[5月8日12時00分 天候:晴 沖縄県那覇市字鏡水 那覇空港→琉球バス交通車内]
那覇空港からは、貸切観光バス2台に分乗した。
(写真はどちらも琉球バス交通公式サイトより)
ベタな観光バスの方式通りの車内。
2号車に乗り込む。
引率者としては、坂上先生と倉田先生。
1号車に三上先生と学校カメラマンがいる。
バスガイド「それでは皆様、出発致します」
バスは那覇空港を出発した。
本来、引率者は最前列席に座るのがベタな法則である。
しかし、今回はリサの監視に当たる為、1番後ろの席に座ることになった。
最前列席には、リサの担任の先生2人が座っている。
1番後ろの進行方向左側にはリサが座り、その隣にはレイチェル。
ど真ん中席は空席、右側に私と高橋が座っている。
ここを確保したのは、リサが暴走した際、非常口を確保する為である。
レイチェル「……Yes,sir.」
レイチェルはインカムでどこかと交信していた。
もちろん、そのどこかとはBSAAであねる。
愛原「何だって?」
私が聞いてみると、レイチェルは親指で、バスの後方を指さした。
レイチェル「エージェントが車で、バスの後ろを押さえています」
愛原「マジか。警戒が厳重だな」
尾行されていると気づいたら、運転手も気になるだろうなぁ……。
愛原「リサの安全性は八丈島で証明されたのに、沖縄ではかなり警戒しなくてはならないのか?」
レイチェル「はい。あの時とは、状況が違うそうで。それに、沖縄は東京ではありません」
愛原「ん?……まあ、八丈島は東京都だな。どういうことだ?」
レイチェル「沖縄は中国に近いです」
愛原「そうだな。何なら台湾にも近い」
レイチェル「『日本のBOW』を中国政府が狙っている恐れがあります。その警戒の為です」
愛原「『日本のBOW』を守ってくれるのが、日本のBSAAではなく、アメリカのBSAAとは……」
レイチェル「愛原センセイはお忘れですか?Covid‐19が初めて蔓延したのは中国だということを」
愛原「あ、ああ、そうだったな」
その為、当初は武漢ウィルスという名前だったのに、中国政府の圧力に屈して新型コロナウィルスという通称になってしまったな。
レイチェル「エボラウィルスでさえ食べてしまうリサのGウィルス、中国政府が欲しがっているという情報があります。だからです」
愛原「そこまで行ったら、東京にいても似たようなものなんじゃない?」
レイチェル「東京ではGPSが効きますから、すぐにそれで追うことが可能です」
愛原「?」
レイチェル「この際ですから白状しますけど、今、リサのGPSは機能していません」
愛原「な、なにっ!?」
レイチェル「中国側から妨害が入っていると見られています。最近、尖閣諸島にまた中国船が出入りしているようですが、この旅行に合わているのだとしたら、警戒を強化する必要があります」
愛原「マジか。でも、中国にもBSAAはいるだろう?極東支部……」
レイチェル「香港のバイオハザード以降、極東支部は台湾に移転しています」
愛原「あっ!」
レイチェル「BSAAの範囲ではないのです」
愛原「……温泉旅行の方が良かった?それとも北海道?」
レイチェル「北海道も危険ですね。中国人が土地を買い漁っているのは、日本人も知ってるでしょう?」
愛原「あっ……!」
レイチェル「本当は、BOWには長距離旅行をさせるべきではないというのがBSAA北米支部の考えです」
愛原「じゃあ、何で承認したんだ?」
レイチェル「作戦が1つ、開始されています」
愛原「作戦?」
レイチェル「サナエ・サイトウ。この前、船内でバイオハザードを引き起こしたBOWですね。彼女を捕縛する作戦が、決行されています。彼女の拠点は沖縄。だからです」
愛原「リサの監視業務を行いつつ、別の作戦を行う。さすがは何度もバイオハザードの経験のある北米支部だ」
レイチェル「褒め言葉でしたら、ありがとうございます」
レイチェル、一瞬皮肉に聞こえたかな?
バスは国道331号線を南下している。最初の行き先は、ひめゆりの塔があることで有名な糸満市だ。
そこには団体向けに食事ができる所があり、そこで昼食を取ってから見学ということになる。
愛原「ゆっくり見学して大丈夫なのかね?」
レイチェル「心配要りません。BSAAで監視していますから」
愛原「そうかい?」
[同日12時50分 天候:晴 沖縄県糸満市伊原 優美堂]
那覇空港から1時間と掛からず、バスは目的地に到着した。
バスガイド「皆様、お疲れさまでした。……」
リサ「おっ、もう着いた?」
団体客も多く訪れる場所だ。
駐車場には、大型バス用のスペースもある。
バスの運転手も地元民なのだろう。
慣れた様子で、バスを駐車場に止める。
坂上「それではここで、まずは昼食にします。昼食の後、具体的には14時から平和学習として、『ひめゆり平和祈念資料館』や『平和祈念公園』の見学を行います。大きな荷物をバスの中に置いて行って構いません。財布や貴重品など、小さな荷物だけ持って降りてください」
1番後ろに座っている身としては、一応バス車内の様子を確認してから降りた方がいいだろう。
愛原「何か、日差しが強いな」
高橋「やっぱ東京と違いますね。もう夏って感じです」
愛原「うむ……」
リサ「ねぇ、先生」
愛原「ん?」
リサ「今夜って、那覇市内のホテルに泊まるんだよね?」
愛原「そうだよ。それがどうした?」
リサ「那覇市内なら、エレンがホテルに向かってもいいって言ってた」
愛原「マジか!?」
リサ「どうする?エレンに来てもらう?」
愛原「あー……そうだな。ちょっとレイチェルに聞いてみよう」
しかし、すぐ近くにレイチェルはいなかった。
近くにいた淀橋さんに聞くと、トイレに行ったという。
まあ、しょうがないか。
リサ「お腹空いた。お昼食べたい」
愛原「トイレに行ったコ達が戻って来てからだろうな」
高橋としては、トイレよりもタバコが吸いたいようだが。
那覇空港からは、貸切観光バス2台に分乗した。
(写真はどちらも琉球バス交通公式サイトより)
ベタな観光バスの方式通りの車内。
2号車に乗り込む。
引率者としては、坂上先生と倉田先生。
1号車に三上先生と学校カメラマンがいる。
バスガイド「それでは皆様、出発致します」
バスは那覇空港を出発した。
本来、引率者は最前列席に座るのがベタな法則である。
しかし、今回はリサの監視に当たる為、1番後ろの席に座ることになった。
最前列席には、リサの担任の先生2人が座っている。
1番後ろの進行方向左側にはリサが座り、その隣にはレイチェル。
ど真ん中席は空席、右側に私と高橋が座っている。
ここを確保したのは、リサが暴走した際、非常口を確保する為である。
レイチェル「……Yes,sir.」
レイチェルはインカムでどこかと交信していた。
もちろん、そのどこかとはBSAAであねる。
愛原「何だって?」
私が聞いてみると、レイチェルは親指で、バスの後方を指さした。
レイチェル「エージェントが車で、バスの後ろを押さえています」
愛原「マジか。警戒が厳重だな」
尾行されていると気づいたら、運転手も気になるだろうなぁ……。
愛原「リサの安全性は八丈島で証明されたのに、沖縄ではかなり警戒しなくてはならないのか?」
レイチェル「はい。あの時とは、状況が違うそうで。それに、沖縄は東京ではありません」
愛原「ん?……まあ、八丈島は東京都だな。どういうことだ?」
レイチェル「沖縄は中国に近いです」
愛原「そうだな。何なら台湾にも近い」
レイチェル「『日本のBOW』を中国政府が狙っている恐れがあります。その警戒の為です」
愛原「『日本のBOW』を守ってくれるのが、日本のBSAAではなく、アメリカのBSAAとは……」
レイチェル「愛原センセイはお忘れですか?Covid‐19が初めて蔓延したのは中国だということを」
愛原「あ、ああ、そうだったな」
その為、当初は武漢ウィルスという名前だったのに、中国政府の圧力に屈して新型コロナウィルスという通称になってしまったな。
レイチェル「エボラウィルスでさえ食べてしまうリサのGウィルス、中国政府が欲しがっているという情報があります。だからです」
愛原「そこまで行ったら、東京にいても似たようなものなんじゃない?」
レイチェル「東京ではGPSが効きますから、すぐにそれで追うことが可能です」
愛原「?」
レイチェル「この際ですから白状しますけど、今、リサのGPSは機能していません」
愛原「な、なにっ!?」
レイチェル「中国側から妨害が入っていると見られています。最近、尖閣諸島にまた中国船が出入りしているようですが、この旅行に合わているのだとしたら、警戒を強化する必要があります」
愛原「マジか。でも、中国にもBSAAはいるだろう?極東支部……」
レイチェル「香港のバイオハザード以降、極東支部は台湾に移転しています」
愛原「あっ!」
レイチェル「BSAAの範囲ではないのです」
愛原「……温泉旅行の方が良かった?それとも北海道?」
レイチェル「北海道も危険ですね。中国人が土地を買い漁っているのは、日本人も知ってるでしょう?」
愛原「あっ……!」
レイチェル「本当は、BOWには長距離旅行をさせるべきではないというのがBSAA北米支部の考えです」
愛原「じゃあ、何で承認したんだ?」
レイチェル「作戦が1つ、開始されています」
愛原「作戦?」
レイチェル「サナエ・サイトウ。この前、船内でバイオハザードを引き起こしたBOWですね。彼女を捕縛する作戦が、決行されています。彼女の拠点は沖縄。だからです」
愛原「リサの監視業務を行いつつ、別の作戦を行う。さすがは何度もバイオハザードの経験のある北米支部だ」
レイチェル「褒め言葉でしたら、ありがとうございます」
レイチェル、一瞬皮肉に聞こえたかな?
バスは国道331号線を南下している。最初の行き先は、ひめゆりの塔があることで有名な糸満市だ。
そこには団体向けに食事ができる所があり、そこで昼食を取ってから見学ということになる。
愛原「ゆっくり見学して大丈夫なのかね?」
レイチェル「心配要りません。BSAAで監視していますから」
愛原「そうかい?」
[同日12時50分 天候:晴 沖縄県糸満市伊原 優美堂]
那覇空港から1時間と掛からず、バスは目的地に到着した。
バスガイド「皆様、お疲れさまでした。……」
リサ「おっ、もう着いた?」
団体客も多く訪れる場所だ。
駐車場には、大型バス用のスペースもある。
バスの運転手も地元民なのだろう。
慣れた様子で、バスを駐車場に止める。
坂上「それではここで、まずは昼食にします。昼食の後、具体的には14時から平和学習として、『ひめゆり平和祈念資料館』や『平和祈念公園』の見学を行います。大きな荷物をバスの中に置いて行って構いません。財布や貴重品など、小さな荷物だけ持って降りてください」
1番後ろに座っている身としては、一応バス車内の様子を確認してから降りた方がいいだろう。
愛原「何か、日差しが強いな」
高橋「やっぱ東京と違いますね。もう夏って感じです」
愛原「うむ……」
リサ「ねぇ、先生」
愛原「ん?」
リサ「今夜って、那覇市内のホテルに泊まるんだよね?」
愛原「そうだよ。それがどうした?」
リサ「那覇市内なら、エレンがホテルに向かってもいいって言ってた」
愛原「マジか!?」
リサ「どうする?エレンに来てもらう?」
愛原「あー……そうだな。ちょっとレイチェルに聞いてみよう」
しかし、すぐ近くにレイチェルはいなかった。
近くにいた淀橋さんに聞くと、トイレに行ったという。
まあ、しょうがないか。
リサ「お腹空いた。お昼食べたい」
愛原「トイレに行ったコ達が戻って来てからだろうな」
高橋としては、トイレよりもタバコが吸いたいようだが。