報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

“私立探偵 愛原学” 「土曜日の夜」

2023-09-16 21:29:44 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[1月14日12時30分 天候:晴 東京都墨田区菊川2丁目 愛原学探偵事務所2階]

 リサ「ただいま」
 愛原「おー、お帰り」

 リサが学校から帰宅してきた。
 今度はエレベーターを使わず、階段を上がって来た。
 学校からの帰りなので、制服を着ている。
 BOWのリサはそこまで寒さを感じないのか、コートは基本的に着ない。
 その代わり、さすがにブレザーの下にはニットのベスト(学校指定)を着用して、マフラーは巻いている。
 手袋は革手袋をしている。
 普通の毛糸の手袋だと、鬼化した際に長く鋭く伸びた爪で穴を開けてしまう為。
 下は黒いルーズソックスを履いていた。
 私の世代で流行ったルーズソックスだが、そんな彼女らが母親になり、娘に定着しているのだそうだ。
 リサも、それを真似したのだろう。

 愛原「お昼は食べた?」
 リサ「まだ。食べてないって、LINEしたでしょ?」
 愛原「それもそうだな。おい、高橋」
 高橋「分かってますよ」

 今日の昼食当番は高橋。
 事務所の奥にある給湯室で、昼食を作っていた。
 今日の昼食はホットドッグ。
 昔ながらの喫茶店のそれよろしく、キャベツを千切りにして、それをソーセージと一緒にフライパンで炒め、背割りしたコッペパンに挟んで、オーブン機能の電子レンジで焼く。

 愛原「リサ、コーヒー飲むか?」
 リサ「飲むー!……今日はお客さん来ないの?」
 愛原「いや、午後から来ることになってるよ。前回、ゴキブリ騒動でキャンセルになったから」
 リサ「あー、なるほどね。じゃあ、急いで食べるよ」
 愛原「悪いな」

 そして、給湯室でチンベルの音がした。
 ホットドッグが出来上がったらしい。
 私もネスカフェバリスタで、リサにコーヒーを入れてやった。
 まあ、私達も昼食休憩中で、食後にコーヒーでも飲もうとしていたからな……。
 因みに、来客に入れる用でもある。

 愛原「はい、コーヒー」
 高原「ほらよ、ホットドッグ」
 リサ「わぁい!いただきまーす!」
 高橋「そっちで食えよ!」

 リサは給湯室に仕切られた小さなテーブルに移動して、昼食を食べた。

 愛原「今日の夕食はカレーか?」
 パール「そうですね。昨日はそれができなかったので、今日にします」
 愛原「そうか」
 パール「お肉は何にしましょう?」
 愛原「明日は焼き鳥食べに行くから、チキン以外ならいいよ。ビーフかポーク、安い方で」
 パール「かしこまりました。恐らく牛肉はもう特売日が過ぎたので、豚肉の方が安いと思います」
 愛原「分かった」

[同日14時00分 天候:晴 愛原学探偵事務所2階]

 愛原「かしこまりました。それでは後日、現地調査に向かわせて頂きます」
 クライアント「引き受けてくれてありがとうございます。是非、よろしくお願いします」
 愛原「こちらこそ、御依頼ありがとうございます」

 作品では作者が描写していないだけで、私達、他の仕事もしているのだよ。
 けして、デイライトさんやBSAA絡みの仕事だけしているわけではないのだよ。
 本当は斉藤社長の仕事も併せてやっておけば、こういう小さな仕事は断ってもいいくらいなのだが、今は大口顧客がデイライトさんだけになってしまったからな……。
 ちょっとそれだけでは心許ない。
 しばらくは何でも屋……もとい、探偵の仕事を勤しんで行こうと思う。

 高橋「事故物件の怪奇現象なんて、引き受けるんスか?」

 クライアントが退出してから、高橋が言った。

 愛原「まあ、久しぶりの普通の仕事だし、いいんじゃないか?どんな幽霊さんが出るか知らんが、こっちは幽霊よりもっと怖いゾンビやタイラントと戦っただろ?」
 高橋「まあ、そうっスね。こっちはバイオハザード経験者っスもんね」
 愛原「そうそう」
 パール「リサさんも連れて行くんですか?」
 愛原「いや、調査日は平日だから、リサは学校だし、無理だよ。俺と高橋で行ってくる。どうせ同じ都内だし」
 パール「そうですか」
 高橋「どうせ八王子っスから、首都高と中央道で飛ばしますよ」
 愛原「警察の御厄介にならないようにな?」
 高橋「……はい」
 愛原「いずれにせよ来週の話だ」
 パール「分かりました」

[同日17時00分 天候:晴 愛原学探偵事務所2階→3階]

 冬の日は短い。
 もう辺りが真っ暗になった17時頃、来客の予定も無かったので、私はもう事務所を閉めることにした。

 愛原「リサのヤツ、ホットドッグだけじゃ足りないって、おやつせびりに来たな」
 高橋「燃費の悪いBOWっスねー」
 愛原「ウィルス兵器保有者は、往々にして食欲旺盛だからな」

 そしてリサの場合、性欲も。
 事務所を閉めて消灯する。
 正面入口のガラスドアに関しては、オートロックになっているので、通常は施錠状態だ。
 来訪者はドア横のインターホンを押してもらい、基本的にはパールが応対して、遠隔で鍵を開け、入ってきてもらうという感じだ。
 車で来る場合は、ガレージのシャッターを開ける。
 今はどちらも閉まっているので、これで戸締りは終わりだ。
 あとは、エレベーターで3階に上がる。

 愛原「おっ、カレーの匂いがするな?」
 高橋「エレベーターの中にまで漂ってきますねぇ……」

 ドアが開いてエレベーターを降り、靴を履き替える。

 パール「お疲れ様です、先生」
 愛原「ああ。お疲れ」
 リサ「先生、お疲れさまー!」
 愛原「リサ!?何やってるんだ?」
 リサ「パールの手伝い」
 愛原「そうなのか?」

 リサもまたエプロンを着けていた。
 但し、パールのがメイドさんの着ける白いフリルの付いたそれなのに対し、リサの普通の黄色いエプロン。

 高橋「つまみ食いの間違いじゃねーのか?」
 リサ「先生と結婚するに当たって、わたしが料理作れるようにならなくちゃ」

 そういえば前のマンションでも、リサが高橋の料理を手伝っていたことがあったな……。

 愛原「それはありがたいけど……。大丈夫なの?」
 パール「材料の豚肉を生で食べようとしましたね」
 愛原「やっぱり……」

 ということは、今日のカレーはポークカレーか。
 リサが来てから、鍋や炊飯器が大きくなったんだっけ。
 尚、パールは小食である為、特にパールが来てから、更に食材の消費量が大きく増えたということはない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

物語の途中ですが、ここで速報をお伝えします。

2023-09-16 21:13:43 | 日記
 本日16時52分を持ちまして、X(旧Twitter)からアカウント凍結の処分が下されました。
 理由は過去に私が暴力的な発言を2回行ったことが、他のユーザーより通報されたからだとのことでした。
 確かに過激な発言はしましたが、他に過激発言を行っているユーザーは凍結されていないことから、ピンポイントで狙われたものと思われます。
 直ちにX社には異議申し立ての連絡を行い、現在はX社からのリアクション待ちとなっています。
 凍結中は新しいアカウントを作成することも禁止されていることから、しばらくはこのブログ1本のみに集中したいと思います。
 現在は殆ど「小説」のみを投稿しているこのブログですが、「日記」や、コメント欄での「つぶやき」を順次再開する予定です。

 よろしくお願い致します。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする