Linkman#41  乱読の後始末

-乱読、精読、積読-

書籍に触発されて「思考と空想」は、知の荒野を駆け巡るのか…

法と自由   末川 博(岩波新書)

2011年09月24日 | 本と雑誌

Hitorigaten

 自由と民主主義を掲げて邁進してきたつもりでいるものの、それも僅か70年余りのことであり、実は身も心も奴隷、家来、民草の根性が染み付いていると喝破された「豊葦原瑞穂国」の民衆…
 「執念に、天災とたたかい天災をして人災や政災たらしめぬようにしなければならない」
 日本と日本人に対する先人の言霊を、もう一度深く噛み締めたい

○自主性が欠けている →いいかえれば、自由を持たないということを意味する
○自由を持たない:個人 →人間性の否定、国家・民族 →独立の喪失
○弾圧法:治安維持法>出版法・新聞紙法
○日本国民:千九百年間、常に奴隷として家来として民草として取り扱われてきた
○イェーリング(法学者):法の目的は平和であり、これに達する手段は闘争である(権利のための闘争)
○言葉を守る、約束を守る →オキテ
○明治維新:市民的民主主義への革命としても、中途半端で不徹底
○法の理念は正義:ius(ラテン語)、droit(仏語)、Recht(独語)、diritto(伊語)
○法を執行する者:常に先ず民衆の利益を考えねばならない →個々の人間の基本的人権を尊重するところにある
○ワイマール憲法:所有権は義務を伴う
○日本人一般の習性:あきらめがよいが、忘れっぽい。ノドモト過ぎればアツサを忘れる
○われわれは、忘れずに、あきらめずに、根気よく、執念に、天災とたたかい天災をして人災や政災たらしめぬようにしなければならない
 →そして、そのことは、日本を民主化する道に通ずるのである

コメント
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