[1月11日18時00分 天候:晴 東京都墨田区菊川 ジョナサン菊川店]
高橋「俺はお役に立てなくて、何とも不甲斐ない……」
高橋は悔しそうにしていた。
愛原「まあまあ。オマエは山梨に出張だったんだから、しょうがないだろう」
高橋「サーセン……。これ、お土産です」
リサ「おー!ありがとー!」
愛原「ありがとう。桔梗信玄餅だな。ホテルに戻ったら食べよう」
リサ「うん!」
高橋が帰京し、私達は夕食を近所のファミレスで取ることにした。
夕食は外食なのかって?
そりゃそうだ。
冷蔵庫はラージローチに食い荒らされてしまった。
無事な食材もあったが、ラージローチのヤツ、それで冷蔵庫ぶっ壊しやがったからさぁ……。
食材は全部廃棄、冷蔵庫も買い直しだ。
あと、ラージローチにリビングのドアとか高橋の部屋のドア、そして脱衣所のドアまで壊されるし、あとゴキブリって、体がテカテカしてるだろう?
化け物クラスともなると、歩く時に脂ぎった体が床の上を歩くものだから、床もヌルヌルしてダメだ。
実害としては3階だけなのだが、さすがに修理や整備は必要だと判断した。
幸いにも、保険金は下りるようである。
あと、雑損控除の手続きとかもしておこう。
明日、事務所は臨時休業だな。
というかもう、実質的に今日は15時以降の営業が強制終了のようなものである。
高橋「注文していいっスか?」
愛原「いいよ。俺は広島産カキフライの和食セット。……それと、やっぱビール」
高橋「ですよねー!俺もビール、お付き合いしまっス!」
リサ「じゃあ、わたしも」
愛原「オマエは“鬼ころし”以外、飲酒禁止!」
リサ「ちぇっ……。あっ、わたし、アプリのクーポンで、ドリンクバー無料クーポンあるんだった」
愛原「よし。オマエはそれでドリンクバー頼め」
リサ「はーい。食事はぁ……肉……」
愛原「ああ。ステーキ頼んでいいから」
リサ「やった!」
高橋にタブレットを操作してもらい、それで注文する。
リサ「ジュース持ってこよ!」
高橋「先生、水とおしぼり持って来ます」
愛原「ああ、すまない」
リサはオレンジジュース、高橋はお冷とおしぼりを持って来た。
この店でも、もれなくロボットが配膳をしているが、アルコールなどの飲み物は店員が持ってくる。
高橋「先生の勝利に乾杯っス!」
愛原「ああ、ありがとう」
リサ「カンパーイ!」
愛原「冷蔵庫は、明日頼めるんだって?」
高橋「そうです!」
代わりの冷蔵庫は、高橋の知り合いが働くリサイクルショップで何とか手に入れることができそうだった。
大きさも何とか、使っていたものとだいたい同じサイズの物があるという。
また、壊されたドアとかの修理についても、高橋の知り合いが働く建具屋だか内装屋だかで頼めそうだという。
できれば大至急直して欲しいところなので、高橋が交渉してくれると助かる。
あとはゴキブリに汚された所だが、これは私の知り合いにハウスクリーニングをやっているのがいるので、そこに頼んでおいた。
明日は臨時休業だが、何とか皆の協力でそれだけで済みそうだった。
愛原「それは助かるよ」
私はホッとして、ビールを口に運んだ。
愛原「パールの調子はどうだ?」
高橋「全然フツーみたいっスね。このまま帰りたいとか言ってます」
愛原「コロナよりも特殊なワクチンだからな。どんな影響があるか分からん。1日様子を見るというのは当然だよ。とにかく、今日1日は我慢するように言っておいてくれ」
高橋「もちろんです。寝てるしかやること無ェって愚痴ってましたけど」
愛原「まあ、病院ってそういう所だからな。明日、迎えに行くんだろ?」
高橋「そうです。どうせ元気でしょうから、急いで帰って、先生のお手伝いをしますよ」
愛原「ありがとう。まさか、本業より後処理の方が忙しいとはなぁ……」
幸いなのは、家の損害が3階だけで済んだことだ。
[同日19時00分 天候:晴 同日同地区 リバーサイドホテル墨田・江東]
夕食を終え、私達はファミレスをあとにし、宿泊先のホテルに戻った。
愛原「幸いホテルは朝食付きだから、朝飯の心配はしなくていいな」
リサ「でも、食べ放題じゃないんでしょう?わたしは途中でお腹空きそうだなぁ……」
高橋「そういう時はな、授業中早弁だよ」
愛原「いつの時代の高校生だよ?俺の時ですら、もうそんなヤツいなかったぞ」
高橋「そ、そうっスか?」
愛原「今みたいに、学校内に自販機とかも無かった時代だろうからな」
リサ「今はいっぱいあるからね。まあ、お腹が空いたらそこで買えばいいか」
愛原「そういうことだ。とにかく、戻って信玄餅とドーナツ食うぞ」
リサ「ういっス!」
信玄餅は高橋が持っているのだが、ドーナツはリサの部屋にある。
1階には小さなロビーがあるが、そこ以外にも隣に宿泊客用のラウンジがある。
そこは朝食会場になる所だが、それ以外の時間帯はフリースペースとして利用できるそうなので、そこに集まって食べることにした。
フロントに預けていた鍵を受け取り、私達は横のエレベーターに乗り込んだ。
リサ「ちぇーっ。わたしが先生と一緒の部屋が良かったな……」
愛原「しょうがないだろ。パールが来る前の状態に戻ったってことだよ」
こうして3人で行動する時、ホテルは私と高橋、そしてリサはシングルルームに泊まるのが原則だった。
私達が宿泊しているのは上の階だが、自販機コーナーが3階にある。
愛原「じゃあリサ、1階でな?」
リサ「分かったー」
私と高橋は3階で降り、自販機コーナーに向かい、リサはそのままエレベーターに乗って行った。
高橋「酒、飲み直しですか?」
愛原「いやいや。さすがに甘い物をつまみに、ビールは飲めんよ。普通に食後のコーヒーにするさ」
高橋「そうっスか」
愛原「まあ、たまには甘い物を食べてもいいだろう」
高橋「そうっスね」
私達は食後のコーヒーを購入した。
といっても、缶コーヒーしか無いが。
尚、部屋にお茶はある。
リサがエレベーターから降りたのを確認すると、私はエレベーターを呼び戻し、それで再びエレベーターに乗り込んだ。
高橋「俺はお役に立てなくて、何とも不甲斐ない……」
高橋は悔しそうにしていた。
愛原「まあまあ。オマエは山梨に出張だったんだから、しょうがないだろう」
高橋「サーセン……。これ、お土産です」
リサ「おー!ありがとー!」
愛原「ありがとう。桔梗信玄餅だな。ホテルに戻ったら食べよう」
リサ「うん!」
高橋が帰京し、私達は夕食を近所のファミレスで取ることにした。
夕食は外食なのかって?
そりゃそうだ。
冷蔵庫はラージローチに食い荒らされてしまった。
無事な食材もあったが、ラージローチのヤツ、それで冷蔵庫ぶっ壊しやがったからさぁ……。
食材は全部廃棄、冷蔵庫も買い直しだ。
あと、ラージローチにリビングのドアとか高橋の部屋のドア、そして脱衣所のドアまで壊されるし、あとゴキブリって、体がテカテカしてるだろう?
化け物クラスともなると、歩く時に脂ぎった体が床の上を歩くものだから、床もヌルヌルしてダメだ。
実害としては3階だけなのだが、さすがに修理や整備は必要だと判断した。
幸いにも、保険金は下りるようである。
あと、雑損控除の手続きとかもしておこう。
明日、事務所は臨時休業だな。
というかもう、実質的に今日は15時以降の営業が強制終了のようなものである。
高橋「注文していいっスか?」
愛原「いいよ。俺は広島産カキフライの和食セット。……それと、やっぱビール」
高橋「ですよねー!俺もビール、お付き合いしまっス!」
リサ「じゃあ、わたしも」
愛原「オマエは“鬼ころし”以外、飲酒禁止!」
リサ「ちぇっ……。あっ、わたし、アプリのクーポンで、ドリンクバー無料クーポンあるんだった」
愛原「よし。オマエはそれでドリンクバー頼め」
リサ「はーい。食事はぁ……肉……」
愛原「ああ。ステーキ頼んでいいから」
リサ「やった!」
高橋にタブレットを操作してもらい、それで注文する。
リサ「ジュース持ってこよ!」
高橋「先生、水とおしぼり持って来ます」
愛原「ああ、すまない」
リサはオレンジジュース、高橋はお冷とおしぼりを持って来た。
この店でも、もれなくロボットが配膳をしているが、アルコールなどの飲み物は店員が持ってくる。
高橋「先生の勝利に乾杯っス!」
愛原「ああ、ありがとう」
リサ「カンパーイ!」
愛原「冷蔵庫は、明日頼めるんだって?」
高橋「そうです!」
代わりの冷蔵庫は、高橋の知り合いが働くリサイクルショップで何とか手に入れることができそうだった。
大きさも何とか、使っていたものとだいたい同じサイズの物があるという。
また、壊されたドアとかの修理についても、高橋の知り合いが働く建具屋だか内装屋だかで頼めそうだという。
できれば大至急直して欲しいところなので、高橋が交渉してくれると助かる。
あとはゴキブリに汚された所だが、これは私の知り合いにハウスクリーニングをやっているのがいるので、そこに頼んでおいた。
明日は臨時休業だが、何とか皆の協力でそれだけで済みそうだった。
愛原「それは助かるよ」
私はホッとして、ビールを口に運んだ。
愛原「パールの調子はどうだ?」
高橋「全然フツーみたいっスね。このまま帰りたいとか言ってます」
愛原「コロナよりも特殊なワクチンだからな。どんな影響があるか分からん。1日様子を見るというのは当然だよ。とにかく、今日1日は我慢するように言っておいてくれ」
高橋「もちろんです。寝てるしかやること無ェって愚痴ってましたけど」
愛原「まあ、病院ってそういう所だからな。明日、迎えに行くんだろ?」
高橋「そうです。どうせ元気でしょうから、急いで帰って、先生のお手伝いをしますよ」
愛原「ありがとう。まさか、本業より後処理の方が忙しいとはなぁ……」
幸いなのは、家の損害が3階だけで済んだことだ。
[同日19時00分 天候:晴 同日同地区 リバーサイドホテル墨田・江東]
夕食を終え、私達はファミレスをあとにし、宿泊先のホテルに戻った。
愛原「幸いホテルは朝食付きだから、朝飯の心配はしなくていいな」
リサ「でも、食べ放題じゃないんでしょう?わたしは途中でお腹空きそうだなぁ……」
高橋「そういう時はな、授業中早弁だよ」
愛原「いつの時代の高校生だよ?俺の時ですら、もうそんなヤツいなかったぞ」
高橋「そ、そうっスか?」
愛原「今みたいに、学校内に自販機とかも無かった時代だろうからな」
リサ「今はいっぱいあるからね。まあ、お腹が空いたらそこで買えばいいか」
愛原「そういうことだ。とにかく、戻って信玄餅とドーナツ食うぞ」
リサ「ういっス!」
信玄餅は高橋が持っているのだが、ドーナツはリサの部屋にある。
1階には小さなロビーがあるが、そこ以外にも隣に宿泊客用のラウンジがある。
そこは朝食会場になる所だが、それ以外の時間帯はフリースペースとして利用できるそうなので、そこに集まって食べることにした。
フロントに預けていた鍵を受け取り、私達は横のエレベーターに乗り込んだ。
リサ「ちぇーっ。わたしが先生と一緒の部屋が良かったな……」
愛原「しょうがないだろ。パールが来る前の状態に戻ったってことだよ」
こうして3人で行動する時、ホテルは私と高橋、そしてリサはシングルルームに泊まるのが原則だった。
私達が宿泊しているのは上の階だが、自販機コーナーが3階にある。
愛原「じゃあリサ、1階でな?」
リサ「分かったー」
私と高橋は3階で降り、自販機コーナーに向かい、リサはそのままエレベーターに乗って行った。
高橋「酒、飲み直しですか?」
愛原「いやいや。さすがに甘い物をつまみに、ビールは飲めんよ。普通に食後のコーヒーにするさ」
高橋「そうっスか」
愛原「まあ、たまには甘い物を食べてもいいだろう」
高橋「そうっスね」
私達は食後のコーヒーを購入した。
といっても、缶コーヒーしか無いが。
尚、部屋にお茶はある。
リサがエレベーターから降りたのを確認すると、私はエレベーターを呼び戻し、それで再びエレベーターに乗り込んだ。