Linkman#41  乱読の後始末

-乱読、精読、積読-

書籍に触発されて「思考と空想」は、知の荒野を駆け巡るのか…

心は上天気!         堀田 力(三笠書房)

2007年05月31日 | 本と雑誌
Hitorigaten

 

 ロッキード事件で元首相に論告求刑を行った、泣く子も黙る東京地方検察庁特捜部の敏腕検事。
 吏員の頂上には目もくれず、高齢者対策への道をすすむ天晴れさに、思わず「イヨッ大棟梁!!」と声を掛けたくなる

 

○死ぬときに、少しでも多く「あのときには、あの人を幸せにすることができた」と思いたい。そして、そのときの笑顔をたくさん集めて、その笑顔を思い浮かべながら死んでいきたい
○「自分にはこういう事が好きだから、こういう仕事をしている」という生き方を確立しておくことが大切になってくる。何かがあれば、そこへ戻るだけの勇気と柔軟性
○「自分のことになると、自分はバカになる」という事を肝に銘じておくこと
○先送りするのは、実はその場で判断するのはちょっと自信がないとか、おっくうがっているだけなのではないでしょうか。
○そういう原因があるのに先送りするから、宿題と化してかえって気になって疲れてしまうのです
○自分をイライラさせ、心を不快にしているものの大半は、自分自身でわざわざ間違った認識をしたり、判断のしかたを誤った結果が多いことがわかります
○自分で取り得る対策をすべて実行したら、それ以上あれこれ不安がるのをやめる
○正しい法的判断をするためには、人間や社会についての知識が九割で法律の知識は一割
○経済効率優先 → 「無償の行為」をないがしろにしていないか?
○正義はうさん臭い → Jastis:人としてのあるべき姿
○「習慣づけ」、「上手な気分転換」

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権限の大移動         石原信雄(かんき出版)

2007年05月20日 | 本と雑誌
Hitorigaten

 

 竹下総理から村山総理まで、7つの内閣において事務方の頂点で采配を振るった元内務省出身官僚が示す国家権力の変遷と将来像。
 学校崩壊から行政改革まで、対応に迫られる組織のあり方を俎上に載せ、鮮やかに捌いている感がある。

 

○学校崩壊:誰も動こうとしない
 ・校長、文部省、委員会、県市:指示待ち
○「権限規定」の削除:「裁量行政」の源 → 拡大解釈 → 明文化
○国債:元金を60年で償還→ 1.5%/年
○地方債:元金を平均15年で償還 → 景気回復 → 歳出を見直し → 負担金値上げ等
○人事管理:ピラミッド型 → 複線型管理へ
○ジェラルド・カーチス教授:「政治や政治家はその国民の反映であり、政治家が国民より優れていたり劣っていたりすることはない」
○アメリカ:議会の中に常任委員会を設置・専門スタッフ・公聴会→省庁を議会がコントロール
○55年体制:話し合いの下で、双方合意の上で役割を演じていた
○日本では「不作為の罪」はない:何もしなければ責任は発生しない
○信じられないことをするのが人間であり、構造的にできないようにするのが対処の仕方
○ニュージーランドの行政改革:1984年ロンギ労働党政権(41歳)
○省庁統廃合と公務員削減:
 ・運輸省4500人→60人へ、政策決定機関へ
 ・通産省、建設省、エネルギー省、郵政省-廃止へ
○政府関係全体:8800人 → 34500人へ
○農業への補助金、優遇策廃止→離農者1%、職員数6000人→1/3へ
○95年:GDP3%の財政黒字
○行政改革大綱:公務員制度の改革、行政評価システムの導入、地方分権、規制改革

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北京大学 超エリートたちの日本論   工藤俊一(講談社α新書)

2007年05月12日 | 本と雑誌
Hitorigaten

 

 過去を振り返れば、時には親であり教師であり兄であり、また時には憎むべき敵役と見なしていた中国。
 オリンピック、万博後に懸念が示されているが、「アジア」の民としての共同歩調に日本の未来を託す是非は如何に・・・

 

○日本に対する「仇恨(チョウヘン)」は深い
○「叛徒(パントウ)」裏切り者
○「漢干(ハンチェン)」売国奴
○国旗は愛国心の象徴  「倭寇」
○中国人の考えでは、悪いものは悪いもので、犯した罪も永遠に消えないのだ
○中国人は相手をよく観察する。そしていったん信用できるとなったら、とことん信用する。
どうやら日中の理解を深めるカギはこのへんにあるのではないだろうか
○「西洋人は利、日本人は礼、中国人は情」
○明治維新後の日本と中国の交流、魯迅と日本人との付きあいなども、冷静に振り返ってみてください
○近衛文麿:きみたちは、一人ひとりが民間大使の心構えで生きなさい。そして、ひとりでもよい、真の中国人の友達をつくりなさい
○好日 →厭日 → 嫌日 → 反日
○私が日本に留学したのは、日中両国の架け橋になりたいためです。そして、いろいろある、お互いの誤解を解いてあげようと思って留学しました

 

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リクルートの現場力   井上 功(ダイヤモンド社)

2007年05月03日 | 本と雑誌
Hitorigaten

 政財界を巻き込む事件で悪役に転じ、膨大な負の遺産を抱え込み、表舞台から降壇したかに見えたリクルート。
 見事に復活した原動力は、社員の情熱か、はたまた創業者のDNAの為せる業か?とにかく「元気」を与えてくれる一冊

 

○インターネットへの変化→表現から機能へ
○成功実感がない:10年選手、15年選手が自分と同じ仕事 → 自分の未来がだぶって映る
○営業であることに高い自負を持っているが、若手社員の中には営業だけがキャリアでないと考える者
○'92年:バブル崩壊 → 今までのやり方の全否定
○ドメインがない、しかしカウントはある
 ・ドメイン 事業領域
 ・カウント 戦略商品、評価指標の基準
○新事業立ち上げの基準:①収益性、②マーケットの成長性、③リクルートがやる必要性
○煉瓦を積む人:意見だけで仕事はできないけれど、未来感が無ければ仕事はワクワクしてこない
○ミッションステートメント(経営目的):①新しい価値の創造、②個の尊重、③社会への貢献
○「してはいけない」、「できない」という思想を待たないことが大事なポイント
  → 部門戦略との整合性は十二分に考える必要がある←→ 何でも屋になってしまう
○「地頭」+「コミュニケーション能力」
○「毎日が火事」:江副氏の言葉 → 現場のカオス状態
○なんでもできるという不遜とも言える大胆さ、高く強い志、仕掛けるココロ、激しさ、何かに対するこだわり、無邪気さ、向かっていく力、実現する力、世直しと商売の両立
○「戦略は人に従う、戦略は志に従う」→ 志本主義
○「言い出しっぺがやる」、「じゃあお前がやってみてよ、自由に考えていいからさ」

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