Linkman#41  乱読の後始末

-乱読、精読、積読-

書籍に触発されて「思考と空想」は、知の荒野を駆け巡るのか…

希望は絶望のど真ん中に   むのたけじ(岩波新書)

2013年02月08日 | 本と雑誌
Hitorigaten>

 70年代半ば高校の授業中、敬愛する世界史の先生から「民衆」というフレーズをよく聴かされた。高度経済成長真っ盛り、「エコノミックアニマル」と揶揄されていた頃である…
 それまで、「国民」あるいは「市民」という言葉に慣らされていた田舎モンにとっては、深い残照として心に刻まれたものである…
 今思うと、「民主主義」や「Humanism」への憧憬、盲信、懐疑の始まりだったのだろう…

○今見る日本のていたらくは、今はじまったことではない。~現在は過去の子どもだ
○ヒマがあったら本を読め~もし迷ったら、発行されて二百年以上過ぎた本を読め。そんな本はきっと現代人に役立つ
○「人間ってやつは根っから争い好きで残酷だから戦争は無くならない」というマボロシ論を消滅させないといけませんな
○古代ギリシャやローマ:万人平等も人間尊重もない
○イギリス人のヒューマニズム(17c):「万人平等」でも「人間尊重」でもなく、人間らしい人間はどんな条件を満たさねばならぬか、その姿を描いた
○試してみることもしないで見くびるのは、人間に対する侮辱だ
○「人は人を支配することにしくじり、人に支配されることにも落第した」
○絶望すべき対象にはしっかと絶望し、それを克服するために努力し続ければ、それが希望に転化してゆくのだ。そうだ希望は絶望のど真ん中の、そのどん底に実存しているのだ。前夜がつらいと、必ず朝明けはそれだけあたたかい
○「日米安全体制は危ない」~民衆のエネルギーは権力側の「所得倍増」というスローガンに利用され、そして「敗戦国の奇跡の経済復興」となった
○三カ国の人々みなに「断固あくまで戦争拒否の側に立って、その決意を貫いて」と頼みます
○魯迅の引用:「絶望の虚妄なることは、まさに希望と相同じい」(ハンガリー詩人の一句)

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« めざせ!会社の星    石... | トップ | 白人はイルカを食べてもOKで... »

コメントを投稿

本と雑誌」カテゴリの最新記事