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さばコロッケ 全国モデル成功事例で紹介 地方創生に向け農商工が連携 〈2020年1月24日〉

2020年01月24日 08時30分00秒 | 記事

取り組みが紹介されている事例集


 日高町商工会が主体となり、比井崎漁業協同組合と協力して取り組んだ地元水揚げのサバを活用した「さばコロッケ」が、全国の地方創生に向けた農商工連携事例に選ばれた。地域の民間団体が相互に連携した取り組みについて、地域特産品の開発や販路確保の面で成果を上げているモデル事例を発掘するもの。連携への経緯、サバ風味を生かして南蛮漬け味にした工夫点、ご当地コロッケ日本一決定戦特別賞などを載せ、成功事例として評価している。

 平成29年5月、全国農業協同組合中央会、全国森林組合連合会、全国漁業協同組合連合会、全国商工会連合会、日本商工会議所の5団体は「農林漁業と商工業の連携を通じた地方創生の推進に関する協定」を締結。団体間で連携に取り組むモデル事例発掘などを進め、「米沢産原木を生かした『やまが炭』の生産販売」「ハモの消費拡大とハモ食文化の醸成」など全国各地の17の成功事例を1つA4版2ページにし「目指せ地域の稼ぎ頭になる連携」全17モデル事例紹介集としてまとめ、発行している。
「さばコロッケ」については、日高町が「クエの町」として知られるが、高級魚であることから、イベントでのPRや加工化が難しかった背景に、同町がサバやアジを漁獲する巻き網漁が発祥の地と言われ、まとまったサバの水揚げ量が見込めることから、町商工会関係者がコロッケに活用するアイデアを思いつき、比井崎漁協女性部の協力で第一弾が誕生した連携のきっかけを取り上げている。
 一度、しょうが味にして大阪や地元のイベントで販売し、その後は北海道の冷凍食品メーカーがコロッケ加工して商品化。味付けに梅酢を加え、臭みを消しながらもサバの風味を生かした南蛮漬けにし、まろやかに仕上げており、それらを工夫した点など紹介。ご当地コロッケ日本一決定戦「第7回全国コロッケフェスティバル」で龍ヶ崎市長賞を受賞した時の様子など写真入りで大きく掲載されている。
 昨年11月に東京で開催の「農商工等連携シンポジウム&フェア~共創の日2019~農林漁業と商工業による共創フェア」で「さばコロッケ」を出品販売しており、経済産業省と農林水産省が主催し同5団体が連携して昨年12月に東京で開いた「共創の日2019シンポジウム」では取り組みが事例発表された。
 山田理司町商工会長は「地域活性化への取り組みとして認めてもらえたことは、うれしく、さばコロッケに箔が付く。味とともに健康面での良さも含め、地元の食材を生かした新たな産品としてPRしていきたい」と話した。


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