Linkman#41  乱読の後始末

-乱読、精読、積読-

書籍に触発されて「思考と空想」は、知の荒野を駆け巡るのか…

日本の農業は成長産業に変えられる 大貫一貫(洋泉社)

2023年12月31日 | 
Hitorigaten

 コロナ渦からの脱却が日増しに強まる現在、外に向かっては長期化する国際紛争の解決への動きを固唾をのんで見守っている。一方卑近な例として、オーバーツーリズムによる公共施設利用や治安の悪化など観光客の偏在が地元民に与えるデメリットに眉をひそめてため息をついているところでもある。
 さてどうするか?足下を見つめ、どっしりとしかもしなやかな思考・考え方に裏打ちされた実践をはじめる機は熟したと思うのだが…


○必要なのは農村での創造的活動を進め、それを増幅する施策である
○日本標準産業分類表に「観光業」という区分はない-様々な産業の「融合体」―相互に他者を必要
○ドイツ農業経営学:プロイセンのユンカー経営(地主経営)に範を取り理論化 →ヨーロッパの「三圃式農業」-豆科と禾本科の輪作により地力維持体系-「内圃」と「外圃」
○農業の成立法則①:顧客や市場を発見する 和郷園 90戸の専業農家の出荷販売組織
②他産業のノウハウを利用し柔軟な姿勢を持つ 京丸園(浜松市) ③生産性の向上を図る
○農業指導員や普及員をもっと利用すべき:アグリテクノジャパン(秋田県大曲市)-無臭大豆
○家族経営の最大の課題は所有と利用が一体化し、なかなか利用本位に物事を考えられない点
○「間接金融」:農林中金・日本政策金融公庫→「直接金融」・投資ファンド・私募債
○農地の有効利用を守らない農家のモラルハザード-耕作放棄地-農地法「耕作義務条項」×
○「票と俵」のバーター取引:農業界と政治家との既得権益こそが問題
○「食料問題から農業問題へ」→開発途上国型農政から成熟国型農政への転換
○自給率向上より農業産出額の向上や生産力の向上を国家目標に
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