報恩坊の怪しい偽作家!

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 実際のものとは異なります。

“愛原リサの日常” 「今日は都心へ」

2024-07-25 15:05:31 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[4月23日09時00分 天候:曇 東京都墨田区菊川2丁目 愛原家3階ダイニング]

 リサ「おはよう……」

 日曜日の朝、どんよりと曇った空。
 そんな中、リサは4階の部屋から降りて来た。
 今度は変な夢を見ることはなかったが。

 高橋「起きたか。さっさと朝飯食っちまえ」
 リサ「んー」

 3階の浴室の脱衣所からは、洗濯機の音がする。
 この場にパールがいないところをみると、洗濯をしているのだろう。
 高橋がサンドイッチを作っていた。

 

 リサ「先生は?」
 高橋「今、お手洗いだ」

 しばらくすると、3階のトイレから愛原が戻って来た。

 愛原「おはよう」
 高橋「おはようございます!先生、朝食をどうぞ!」
 愛原「ありがとう。早速頂くよ。……おや、リサ?オマエは食べないのか?」

 目の前に、自分の使用済みブラウスでオ○ニーしたダーリンがいる。
 そう思うと、リサは愛原を直視できなかった。

 リサ「た、食べる!」

 リサは目の前のサンドイッチにがっついた。

 リサ「ぱ、パールは今、洗濯してるんだよね!?」
 高橋「ああ。それがどうした?オメーもたまには手伝え」
 リサ「わ、分かってるよ!」
 愛原「もしかして、ポケットの中に何か入れっ放しだったとか?」
 リサ「そ、そうじゃなくて……」

 すると、洗濯機の方から……。

 パール「愛原先生、ちょっと宜しいですかー?」

 と、パールが愛原を呼ぶ声が聞こえた。

 愛原「って、いっけね!俺がズボンのポケットに小銭入れっぱだった!」
 高橋「はあ……」

 愛原は慌てて席を立つと、洗濯機の方に走って行った。

 高橋「で、オメーは何なんだ?」
 リサ「いや、昨日の戦いで、ブラウスが臭ってたから、大丈夫かなぁと思って……」
 高橋「パールが何も言ってこないってことは、大丈夫ってこったろ」
 リサ「そ、そうか。い、いやね、わたしの体臭が気になるみたいで……」
 高橋「肉の食い過ぎだ、オメーは!」
 リサ「そ、そうだね。う、うん……」

 リサは笑って取り繕った。

 高橋「今日は夕飯の手伝いしろよ?」
 リサ「分かったよ」

 愛原が戻った。

 愛原「いやあ、参った参った」
 高橋「大丈夫っスか?パールのヤツ、オーリョーしてませんでしたか?」
 愛原「いや、大丈夫。それに、ズボンの小銭くらい横領されてもしょうがない」
 リサ「いくら入れてたの?」
 愛原「銀行に行って両替してた500円玉の束の一部だよ。指導する立場の俺が、何とも情けない」
 高橋「人間、誰しも間違いはありますよ」
 リサ「そ、そうだよね。だから、わたしが間違って人食いしても……」
 高橋「オメーは人間じゃねーんだから、許されるわけねーべよ!!」
 愛原「そこは絶対に気をつけてね?」
 リサ「はーい……」
 愛原「というわけで、口止め料」
 高橋「えっ?」

 愛原は高橋とリサに、ピカピカの真新しい500円硬貨を1枚ずつ渡した。

 愛原「因みに3枚入ってたから。1枚はパールにあげた」
 高橋「いいんスか?」
 愛原「だから、この事は内緒な?」
 リサ「これでタバコでも買いなよってこと」
 高橋「な、なるほど……」
 愛原「今日はリサと出かけるから、昼は要らないよ。昼は2人で適当に食ってて」
 高橋「分かりました」
 愛原「夕飯までには帰るから」
 リサ「お兄ちゃんに、夕食作るの手伝えって言われた」
 愛原「そうか。因みに夕飯は?」
 高橋「カレーにしようかと。余れば、月曜日も朝カレーできます」
 愛原「分かった。それじゃ、それまでに帰るようにするよ」
 高橋「お願いします」

 リサから見て、今の愛原は普通だった。

 リサ(なるほど……。そうか)

 リサは中等部からも含めて6年近くの学校生活の中、変わった光景を見ることもあった。
 校内でオ○ニーしている男子生徒を見たこともある。
 終わった後、何食わぬ顔して教室に戻っていたのが印象的だった。

 リサ(あれと同じか……)

 さすがのリサも、学校でオ○ニーはしたことはないが、家ではよくする。
 イッた後は、しばらく余韻に浸って動けないことも多々ある。

 愛原「今日のリサは、随分ボーッとしてるな?体の具合が悪いのか?」
 リサ「い、いや、そんなことないよ。まだ、目が覚めてないだけ」
 愛原「飲み物、ジュースじゃなくて、コーヒーにするか?」
 リサ「そ、そうだね」
 愛原「高橋、リサにもコーヒー淹れてやってくれ」
 高橋「ハイ。思いっ切り濃い目にしますか?」
 リサ「ふ、フツーでいいよ!」

 辛党のリサだが、別にコーヒーはビター派というわけでもない。
 というか、そもそもコーヒー自体、嫌いというわけではないが、愛原のように大好きというわけでもない。

[同日10時03分 天候:曇 同地区内 菊川駅前バス停→都営バス業11系統車内]

 出かける前、リサは体操服とブルマから別の服に着替えた。
 今日は少し趣向を変えて、制服風のスタイルにした。
 ブラウスの上にニットのベストを着用し、首にはリボンを着けて、下はチェック柄のプリーツスカート。
 上着はブレザーではなく、フード付きのパーカーを羽織っている。

 愛原「今日はいつもと少し違う服だな?」
 リサ「前に、ヨドバシ達と買い物に行った時に買った服」
 愛原「殆ど制服だな、それは」
 リサ「ねー?」

 これを着た目的は、他にある。
 ブラウスの下には、ブラジャーしか着けていない。
 もしもこれにまた自分の体臭を着ければ、愛原が夜中に発情してくれるかもしれない。
 その時、自分がそこに飛び込めば……。
 リサはニッと笑った。

 愛原「おっ、バスが来た。行きはあれに乗って行くぞ」
 リサ「分かった」

 家の近所のバス停でバスを待っていると、ちょうど新橋行きのバスがやってきた。
 前扉からバスに乗り込む。

 愛原「大人2名で」
 運転手「はい。……どうぞ」

 今日は愛原が連れて行くからと、バス代は愛原が出してくれた。
 後ろの方の空いている2人席に座る。
 観光地のスカイツリーの方に行くバスは賑わっていたが、逆に都心の方に行くこっち側の方が少し客は少ない。
 本当に新橋まで急ぎで行くなら、1回の乗り継ぎはあっても、電車の方が早いからである。

〔発車致します。お掴まり下さい〕

 バスは折り戸式の前扉と、引き戸式の中扉を閉めると発車した。
 まずは三ツ目通りを南下する。

〔ピンポーン♪ 毎度、都営バスをご利用頂き、ありがとうございます。このバスは東京都現代美術館前、豊洲駅前、勝どき橋南詰経由、新橋行きでございます。次は森下五丁目、森下五丁目でございます〕

 リサ「帰りは違うルートなの?」
 愛原「リサも買い物したいって言ってただろ?付き合うよ」
 リサ「! ありがとう!」

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