Linkman#41  乱読の後始末

-乱読、精読、積読-

書籍に触発されて「思考と空想」は、知の荒野を駆け巡るのか…

田中角栄  佐藤昭子(経済界)

2012年02月05日 | 本と雑誌
55年体制以降、長きにわたり自民党が我が世の春を謳歌していた頃、強大な派閥を率いて永田町を支配していた元内閣総理大臣田中角榮。生前・没後を問わず、関連書評や記事等は後を絶たず、東日本大震災以降は「角榮待望論」まで飛び出してくる始末…
 何故それほど多くの人々を、魅了してやまなかったのか、そして何故それほど「ロッキード裁判」に対して真摯に取り組んできたのか?
 政治・政策の評価は歴史に委ねられるというが、人物評価は何に拠ればいいのだろうか…

○政治家が国民に負っている責任は、政策を実行することに尽きる
○政治家には、オールオアナッシングというものはない
○自らの手で立法する事により政治や政策の方向を示すこと、政治家本来の仕事だ
○苦しい中でも、知恵を絞れば財源は見つかる
○田中が大蔵大臣の時は、赤字国債はゼロ!!
○日本とアメリカが一つになって、ソ連を注意深く牽制し、アジア各国に脅威を与えないようにする、これが日米安保体制だ
○世の中には、人のために働かないで文句ばかりいう横着な人間が少なくないが、こういう手合いは使いのもにならない
○二万人と握手をして廻れ、靴が何足も履きつぶされる程に雨の日も風の日もやれ。聴衆の数で手抜きはするな。流した汗と、ふりしぼった智恵だけの結果しか出ない。選挙民が何を一番望んでいるのか、何に一番困っているのかを誰よりも早くつかまえなきゃいかん。とにかく歩け、歩いて話を聞け
○裁判でイデオロギーが先行すれば人民裁判になる。人情が絡めば大岡裁きになる。どっちも間違いだ。法と良心に従い、証拠を固め白黒を決しなければならない:古井善實(元法務大臣)
○「ふるさとは、遠くにありて思うもの、そして悲しくうたうもの」:室生犀星