Linkman#41  乱読の後始末

-乱読、精読、積読-

書籍に触発されて「思考と空想」は、知の荒野を駆け巡るのか…

市場浄化   田原総一朗(講談社)

2008年11月15日 | 本と雑誌
Hitorigaten

 「市場浄化」という言葉にどのような希望を見いだしたのか?はたまた、逃れようのない奈落に逆説的なironyを浴びせたのか?
 実存主義的な筆者が、現実逃避するとは思えないことから、本書の内容は現実味があるモノと推察してよいのだろう、きっと・・・

○日本において、本当の意味で自由主義経済、つまり資本主義が生まれてまだ三十年しかたっていない
○橋本龍太郎内閣がビッグバン、金融の自由化を行ってから、まだ十年。堀江や村上の挑戦はすべて時代を変えることだった
○ビジネスモデルなんてなくてもいいんです。私が知る限り、初めから儲けるビジネスモデルで成功した人は誰もいないです
○リングサイドにいる人間がリングで戦う人間に対してモノをいうときには、リスペクト(尊敬)をもっていうべきだと思いますよね
○貧富の格差を強調する人々に共通しているのは、分配の公平を主張しながら、分配される金、分配されるパイをどうやって大きくなるかということが決定的に抜けている
○IT情報社会の秩序を再編する「チープ革命」
 :1万人・8時間/日 →100万人・4分48秒  → 1億人・3秒!!!
○送り手と受け手がいるのは1.0で、みんなが送り手・みんなが受け手は2・0
○ロングテール現象:「2:8の法則」20%の商品が80%の売り上げを支える
○グーグルに載っていなければ、その新聞は存在しないことになりかねない!!!
○専門家のブログ:アルファブロガー・R30
○「はてな」:ウェブ2.0 → 検索機能サービス
○日本人の新聞紙離れ:91年-45分間/人 → 04年-20分間/人

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

お役所で出世する法  本宮春城(都政新報社)

2008年11月01日 | 本と雑誌
Hitorigaten

 公務員の不祥事に対して、厳しい目が向けられている。それは何時の時代にも、洋の東西を問わず繰り返される「宿痾」への批判であり、納税者の怒りである。
 根本的な原因の究明は常に回避され、「トカゲの尻尾切り」のような幕引きがいつも用意されていることへの対抗手段を、持ち得ないのは何故か、歯軋りするばかりである・・・

○大いなる減点社会:コミュニケーションが大切、インフォーマル活動への参加
○ハプニングに対する処理法 → 全力投球
○差がつくのは仕事:最初の上司が大切、仕事の本当の面白さ
○「本当の意味で何のために勤めているの?給料のためだけじゃないでしょって、公務員の場合は」
○米長邦雄(将棋):およそ何事によらず一人前になるためには六千時間の研鑽を積まねばならない
○「基本的に行政は公平でなければならないとされるから、公務員の仕事の処理に当たっては、それが果たしてできるかどうか、法令、制度、予算、政策などの視点から吟味しなければならない」
○「いきおいタイミングを度外視しかねまじく、出来るかどうかの吟味を延々と理屈っぽくやり続ける。」
○利益を主目的とする民間企業の場合には「出来るかどうか」の吟味より「出来るようにする」というところに視点が置かれる。そして何よりもタイミングが重視される
○「行政は公平観に基づく長期的視点に立った仕事の遂行が結局は行政の役割としては効率的なのだということを、もっと自信を持ってPRすべきではないかと思う」

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする