[1月11日15時30分 天候:晴 東京都墨田区菊川2丁目 愛原家3階]
〔「……このゴキブリは、『ラージローチ』と呼ばれるものですが、アメリカのラクーン市で発生したものとは少々性質が異なるようです」〕
愛原「おわっ!?」
私は急いでリビングに移動した。
しかしその時、床に落ちているテレビのリモコンを踏んでしまい、その時に電源ボタンが押されたか、テレビが点いてしまった。
私は慌ててテレビを消そうとした。
〔「……実は今度のゴキブリは、殺虫剤が全く効かないんですね」〕
愛原「……え?」
〔「……それどころか、殺虫剤の成分を栄養に、どんどん巨大化してしまうのです。それが今回のゴキブリの恐ろしいところです」〕
愛原「ええーっ!?」
私は真逆の対応をしてしまったということか!
〔「……ですので視聴者の皆さん。墨田区内でゴキブリを見つけても、けして殺虫剤を使わないでください」〕
愛原「今更遅いわ、アホーッ!」
すると、ダイニングが荒らされる音がした。
見るとゴキブリが冷蔵庫の中を開けて、食べ物を漁っている。
どうやら、食べ物に夢中で、私のことなど眼中に無いらしい。
今のうちだ!
私は急いで、隣の高橋とパールの部屋に移動した。
あの2人の部屋なら、武器になるものが保管されているはずだ。
マグナムは私も扱ったことは無いが、他にもあるはずだ。
バタン!
愛原「しまった!」
部屋のドアを閉める時、風圧で勢い良くドアが閉まってしまった。
その音でゴキブリは、私の事を思い出したらしい。
愛原「あった!」
クロゼットの中には、マグナムは無かった。
どうやら高橋のヤツ、全部持って行ったらしい。
あったのは、私でも扱えるハンドガンと、高橋に貸していたショットガンだ。
よし!これであいつを退治できる!
殺虫剤がダメなら、銃弾を撃ち込めば良い!
愛原「この野郎、これでも食らえ!」
私はドアを開けると、ゴキブリに向かってハンドガンを発砲した。
しかし!
愛原「ん!?」
何故か銃弾は、ゴキブリの羽に当たって弾かれてしまった。
愛原「ど、どういうことだ!?」
ハンドガンが効かない!?
そ、それならば、ショットガンだ!
愛原「うらぁーっ!!」
ショットガンの弾も、間違いなくゴキブリに命中した。
しかし、やっぱり効かない。
被弾している間、ゴキブリは動きを止めるものの、その後すぐにまた動き出した。
愛原「ウソぉ!?」
このゴキブリ、リサ以上に銃弾が効かない!?
ラージロージ「シャーッ!」
ゴキブリは私の攻撃が止んだと見るや、ゆっくりと近づいてきた。
ゴキブリは素早い動きというイメージがあるが、デカくなり過ぎたからなのか、それともワザとなのか、動きは緩慢になっていた。
んでもって、さっき冷蔵庫の中身を食い漁ったせいか、さっきよりまたデカくなったような……?
愛原「ちょ、ちょっと!聞いてよ、ゴキちゃん!俺って、凄く不味いんだから!縄文系の顔で、体毛も特にすね毛が濃いから、食いづらいよ!?リサは気にしないみたいだけど!キミは違うよね!?」
ラージローチ「シャーッ!」
愛原「わぁーっ!!」
私は急いで高橋の部屋に戻ると、鍵を掛けた。
愛原「はー……!あのゴキブリ、人間は肉より毛の方が好きだったりして?……すね毛の1本も食わせるか」
私は自分のスマホを取り出すと、それでリサのスマホに架電した。
愛原「あ、もしもし、リサ!?緊急事態発生!今すぐ家に帰ってこい!俺、今、デッカいゴキブリに襲われてんの!……そう!ゴキブリのヤツ、今度は俺の肉だか毛を食うつもりだぞ!……その通りだ!お前の獲物が横取りされようとしているぞ!?分かったら早く帰って来い!」
私は電話を切った。
……あ。
リサが今どこにいるのか聞くの忘れた。
すぐ電話に出た上、電車の音とかはしてないから、電車に乗っているとか、駅の中とか、そういうことではないようだが……。
バキィッ!
愛原「うわぁっ!?」
ゴキブリのヤツ、器用に木製のドアを壊し始めた。
愛原「腹減ったんだろ!?もうちょっと待ってくれよ!?今、リサが上野駅のエキナカで限定ドーナツ買ってきてるから!俺の分、やるからさ!」
バキャッ(鍵が壊される音)
バッン!(蝶番が壊される音)
……ドォン!(ドアが倒れる音)
愛原「わぁぁぁぁっ!!」
私はダイニングに出る方のドアを開け、そこからゴキブリの動きを交わした。
そして、風呂場の脱衣所に逃げ込んだ。
愛原「全く!どうして、こんなドアがすぐ壊れる構造になってるの!」
すぐ、隣の風呂場のドアも開ける。
そして、バスタブを見た。
愛原「中入って、蓋閉めたら隠れられるかな?……ダメだな」
ドン!ドンドンドン!!
愛原「入ってまーす!」
ま、まずい!こんな所に武器になるものなんて無いぞ!
一応、殺虫剤はここにも配備しているが、こんなものは効かないどころか、むしろ更に巨大化させてしまうだけだ。
しかし、他に武器となるものは……。
バキッ!バキバキ……メキィッ!
愛原「ゴキブリなのに、お風呂入りたいの!?待って!順番だから、もう少し待ってよ!」
そして、ついに脱衣所のドアが破られた。
愛原「ま、待ってくれ!ぼ、暴力はいけない!は、話し合おうじゃないか!……なんちゃって!これでも食らえ!」
私は風呂掃除用に設置されていたカビキラーを噴射した。
だが、これも逆効果で、更にゴキブリが一回り大きくなってしまう。
愛原「ま、待って!今のは冗談!今のはナシ!だから、元の大きさに戻ってくれよ!?」
ゴキブリはグングン近づいてくる。
その時、私の目に入って来たのは……。
愛原「最後の手段!これでも食らえ!」
私は目に入ったスプレー容器を手に取ると、それをゴキブリに噴射したのだった。
愛原「どうだ!いい匂いがするだろ!……何か変な匂いだけど!」
〔「……このゴキブリは、『ラージローチ』と呼ばれるものですが、アメリカのラクーン市で発生したものとは少々性質が異なるようです」〕
愛原「おわっ!?」
私は急いでリビングに移動した。
しかしその時、床に落ちているテレビのリモコンを踏んでしまい、その時に電源ボタンが押されたか、テレビが点いてしまった。
私は慌ててテレビを消そうとした。
〔「……実は今度のゴキブリは、殺虫剤が全く効かないんですね」〕
愛原「……え?」
〔「……それどころか、殺虫剤の成分を栄養に、どんどん巨大化してしまうのです。それが今回のゴキブリの恐ろしいところです」〕
愛原「ええーっ!?」
私は真逆の対応をしてしまったということか!
〔「……ですので視聴者の皆さん。墨田区内でゴキブリを見つけても、けして殺虫剤を使わないでください」〕
愛原「今更遅いわ、アホーッ!」
すると、ダイニングが荒らされる音がした。
見るとゴキブリが冷蔵庫の中を開けて、食べ物を漁っている。
どうやら、食べ物に夢中で、私のことなど眼中に無いらしい。
今のうちだ!
私は急いで、隣の高橋とパールの部屋に移動した。
あの2人の部屋なら、武器になるものが保管されているはずだ。
マグナムは私も扱ったことは無いが、他にもあるはずだ。
バタン!
愛原「しまった!」
部屋のドアを閉める時、風圧で勢い良くドアが閉まってしまった。
その音でゴキブリは、私の事を思い出したらしい。
愛原「あった!」
クロゼットの中には、マグナムは無かった。
どうやら高橋のヤツ、全部持って行ったらしい。
あったのは、私でも扱えるハンドガンと、高橋に貸していたショットガンだ。
よし!これであいつを退治できる!
殺虫剤がダメなら、銃弾を撃ち込めば良い!
愛原「この野郎、これでも食らえ!」
私はドアを開けると、ゴキブリに向かってハンドガンを発砲した。
しかし!
愛原「ん!?」
何故か銃弾は、ゴキブリの羽に当たって弾かれてしまった。
愛原「ど、どういうことだ!?」
ハンドガンが効かない!?
そ、それならば、ショットガンだ!
愛原「うらぁーっ!!」
ショットガンの弾も、間違いなくゴキブリに命中した。
しかし、やっぱり効かない。
被弾している間、ゴキブリは動きを止めるものの、その後すぐにまた動き出した。
愛原「ウソぉ!?」
このゴキブリ、リサ以上に銃弾が効かない!?
ラージロージ「シャーッ!」
ゴキブリは私の攻撃が止んだと見るや、ゆっくりと近づいてきた。
ゴキブリは素早い動きというイメージがあるが、デカくなり過ぎたからなのか、それともワザとなのか、動きは緩慢になっていた。
んでもって、さっき冷蔵庫の中身を食い漁ったせいか、さっきよりまたデカくなったような……?
愛原「ちょ、ちょっと!聞いてよ、ゴキちゃん!俺って、凄く不味いんだから!縄文系の顔で、体毛も特にすね毛が濃いから、食いづらいよ!?リサは気にしないみたいだけど!キミは違うよね!?」
ラージローチ「シャーッ!」
愛原「わぁーっ!!」
私は急いで高橋の部屋に戻ると、鍵を掛けた。
愛原「はー……!あのゴキブリ、人間は肉より毛の方が好きだったりして?……すね毛の1本も食わせるか」
私は自分のスマホを取り出すと、それでリサのスマホに架電した。
愛原「あ、もしもし、リサ!?緊急事態発生!今すぐ家に帰ってこい!俺、今、デッカいゴキブリに襲われてんの!……そう!ゴキブリのヤツ、今度は俺の肉だか毛を食うつもりだぞ!……その通りだ!お前の獲物が横取りされようとしているぞ!?分かったら早く帰って来い!」
私は電話を切った。
……あ。
リサが今どこにいるのか聞くの忘れた。
すぐ電話に出た上、電車の音とかはしてないから、電車に乗っているとか、駅の中とか、そういうことではないようだが……。
バキィッ!
愛原「うわぁっ!?」
ゴキブリのヤツ、器用に木製のドアを壊し始めた。
愛原「腹減ったんだろ!?もうちょっと待ってくれよ!?今、リサが上野駅のエキナカで限定ドーナツ買ってきてるから!俺の分、やるからさ!」
バキャッ(鍵が壊される音)
バッン!(蝶番が壊される音)
……ドォン!(ドアが倒れる音)
愛原「わぁぁぁぁっ!!」
私はダイニングに出る方のドアを開け、そこからゴキブリの動きを交わした。
そして、風呂場の脱衣所に逃げ込んだ。
愛原「全く!どうして、こんなドアがすぐ壊れる構造になってるの!」
すぐ、隣の風呂場のドアも開ける。
そして、バスタブを見た。
愛原「中入って、蓋閉めたら隠れられるかな?……ダメだな」
ドン!ドンドンドン!!
愛原「入ってまーす!」
ま、まずい!こんな所に武器になるものなんて無いぞ!
一応、殺虫剤はここにも配備しているが、こんなものは効かないどころか、むしろ更に巨大化させてしまうだけだ。
しかし、他に武器となるものは……。
バキッ!バキバキ……メキィッ!
愛原「ゴキブリなのに、お風呂入りたいの!?待って!順番だから、もう少し待ってよ!」
そして、ついに脱衣所のドアが破られた。
愛原「ま、待ってくれ!ぼ、暴力はいけない!は、話し合おうじゃないか!……なんちゃって!これでも食らえ!」
私は風呂掃除用に設置されていたカビキラーを噴射した。
だが、これも逆効果で、更にゴキブリが一回り大きくなってしまう。
愛原「ま、待って!今のは冗談!今のはナシ!だから、元の大きさに戻ってくれよ!?」
ゴキブリはグングン近づいてくる。
その時、私の目に入って来たのは……。
愛原「最後の手段!これでも食らえ!」
私は目に入ったスプレー容器を手に取ると、それをゴキブリに噴射したのだった。
愛原「どうだ!いい匂いがするだろ!……何か変な匂いだけど!」