飛騨の自然と巨木に親しむブログ

飛騨をうろうろぐるぐる歩き、飛騨高山の自然と巨木をご紹介します。あと、宮笠、登山、トレランのネタなども登場します。

雪山レスキュー講習会に参加しました。(その2)

2009-02-02 21:49:00 | 山岳会
 今日は、仕事の関係で地元のケーブルテレビの収録があり、珍しくスーツで出勤しました。収録では緊張して何度もとちったのですが、なぜか一発OK。ちょっとできばえに不安が残りますが、良かったのでしょうか・・・。

 さて、前回に続き、1月24・25日の土日に参加した雪山レスキュー講習の様子を記したいと思います(主催:岐阜県山岳連盟 会場:乗鞍青少年交流の家)。 
 今回の講習のメインイベント(?)というと、やはりビーコン研修でしょう。雪崩に見舞われて人が埋もれた場合、一刻も早く掘り出して救命措置をとらなくてはなりませんが、早く掘り出すために、近年ではビーコンを用いる方法が主流になっているようです。「ビーコン(別名アバランチトランシーバー、アバランチは雪崩の意)」とは、小型の電波受発信機のことです。雪崩のおそれのありそうな冬山に入るときは身につけて、電波を発信状態にしておきます。万が一仲間が雪崩にあって埋まった場合は、電波受信モードに切り替えると、仲間のビーコンから発信される電波の方角、距離がわかるので、すばやく仲間を救出できるというものです。ただ、価格が高く(4~5万円が主流)、雪崩にはあわないだろうという楽観的見方(雪崩にあいたくないという思いの裏返し?)もあり、なかなか普及していないようです。かくいう私も、購入に踏み切れないでいます・・・。ただ、使い方を知っておくことで、何かのときは役に立つはずです。
  
 講習では、初めはわかりやすいところに埋めたビーコンを探すことからはじめ、だんだん実践的な状況を体験しました。電波の特性や機種の特徴もあり、学ぶことが多くありました。まだ冬山に入る予定はないものの、雪崩の可能性のある山域に入るときはぜひ携行したいと思いました。

 また、併せてプローブ研修もありました。これは、細長い金属棒で、雪崩のあった場所で雪面に刺して、埋もれた人などを探し当てるための道具です。ビーコンでおおまかに場所を特定した後、プローブでピンポイントで位置を決めたりして使います。また、ビーコンを持っていない遭難者を捜索する場合は、大勢で一列に並んで、30cm間隔くらいで刺しながらしらみつぶしにして探し当てるのにも使います。並んでの捜索では、隣の人との間隔が空き過ぎたりすると、プローブが遭難者(に見立てたザック)に当たらないなど、こちらも難しかったです。


 最後には、参加者を2班に分け、広い雪面で雪崩にあったパーティを救出するという想定での実践研修がありました。メンバーが役割分担(ビーコンで探す人、プローブで位置を決める人、掘り出す人、掘り出した後に遭難者の面倒を見る人、次に雪崩が来ないか見張りをする人など)ひとをして、効率よく捜索に当たることの大切さを学びました。

 このほかには、雪山で風雪から身を守る方法として、簡易かまくら作りも体験しました。普通かまくらは雪をたくさん集めて山にして、後で入る部分を掘りますが、今回学んだスノーマウント(スノーマント?)では、まずザックなどかさばる物を集めてシートを掛け、そこに雪を集めて山にします。そして山ができたら風下側から穴を掘り、ザックなどを取り出すと出来上がり!というものです。雪を集める手間も掘る手間も省略できてすぐ作ることができました。スノーマウントの中は、風もなく、外と比べるとずいぶん暖かく感じました。冬の野外体験でも応用できる方法かもしれません。


 2日間の研修はあっという間に終わりましたが、たくさんのことを学ぶことができました。また、多くの同好の士とお話しすることができました。これで参加了5千円は安い!と思いました。雪崩にはあいたくない!けど、雪崩にあったときは素早く適切な対処ができるよう、反復練習をしていきたいと思いました。
 そのうち、雪の飛騨山脈の写真を、ブログでご紹介する日がくるかも!?あまり期待しないでお待ちくださいませ。