新型コロナウイルスの感染拡大で県立学校の臨時休業が今月31日まで続くなか、各校では学校再開に向けた準備を始めた。日高高校や紀央館高校では、生徒らの通学リズムを取り戻そうと20日から平日毎日、感染予防に努めながら半日の登校日を設定。生徒らは「3密」を避けるため、出席番号の奇数偶数で午前午後に分かれて、分散登校を始めた。
日高高校では20日午前、出席番号が奇数の生徒らが登校。久しぶりにクラスメートと教室に集い、明るい声を響かせた。
学校では生徒らに、登校前の検温やマスクの着用、こまめな手洗いなど感染予防の徹底を指導。教室や廊下の各所にアルコール消毒液の入ったスプレーを置き、教室内では席の間隔を空け換気、ショートホームルームでは担任が生徒に体調確認をするなどしている。
教室では、提出してあった課題を振り返り、授業の本格再開に向け各教科の学習法を指導したり、教科書を使って学習を少しずつ進めたりして、学校生活を取り戻していく。あくまでも臨時休業中であるため部活動は行わず、食堂も開けない。
久しぶりの登校に、生徒会副会長の塩崎葉菜さん(3年)は「友達に会えてうれしい。休校中は友達とズームで話したり、ラインでトークしたりしていたが、対面で話せてうれしい。勉強も友達何人かでズームとかでしてたけど、実際に机を並べて周りが(勉強を)やっていると、自分もやる気になる」と笑顔。その一方で「授業が遅れて受験が不安。生徒会の活動も3年生になってできていない。新入生歓迎会などイベントができなくて残念です。この先、体育祭や文化祭もできるかどうか分からない。文化祭では3年生が食べ物の模擬店をするので、楽しみにしているのに、できなくなったら悲しい。クラスTシャツをつくるのも憧れなのに。学校に来ることによって感染の確率は上がるので、気をつけています」と不安ものぞかせた。
感染の状況や生徒の通学形態などで、各校で再開への準備の進め方はさまざま。日高中津分校では、全校生徒63人のうち寮生が54人、寮生のうち31人は県外生で、現在寮生は自宅に帰省している状況にあり、全生徒が登校することは今はまだ難しい。25日からは登校可能な生徒に限り半日分散登校を始め、登校できない生徒には課題を送付するなどして対応することを検討している。新型コロナウイルスにかかる情勢が流動的ななか、6月以降の学校再開もゆるやかなものになるだろうとみている。
その他の主なニュース
● 19日 御坊市は特別定額給付金の郵送受け付け開始
● 御坊市 最大20万円の企業者等給付金の申請方法など詳細は来週公表
● 御坊市、広域両消防が今季初の潜水訓練行う
● 19日 日高観光物産センター株主総会開催