原「それはもうBSAAが掃討したんだが、実際には数匹のモールデッドが現れただろ?そいつらが撒き散らした黒カビ汚染が深刻でな。上の宿泊施設だけじゃなく、体育館全体を消毒しないといけなくなったようだ」
リサ「でも、体育館だけだよね?」
愛原「だから。今日中に職員会で、明日どうするか会議しているらしい」
リサ「ふーん……。わたしは別に平気なんだけどなぁ……」
愛原「そりゃオマエはなw」