Linkman#41  乱読の後始末

-乱読、精読、積読-

書籍に触発されて「思考と空想」は、知の荒野を駆け巡るのか…

白人はイルカを食べてもOKで日本人はNGの本当の理由  吉岡逸夫(講談社)

2013年03月24日 | 本と雑誌
Hitorigaten
 本書の表題を目にした瞬間から「…!!!」、「…???」が脳裏を駆けめぐってしまった…
学術的データに裏打ちされた言説は、「世の中の万人に通じる確実な叡智である」と教えられ信じてきたモノであるが、やはり砂上の楼閣にすぎなかったのか…
 かつて、野坂昭如氏が「こんな時代だから、人文系がもっと力を出さねば」と言っていたようなことを、何となく思い出される今日この頃である。

○アングロサクソンとはイギリス系(イングリッシュ)でプロテスタント(新教徒)
○だから、アイリッシュ系のジョン・F・ケネディが大統領になったとき、アメリカに激震が走ったのだ
○ヒンドゥー教徒が牛を崇めているには理由がある。牛は決して殺生しないのだ。牛は殺生せず、ただ人間にミルクを与える
○国連人間環境会議(1972 ストックホルム):ベトナム戦争の枯れ葉剤非難(スウェーデン首相)
 →回避するための別の火種としての反捕鯨運動(鯨肉ではなくビーフを喰え ニクソン大統領)
 →小さかったNGOをアメリカ政府が支援し大きな活動へ
○世界の食糧問題を考えるとき、多様性がある方がいいに決まっている
○反捕鯨団体から抗議を受けており、イルカ食が正当とされているわけではないが、主張することで自分たちの食文化を攻撃から守れる
○世界のほとんどの国は自己主張の文化の中にある。日本のような謙譲が美徳の国は少ない
○水産庁や日本鯨類研究所などについても確固たる主張と内容を持っていながら、外に伝わっている気がしない

コメント
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