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御坊市長選終盤、両陣営とも票の掘り起こしに全力 〈2024年5月24日〉

2024年05月24日 08時30分00秒 | 記事


市役所1階多目的ホールで行っている期日前投票


 19日に告示した御坊市長選は終盤に入り、再選をめざす現職の三浦源吾氏(64)=無所属、島=と、新人で和歌山環境保全団体代表の山本譲一氏(62)=無所属、薗=の両陣営とも訴えに一層熱がこもってきたが、大きな争点がない中で有権者の関心はいまひとつのようで投票率の低下が危惧される。両陣営とも1票でも多い得票をめざし、浮動票の掘り起こしなど投票率アップに力を入れている。
 
 国政、地方選挙問わず市内の投票率は年々低下。全国的に注目された8年前の平成28年市長選は、当時現職の柏木征夫氏と新人の二階俊樹氏による保守分裂の激戦となったため、有権者の関心も高く、投票率は78・10%まで伸び、近年では異例の高投票率を記録したが、その前の24年市長選(現職と新人の一騎打ち)の投票率は58・25%と初めて60%を割り込み、過去最低を更新した。
 県議選御坊市選挙区を見ると、中村裕一氏が4年ぶり返り咲いた令和5年は61・37%、楠本文郎氏が競り勝った平成31年は62・53%。ともに注目された激戦だったが、それでも60%を超えるのがやっとの状況。比較的有権者の関心を集める市議選を見ても昭和時代は90%を超えたが、平成に入ると毎回投票率は低下し続け、31年は71・34%、令和5年は63・79%まで落ち込み、9回連続で過去最低を更新。近年の他選挙を見ても令和4年参院選は56・37%に留まり、同年知事選は45・51%と50%を割り込んでいる。
 今回の市長選は、前回無投票だった現職にとって初めての選挙戦だが、4月17日に開いた立候補予定者説明会までは無投票ムードが漂っていたのに加え、一騎打ちの構図が固まって以降も、市民の関心を引き付けるような大きな争点がないため、有権者から「選挙の話はあまりしない」との声も聞かれるなど盛り上がりに欠けており、良くて50%台後半、悪ければ50%を割るのではと危惧される。
 有権者に定着した期日前投票は、8年前の市長選や昨年の市議選と比べても大きな増減はなく、期日前が多いからといって投票率が上がるとは限らない。両陣営とも投票率のアップに力を入れており、三浦陣営は「市政の舵取りを誰に託すかを決める重要な選挙。一人でも多く投票に行っていただき、最低60%、できれば70%を超えてほしい」、山本陣営は「日ごろ投票に行かない人、誰がなっても同じと考えている人たちへの訴えを続け、投票所に足を運んでもらえるようにしたい。目標は90%以上」としている。
 市選管は広報車、市内放送、地方紙への折り込みチラシ、ラインを使った広報活動で投票総参加、棄権防止を呼びかけている。24日午前10時からロマンシティ御坊店前など3カ所で市明るい選挙友の会が街頭啓発を行う。


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