第2次世界大戦の敗戦国として、深い傷を負いながらも奇跡的な復興を遂げた二つの国。自虐的とも思える「自己反省」に徹するドイツと、「臭いものに蓋」で頬かむりを決めこむ日本。戦争に対する歴史観の違い(戦争責任のとり方)は一体何に起因するのか・・・
洋の東西で、お互いに「騎士道」と「武士道」、「ゲルマン魂」と「大和魂」を誇ってきた両者を分けたものは何か・・・ またまた、眠れぬ夜が続きそうな・・・
○ニュルンベルク裁判:①平和に対する犯罪、②戦争犯罪、③人道に対する犯罪
○E.J.ホブズボーム:
長い19世紀-1789仏革命~1914第1次大戦
短い20世紀-ロシアボルシェビキ革命~第2次大戦 終結~1991東西冷戦体制崩壊
○「20世紀」:宗教性を帯びた世俗的イデオロギー対立時代 ナチズムvs自由民主主義vs共産主義
○自主的な市民を主体としていたこれまでの社会の構成が実質的に破産し、社会という舞台の主役が専ら情動的、欲動的になり非合理的な行動する大衆に代わられはじめた
○ナチズムの持つ合理性:無限の進歩、完璧な社会を実現しようという願い
○コミュニズムとナチズムのユートピア:階級無き社会とユダヤ人無き社会、自由人の連合体とアーリア人種の楽園
○日本のユートピア:アジア的桃源郷、女性的
○ナチズムのユートピア:北方の大地、男性的、規律
○社会ダーウィン主義と人種的優生学の結合 → 血の共産主義
○ 親衛隊のモラル:服従、忠誠、名誉、強靱、勇気、品位、戦友精神 ←→ エゴイズムからの解放
○プラトン的全体国家主義:指導者国家構想
○ヘーゲル的観念論:個と全体、自由と共同結合
○ヒムラーの美意識:キッチュ→死と破壊、再生と血統
○「文明の衝突」と「近代の進歩と終焉」