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御坊市「とびやま花しょうぶ園」リニューアル2年目 〈2024年2月18日〉

2024年02月19日 08時30分00秒 | 記事


昨年リニューアルし、人気を集めた
「とびやま花しょうぶ園」


 御坊市野口の「とびやま花しょうぶ園」(浅井了二園長)が昨年5月に移転リニューアルオープン。県下唯一の花菖蒲園で、広くなった園内には85品種2100株が植栽され、京阪神や県内各地から1000人以上が訪れた。リニューアル2年目を迎え、中心メンバーで栽培歴45年の片岡やゑ子さん(75)=野口=は「花菖蒲は世界に誇れる数少ない園芸文化」とし、同園のさらなる充実、希少品種の増殖等に「情熱を燃やし続けたい」と意欲を見せる。

 同園は地域の有志で平成24年に設立。新しい園は10アールあり、片岡さんが45年間かけて収集した130品種のうち85品種2100株を植栽。観賞用4面には85品種を群生させ、品種別区画には1品種ごと植え、作出者が文学、漢詩、地名、人名などにちなんで命名した品種名に思いを巡らせながら鑑賞できるように創意工夫。高齢者や車椅子の人もゆっくり鑑賞でき、来園者から好評を得た。
 片岡さんは45年前に親友から3鉢の花菖蒲を譲り受け、その姿に魅了されて以降、毎年好きな株を購入するなど少しずつ種類を増やし、今では130品種を栽培。全国で20人程度しか保有していない「宇宙」など希少品種も多く栽培し、自らの名前「やえこ」をつけた新品種も作り出した。
 片岡さんは「花菖蒲は一年を通じ季節感を味わせてくれ、自然とのふれあいを思い起こされてくれます。開花時期は極早咲、早咲、中咲、中晩咲、晩咲、極晩咲があり、5月中旬から1カ月以上絢爛豪華に咲き続けます。色分けは青紫、紅紫、紫、ピンク、藤色、水色、黄色、白色、白ぼかし、白筋入、覆輪、絞り、二色花があり、見る人の目を楽しませ、心を癒やしてくれます」と魅力を語る。
 品種の収集にあたっては「いいものをいつまでも」をモットーに、師と仰ぐ岡山県在住、日本花菖蒲協会員で片岡花しょうぶ園を運営管理し、大阪万博記念公園の栽培指導や明治神宮に「宇宙」を寄贈した片岡文男さん所有の2200品種の中から時代時代の作出者の最高傑作(名花)や人気品種を購入したり、栽培指導や花菖蒲全般の指導を受けている。
 3年前に自宅の庭で育てている花菖蒲を紹介する写真集も作製した片岡さんは「花菖蒲は日本が世界に誇れる数少ない園芸文化。正しい品種の保存の遂行を続けていくとともに、希少品種の増殖に情熱を燃やし続けたい。『とびやま花しょうぶ園』は今年90品種2200株に増やし、今後も県下唯一の花菖蒲園としてさらに充実させていきたい。花が好きな仲間が増えてくれればうれしいですね」と笑顔で話した。


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