Linkman#41  乱読の後始末

-乱読、精読、積読-

書籍に触発されて「思考と空想」は、知の荒野を駆け巡るのか…

日本を救おう大発想  野坂昭如・テリー伊藤(PHP)

2009年07月25日 | 本と雑誌
Hitorigaten

 世の中を「色眼鏡」を通して、あるいは「斜めから」見続ける二人の異能者が、およそ10年前に著した世直し読本か。二人とも「経年変化」を遂げている様子だが、今読んでも決して古い話、過去の事と捨て置けないのは、一体どうしてなのだろう・・・

○経済成長率:発展途上国に新技術新技術導入 →安い労働 →成長率up →あたりまえ
○韓国-国家援助、タイ-安い人件費、マレーシア-教育制度に不備
○大東亜共栄圏:アジアの効率化 ←→日本人の差別心、過去の歴史認識
○日本が独立国家だというのならば、どの国とも対等に、しっかりとものを言い合わなければいけない
○日本の外交は援助'無'交際
○憲法9条に手を加えると、たちまち軍事国家になるか? →単純か?
○戦争を行わないために必要なもの:タフネス、外交面、我慢強さ、毅然たる態度等
○自己決定能力-ボランティア活動
○「起きて半畳、寝て一畳、いくら食っても二合半」
○「日本人が日本人を捨てた」
○自分の命よりたいせつなものを持っていないということ

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疾走12年    浅野史郎(岩波書店)

2009年07月15日 | 本と雑誌

Hitorigaten

 厚生省キャリアから宮城県知事選への出馬は、無謀な行動として当時ドン・キホーテにも似た扱いだった。草の根運動で選挙に勝利し、地方分権推進の旗手として正に「疾風怒濤」、「八面六臂」の12年間・・・
 都知事選で敗れたものの、今後の言動を大いに注目していたところであるのだが・・・
 病床から無事生還し、瑞穂の国が「青いリボン」で埋め尽くされることを夢想するものなり・・

○仕事を通じての感動は、対象に直接あたり一定期間集中して解決に心血を注ぐ、といったやり方からしか得られない
○情報公開条例というシステムの存在が不祥事の隠蔽を防ぐ →逃げない、隠さない、ごまかさない
○できない理由が百あっても、やるべき理由が一つでもあったらやるべきだ
○「この仕事ができるようになったら、施設を卒業して街に出て就職できる」といった具体的な目標があるので、彼らの行動からは知的障害者らしさが払拭
○親元に帰すのではない、ふるさとに戻すのだ
○利用者の心の声に耳を傾けるという、本当の意味での真面目さがあって、職員は外の世界との結びつきを意識し始めた
○島影を見せる →島にたどり着くのに、何十年かかるかはわからないが、航海に出なければ永久に実現しないということもある
○この仕事は世直しである、国づくりである、俺は国士だ
○人生を変えたということのもう一つは、人との出会いである
○指示書どおりやることに慣れてしまえば、思考停止症候群にまっしぐら
○権力の権力たるゆえんは、恣意性とまでは言わないが、その裁量性にこそあることは学者の指摘するところである

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四00字で読む世界情勢     浅井信雄(青春出版社)

2009年07月05日 | 本と雑誌
Hitorigaten

 

 雁字搦めの日常生活から、小さなボストンバックを片手に、あてもなく独り、プラッと街から飛び出すことを夢想する、「寅さん」のように・・
 ままならない我が身を慰めてくれるテレビの旅番組は大盛況であり、「旅」に関する書籍は幾万巻存在するのやら・・・
  「感性を磨き、好奇心を刺激すること」即ち、人間性を保つために必要な「内面の旅」は、いつまでも続けていたいものである・・・

 

○「旅」や「道」は人をさまざまな情感と思索に誘い込む。郷愁や反省はもちろん、悲しみ、喜び、恐れ、そして最後は「その先に何があるか」の不安と期待
○「夢を持ち続ければ必ず実現する」が常に真実ならば、自殺も自爆攻撃もないはずだ
○不確かな答えを永遠に求めてトボトボと歩むのが人間たるゆえん
○勝者はたしかに壮大な建築物をそびえ建たせる。それに脅威を受けた挑戦者が、命がけで破壊する
○政治の世界で、感性や感動は風と同じで鋭くもろい。風の産物を理性の言葉が分析し、不変の価値を付与する。感情と言葉は社会を運ぶ二輪車の補完的両輪
○ファン・ゴイティソーロ(スペイン作家):「ある国が純粋性を語り始めたら、進歩は止まる」→ 排外的ナショナリズムは自殺行為だと警告
○これだけウソ表示が簡単に出回るなら、全くない方がいい →そんなものは不可能。最後のモノサシは自分
○「旅行する時は、自分の内面も旅しろよ」
○米国の女子学生:「一番楽しかったことは何」 →「畳の上でゴロゴロしたこと」→ 「非日常性」
○インド「トグラクアーバード」:「何もない」場所が外国人には最高の魅力スポット → 「何もない」のではなく、まちがいなく何かがある → 自己の想像力をかきたてられること

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