Linkman#41  乱読の後始末

-乱読、精読、積読-

書籍に触発されて「思考と空想」は、知の荒野を駆け巡るのか…

日本人の矜持  藤原正彦(新潮社)

2019年07月31日 | 
Hitorigaten  本書の表題に、どれだけ勇気づけられたことか…  そして、行間から聞こえてくる当代きっての論客の日本人への応援歌の数々。  心穏やかに、先ずはじっくり耳を傾けていたいものである (反論や批判はさておき、虚心坦懐、沈思黙考) 

 ○斎藤孝(教育学者 明治大学教授) 
・寺子屋の先生は、「読み書き算盤」で人間にとって最も重要なものを喝破 
○中西輝政(国際政治学者 京都大学教授) 
・岡潔:世界三大難問を全部一人で解いてた 
多変数解析関数論を研究するには、まず松尾芭蕉の俳諧を全部調べなければダメ 
○曾野綾子(作家)
 ・食べ物のないような時代には、あえて子供に我慢力をつけさせる必要はない。今こそ厳しい教育が必要 
○山田太一(脚本家 作家)
 ・人間の可能性ではなくて限界のほうに光を当てるべきではないか 
・予定調和:アダムスミス-利潤を最大にするよう利己的に働く 
○佐藤優(起訴休職外務事務官 作家) 
・「国家の罠」、「自壊する帝国」 ・小渕恵三総理:大事なことは口で言え。もしくは手紙にして絶対に盗まれないよう 
○五木寛之(作家)
 ・シベリア抑留中優遇された:特殊技能を持った人、芸能人 
・米国のジャズ評論家:世間的には低俗だと言われる歌謡曲や流行歌=日本の音楽 → 声明、五説経、和讃 → 文化遺産 
○ビートたけし(タレント)
 ・自然科学ではどの分野にしても美的感受性がもっとも重要 
・天才というのは人口に比例して出現しない-美の存在、何かにひざまずく心、役に立たないものを尊ぶ精神 
 ○佐藤愛子(作家)
 ・教養とは何か:一見何の役にも立たないようなもの、文学や芸術、恩恵、歴史など 
・結局、海外に出て四つ相撲で戦うためには、経済力など何の足しにもならない、自国の文化に誇りを持っているかどうかがすべてなんです ○阿川弘之(作家) 
・紫五郎(義和団事件):会津武士-ならぬものはならぬ ・昔から日本では権利を主張するなんてのは、さもしい考えだった
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