Linkman#41  乱読の後始末

-乱読、精読、積読-

書籍に触発されて「思考と空想」は、知の荒野を駆け巡るのか…

にっぽんの商人 イザヤ・ベンダサン著 山本七平訳(文春文庫)

2014年03月24日 | 本と雑誌
Hitorigaten
およそ25年前に著された、戦後奇跡の復活を実現し、欧米に再びの脅威を与えたRising Sun(日本)に関する解体新書か…
 18世紀当時、産業革命で世界が目覚めた頃、文明も文化も閉ざされていた日本では、餓えの恐怖と戦いながらも、むしろ物質的豊かさよりも精神的な安寧を求めていたのであろう。
 貧しくとも、しなやかで強靱な「気」を有する町民が基盤を為す社会は、何時如何なる世であっても、世界の手本になっているのであろう、きっと…

○石田梅巌:「石門心学」彼の思想の基礎は一言でいえば「人間とその生活規範」
○この膨大な下請け零細企業群の実力の謎に、はじめて非常な当惑を感じたのが、実はアメリカの軍であった。-しかし、どう計算しても、その計算結果と現実には、想像を絶する誤差が生ずるのである。
○日本のサラリーマンは、全て自己の所属する「会社へ集金に行く、家庭という零細企業の社会」ということになるであろう
○商人においては、「手段が正当な場合のみ、目的が正当化される」のである。このことを江戸時代の町人は知っていた-おそらく今の日本人以上に
○仏教的な「前世の約束」と「後生を願う」という世界を、徹底的に否定して、現世における個人の責任体制というものを確立した点にあると私は見る
○日本の経済的発展は原理を買い入れて、下請けに加工させて、製品としてこれを販売した徳川時代の町人の行き方を国際的規範で行うことによって徳川時代の町人が裕福になったのと同じ方法で達成されたのであった
○そして、日本で国際的評価に耐えうるもの、というよりむしろ高く評価されるのは、これを達成した「商人」しかないいのである
コメント
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