Hitorigaten
本書の題名「食い物は粗末にするな!」&「罰が当たる!」という対語…
明治生まれの祖母と、大正生まれ大東亜戦争に従軍し命辛々生還した父から、物心がつく頃からたたき込まれてきたものである…
そして平成の今、食糧自給率40%という数字のトリックにリアリティを感じないまま、浅薄なグルメに現を抜かし、人間ドックの数値に一喜一憂する為体…
一介の行政府の長が宣わった「天罰」は本当に下ったのだろうか、将又これからなのか…
○いいのかなァ、こんなに食い物が有り余って…
○行水から上がって肩に濡れた手拭い、井戸で冷やしたビール呑んで、富士のお山ァ眺めてるなんて幸福は、毛唐なんぞにゃ判るめえよ…
○パクパクやってますな、ガブガブ飲んでるネ、ツルツルやってンな、ガツガツ食ってやがら
○「美味い、不味いは手前で決めろ」
○浅草は馬道の通りに面した「大木」もその一つで、数少なくなった一軒である
○因みにそばは上野の池之端の「更科」、何しろ安くてシンプルで美味い
○チョイと前まで野蛮人であったその日本人…、いや家元はむしろ「野蛮人」と言われようが「文明人でない」と呼ばれようが、そのほうが、自然と一緒に暮らしていた部分が人間の生活の中に多くあったし、自然と一緒だったから、さほど自然に迷惑も掛けなかった
○自分たちが使った残りは、自然が消化してくれたし、日本人には貧乏が一番似合った
○なまじ、国なんぞ造るからいけない。国家なんという「家は国である」「国が家である」なんていう「決め」がよろしくない。すべての間違いの元である。したがって、これの基みたいなキリスト教とマルクス-レーニン主義が一番タチが悪い