Linkman#41  乱読の後始末

-乱読、精読、積読-

書籍に触発されて「思考と空想」は、知の荒野を駆け巡るのか…

巨人、大鵬、卵焼き  大鵬幸喜(日本経済新聞社)

2014年09月28日 | 本と雑誌
Hitorigaten

 平成の大横綱”貴乃花”が引退してからは、モンゴル勢が角界を席巻している。今場所は、”逸ノ城”という超怪物の出現に湧いた国技館であったが、”白鵬”が31回目の優勝を遂げ、ついに”千代の富士”と並び史上二位に登り詰めてきた…
 本書の中で証される、大横綱”大鵬”の強さの秘密は、淡々としているが苛烈な半生に起因するところでもあり、今後邦人横綱の出現は、望むべくもないのだろうか…

○便利すぎて世の中おかしくなっている。自分たちが身を粉にして働く、自分の体を痛める、使うということをしなくなった。これは非常に残念なこと
○負けない相撲とは、土俵で辛抱強く相撲を取ることだ。その根気は毎日、同じことをコツコツと繰り返すことによって培われる
○私が天才と言われるとすれば、それは臆せず何でも果敢に挑戦した、という意味だろう。そういう意味では柏戸さんの方が天才
○やっぱり競争し合う者がいて人というものはよくなるわけだから。本当に強くなったら、気持ちがみんな分かる。それで本当によき友になる。そしてそれが「誇り」になる
○大鵬の根性は猛稽古だけによって鍛えただけの根性ではない。物心ついたか、つかないかのの三、四歳ころから鍛え抜かれた根性だと言える
○相撲の原点に帰るべきだ。江戸の大関より田舎の三段目という言葉もある。親しみが湧いて応援したくなる
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