Linkman#41  乱読の後始末

-乱読、精読、積読-

書籍に触発されて「思考と空想」は、知の荒野を駆け巡るのか…

バカの壁      養老孟司(新潮新書)

2007年04月28日 | 本と雑誌
Hitorigaten

 表題が「流行語大賞」にも輝いたベストセラー。
 脳の構造・機能から見た人間の行動や社会・経済現象は、霊長類の頂点に存在する「ホモ・サピエンスhomo sapiens」の宿命なのか、と感じる次第

 

○与えられた情報に対する姿勢の問題:実感の有無
○ピーターバラカン:日本人は、常識を雑学のことだと思っているんじゃないの
○脳:自己同一性の追求 ←→ 「情報」は流転しない
○「自分の個性は何だろう」なんて無駄な心配
○脳内の自給自足:チンパンジーの約3倍→脳内のグルグル回し
○「意識と無意識」-脳内、「身体と脳」-個体、「共同体」-社会
○「神秘体験」の追体験:オーム真理教
○ 神経細胞とグリアの集合体-組織としてはきわめて単純 → ニューラル・ネット
○解剖から学べるものは、自然の材料を使ってどうやってものを考えるかというノウハウ
○学問:生きているもの、万物流転するものをいかに情報という変わらないものに換えるかという作業
○「働かなくても食える」-究極の形がホームレス
○政治:人間をどういう状態に置いたら一番幸せなのか → どこまでバカかということを読みきること
○1エネルギー単位が1基本貨幣単位:実体経済のモデル

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自由の森大学講座 志の開拓者たちよ!                      筑紫哲也・福岡政行(日経新聞社)

2007年04月15日 | 本と雑誌
Hitorigaten

 縦横無尽にICTを駆使し、衆愚政治の道を切り開いた劇場の主に替わって登場した、昭和の妖怪のDNAを引き継ぐ王子。
  祭りの後の浮かれ気分に乗じて、「おもかじいっぱい」になりそうな気配を察知した市民は、大人の責任を問われるに違いない

 

○ローマ時代「市民」とは、志をともにする者
○他者のせいばかりにしないで、わたしたち一人ひとりが自分がやれることは何かを考えやれることをやる
○浜口雄幸と井上準之助:「緊縮政策をやりたい。ただし、これをやれば命を全うできないかもしれない。自分も死ぬ。あなたも私と一緒に死んでくれ。」
○志を保つ:①self ②intimacy ③achievement
○上等な人間:権力を持っていてもそれを見せびらかさない、むやみに使わない
○'85プラザ合意:円高ドル安→日本のメーカーの外国移転 250円 → 78円/$
○第1の隕石:IT 第2の隕石:ブロードバンド
○連日連結決算:会計基準 → 毎日会計を締める
○ソニーのDNA 夢 挑戦心:「勝ったと思った瞬間に敗北の1頁が始まる」
○農耕民族は日本人だけではない!! → 異文化と競争する必要がなかっただけ
○地域集合体:united resions of Japan
○問題・課題→メッセージ → アーティスト仕事(形づける)
○3つの義務:①経済的な自己責任、②社会的な自己責任、③政治的な自己責任
○新保守主義 英国サッチャー首相:グローバル化、弱肉強食
○社会民主主義:公序・自己責任 → 共助、NPO、弱者配慮
○男が一生懸命つくった社会は女性向きの社会だった → パラドクス

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失敗に学ぶものづくり         畑村洋太郎編(講談社)

2007年04月03日 | 本と雑誌
Hitorigaten

 「失敗は、役人にとっては消し去りたい誤謬であるが、企業にとってそのファイルは貴重な財産であり宝の山である。」
 同じ過ちを繰り返す者にとっては、肝に銘ずべき格言と感じる次第

 

○起こしてしまった破壊事故によって、貴重な情報を得て、今後どのように対処すればいいのかを学ぶことができるのです
○複合原因:材料、設計、製作、使い方、検査方法、危険情報伝達の不足、流用設計の落とし穴→ 解析すること!
○一般に温度が10℃上がると、反応速度は倍になる:暗黙の知識(50℃で32倍)
○災害:自然の外力にこちらの設計・計画が対応しきれなくなったり、考えもしなかった自然の作用で災害が起きる
○事故:人間がものをつくっていく過程や、完成した後ヒューマンエラーで損害が起こること
○事故を防ぐには結局、いつも大事を取ってばかばかしいと思えることをきちんとやっていくことしかない
○マイナスを防止するところに人員や予算を割いておくと、効果があがればあがるほど無駄だとして、その機関に対する風当たりが強くなるのが常です
○警報を出すということは、それに基づいて何かアクションをとって欲しいということです
○責任は上にいくほど重くなりますが、失敗もまた多くの原因が上にいる者にある
○創造作業にタイムリミットを設けるのは絶対条件である
○ポジィティブな人は失敗を克服しながら自分自身を作り上げていく
○職人の世界には、努力をまわりがしっかり見ていてくれる良さもあります
○一流と二流の差:観察力、人から技術を盗む
○仮想演習:「致命的な失敗を起こさない」

 

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