Linkman#41  乱読の後始末

-乱読、精読、積読-

書籍に触発されて「思考と空想」は、知の荒野を駆け巡るのか…

好奇心と日本人    鶴見 和子(講談社現代新書)

2016年11月29日 | 
Hitorigaten
 太平洋に面する小国同士が、いわば「文殊の智慧」で考え出したTPP。超大国USAの経済的優位性の拡大という剥き出しの「好奇心」から始まったごり押し参加と内容変更…
 超タカ派大統領の誕生とともに、協定離脱が宣言され、尻馬に乗っていた国々、とりわけ豊葦原瑞穂国は、今後国内外でどのように後始末をつけるのか。眠れぬ夜がまだまだ続きそうである…


〇日本人の好奇心:大人の乳幼児的感情にねざしている(土居健郎)
〇日本人は、あまり関係のなさそうな国と国からの外来語同士をくっつけあわせ、少しも奇異に感じない、まさにむすびあわせの達人である
〇「甘え」のあまは、天照のあまに通じるといわれ、原始=古代的感情である
〇「いき」の情動は男女間の性愛に基づく感情であって~中略~完全に一体になることはできないという抑制とあきらめとがはりあって、激しい緊張感をかもしだす
〇対内と対外との情緒の使いわけ、対欧米と対アジアとの政策の使いわけ-いずれも、明治以来の政治指導者による矛盾律の無視は意図的
〇シャーマニズム:①全ての現象・事物には固有の霊がある、②無限抱擁的-矛盾律を気にしない、③事物や思想-開放的、人間関係-閉鎖的、閉鎖性と開放性の混在
〇漂流は、すぎてしまった過去のことを穿鑿する好事家の無用な好奇心とばかりきめつけられない。それは現代に対する一つの突破口を示唆している
〇原始の思想が、いわゆる「文明」の原理よりも、すぐれて自発的な自己改造の媒介たりうることをこの芝居は語りかけてくる
〇日本人が外国の市民権をえらび、外国人が日本の市民権をえらぶ権利を法律的に保障することが完全な開国の一つの条件だと思う
〇近代化の主体的条件:「資本主義の精神とプロテスタント主義の倫理」マックスウェーバー → 個人主義の確立 → プロテスタント-キリスト教の伝道
コメント
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