5月下旬の火曜日の朝、起床してみると呼吸器に違和感がありまして、
これはちょっと普通ではないなと思いながら仕事を始めましたが、お昼を過ぎてもやはり症状は治まるどころか
酷くなる一方。
こじらせてもいけないので、夕方前に近くの内科を受診しました。
ひとまずのどの痛みと咳止めの薬を処方してもらい仕事に戻りましたが、
翌日水曜日の朝も症状は変わらずけっこう辛い朝でありまして、
昨日ドラッグストアで購入していた抗原検査キットを使用してコロナ感染が陰性であることを確認してひとまず出勤。
ところが午後から発熱が始まり、測ってみると38度を大きく超えていましたので、あわてて昨日受信した内科に電話で相談すると
病院前で車内でお待ちいただければ抗原検査をやってくれるとのことで、
発症から時間が経っていることと素人が自ら行う検査よりもよっぽど正しい結果が得られるだろうと、
全ての作業を停めて内科に急行しました。
結果は新型コロナおよびインフルエンザ共に陰性であることがわかり診察室へ呼ばれました。
このあといろいろと予定があるので、薬でも注射でも効果ありそうなものは何でも投入してくださいと医師に懇願すると、
安静にしておくことに勝るものはありませんよと諭されて。。。
ごもっともだと定時に店を閉めて帰宅後ひたすら12時間眠りました。
そして迎えた木曜日。
早めに閉店した後の夕方、体にもバイクにも不安を抱えてままで北九州新門司港フェリーターミナルにやって来ました。
こちらの3人はもちろん、仕事上のそのスジの知人もあわせていろいろな人に相談すると
「ご自分が耐えられるなら大丈夫でしょう」という共通の結論に達し
こうして出発の儀式をフェリーの甲板で達成し富士山を目指すこととなりました。
今回はいつもの阪九フェリーが一隻ドッグ入りのスケジュールとぶつかってしまい、
希望の時刻に関西に到着できないので「名門太洋フェリー」を使用。
僕とRTふたりで使用した和室4人部屋は十分な広さで、出発直後の興奮で眠れない4人がこれからのスケジュールについて
思いを巡らせるには最高の空間。体調良ければなお (^_^;)
そして窓から見えるのはなんと船首の方向。
スイートルームでもないのにこの眺めは良かったですね。
このフェリーのレストランはバイキングスタイルなので、
阪九フェリーでいつもやっている景気付け&栄養補給のステーキは望めません。
まぁそれはツーリングの途中にでもということにして、
この体調でも食欲だけはあることに希望を感じつつ、いつものように盛り過ぎてしまうバイキングの勢いもあり
大量に食べつくしました。
明日から安静にしてなんていられないので僕にはもう昨日内科で追加処方してもらった薬をきちんと飲むこと以外は
食べることしかありません。
我々が乗船したのは出航も到着も早いほうの1便ですから大阪南港への到着は午前5:30
国際ナンバーとみられるプレートを取り付けた韓国人ライダーさんの団体と
ゼッケンステッカーを誇らしげに貼り付けた大勢のSSTRにご参加のライダーさん達の
臨戦態勢となっていく様子に僕らも遅れをとらぬよう準備完了。
フェリーから吐き出されるように散って行くバイクを横目に、一刻も早くこの場(都会)を離れるよう
我々はここから高速道路で400Km弱走り続け、富士山が見えるエリアへ移動します。
阪神高速に始まり、西名阪自動車道~名阪国道~東名阪自動車道
そして四日市から伊勢湾岸自動車道と来てトヨタから新東名高速道路と。。。
途中、名阪国道で奈良県の山越えでは僅かでしたけど雨が降りましたが、まったくもって平気なのであります。
なんたってこれから三日間の天気予報といったらそれはもう、我々の心を激しく弾み躍らせてくれているわけですからね (笑)
初めて走る「新東名高速道路」は制限速度120Km/h
道路も広いけど、トンネルの天井の高さと
照明が入口からしばらく目が慣れるまでの間ものすごく明るいことが印象的。
我々もこの環境に見合うスピードで一気に距離を稼ぐことができました。
多分この高速道路上で富士山が初お目見えすることでしょうから、
誰がいちばんに富士山を見つけることができるか、「今夜一杯目のビールを賭けよう」と言うことになっていたのですが。。。
いや、その出現はまさに圧倒的で全員が同時に発見し声をあげることになり
まったく勝負にならないと言う結果に終わりました。
やっぱり名峰と言うものは遠くから近付いてきて、最初に目に飛び込んできた時の感動が一番大きいと
これまでいろんな山をハイスピードバイクで見てきた僕は思っているのですが、
さすがに富士山は違うと言うことをこれからの三日間で知ることとなります。
新東名高速道路を新富士ICで降り、早くも2度目の給油を済ませたあと、
初日のランチは「炭焼きレストランさわやか」
静岡県のみの店舗で展開される人気店。
僕とRTは2回目で、開店前から入店待ちの列ができることを知っていたので、
フェリーを降りてからここまでのルートとその走行ペースは、
レストランのエントランスの客待ち名簿の高いところに名前を書くためだったのかと
主催者の意気込みを感じるところです (笑)
オーダーしたのは看板メニューの「げんこつハンバーグ」ではなく
2個のうち一つがステーキになっているもの。
ロングツーリングに欠かすことの無かったステーキをここで食らいます。
熱々の鉄板で仕上げるハンバーグがおいしいのはもちろんですが、スタッフの皆さんの接客が実に「さわやか」
これから始まる急上昇に良い気分転換と準備ができましたね。
今回のツーリングは富士山山頂にバイクで近づくことのできる3本のルートを全て走ることと、
関東のライダーさん達にはお馴染みであろう伊豆半島のスカイラインを一通り体験しましょうと言うもの(らしい)です。
まず手始めは「富士山スカイライン」
このお天気ですから予定通りに進めることができますし、しかも今日は平日の金曜日。
ここを登って行かれるマイカーはほとんど見られず、気温がぐんぐん下がって行くのを感じながら
上りのワインディングを快走。
序盤は新緑鮮やかでしたが登って行くに従い、あたりの植物の高山化とともに気温はさらに下がって10度を割ります。
そして富士宮口富士山五合目に到着。
まだ山開きされていないので登山客の駐車も無くこの絶景を我々で独占しました。
眼下には駿河湾、そしてその向こう側には伊豆半島が見えています。
ここは標高約2400mにあるらしいのですが、この標高はバイクやマイカーで行くことが出来る日本で最高到達点と言うことになります。
昨年の信州タフツーリングで訪れた志賀高原の「日本国道最高地点碑」のところが標高2172mですから、
今回ご参加のお二人にとっては記録更新。
またひとつ経験、よい話のネタになりますね。
パワーのあるバイクでグイグイ登るワインディングもいいけれど、
やっぱり下りを楽しめる必要があります、とくにこのツーリングでは。
1本目の富士山スカイラインはあっさりと快走と絶景を達成。
続いて富士山周辺を大きく反時計回りに移動し2本目「富士アあざみライン」を目指します。
ところがちょうどこの日は「ツアーオブジャパン」の第6戦「富士山ステージ」の開催日であることを
スタート地点のここ「道の駅すばしり」で知ることになりまして、
ココから5合目までの11.4Kmのヒルクライムレースが終わるまでのあと2時間くらいはは通行止め。。。
とても待ってなんかいられません (^_^;)
ルートを組み立てるRTは、ツーリング中のお天気のことを考えて
エリア滞在中(北海道などでも)に行きたいポイントに複数回アタックできるよう工夫していますから、
すぐさま予定変更。
ここはまた明日以降に訪れることにして、3本目の「富士スバルライン」を先に走っておくこととしたようです。
「すばしり」から「東富士五湖道路」に上がり富士山の北
山梨県側に回り込み有料のスバルラインのゲートへ。
このスバルラインは先ほどの富士山スカイラインと比べると随分と高速コースだし
追い越し可能なのは上りのところどころ限られた場所。
4台が同時に行儀よく先行車を追いこせるよう、インカムで話し合いながらまとまった行動で
ペースを落とすことなく登りつめることができました。
外国人が多く日本人は少数のように感じますが、それでも結構な観光客が居ましたので
ここまでスイスイと登って来られたのはラッキーでしたね。
追い抜いたりすれ違ったのはクルマやバイクよりも自転車のほうが
ずっと多かったけど、ここまで来るなんて。。。
ホントみなさん凄いとしか言いようがありません。
この場所で焼かれたこのカタチ。。。
「そりゃ食べるでしょ」といった新名物 (笑)
初日で2本の富士山登山ワインディングをこれでもかというほど堪能し
今日一日の走行距離も凄いことになってきておりまして、そろそろ今日の宿泊地
箱根に向かいます。
御殿場~箱根と富士山から遠ざかって行く間にも
あちこちでいろんな角度、方向から楽しむことができて
もう今日は大満足。
これから向かうのは箱根「強羅温泉」
けっこうな勾配の斜面に位置する温泉街。
画像で見るより実際はもっと急こう配な石畳。
ここを上がってきて鋭角に右にUターンで段差を越えて駐車場に入ると言う。。。
一日走って疲れ切って到着するときにありがちなミス。
Uターンが得意だと思っている僕も今日いちばんの集中力で無事格納完了。
Uターンと言うものは生まれつき上手でないんだったらある時期適切な練習をして、
実際の行為には自信を持つことデス!
失敗しなかったから言えるんだけど (^_^;)
部屋に入ってからもゆっくりはしていられません。
すぐに着替えてかけ流しの温泉に直行しすぐに無事到着の儀式(とりあえずビール)
そして食事は外のお店を予約してくれているので時間通りにそこに行きたいという。。。
まったく時間を無駄にできないのであります。
通路から見下ろせばそこには「箱根登山鉄道」のケーブルカー路線が。
ロビーで缶ビールを飲み終わる前にフロントで呼んでもらったタクシーが到着してしまい
一気に流し込んで乗車。
あれ? 具合の悪い人はどの人でしたっけ?
宿から約7Kmほどのところ、
タクシーの車窓から箱根温泉街の様子や散策されているお客さん(きっと関東の人達)を眺めながらやって来ました。
ここは以前に僕とRTが「2017信州北関東ツーリング」と称してやって来た時RTが予約したお店「箱根かや香」
あの時は確か僕がR1100RTでRTは990アドベンチャーだったと思います。
その時の料理の記憶が消えないことと〆の蕎麦が美味しかったことから、再度訪れることになりました。
凍ったジョッキの生ビールでスタート。
何処にでもあるような普通のメニューですけどどれも丁寧に作られていておいしい。
これは珍しくてマンボウのホルモン 初めて食べました。
そうそう 刺身が美味しかったんですよね。
ワサビにも拘っていらっしゃるハズ、伊豆が近いですからね。
ボリュームタップなアジのタタキに豚バラの串(塩で)。。。
しょうゆも違和感なかったからもしかしてオーナーさん九州のご出身かも
と、勝手に想像…わからないけど (^_^;)
そして〆の蕎麦をすすって、このお店ですべて食事を完結。
明日の朝は4時15分に駐車場に集合。
午前3時台の起床はタフツーリングのお約束。。。デス
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