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三浦源吾・御坊市長が会見で提案議案を発表 〈2023年6月10日〉

2023年06月10日 08時30分00秒 | 記事


提案議案を発表する三浦市長


 三浦源吾御坊市長は、9日の定例記者会見で16日開会の6月定例議会に提案する議案18件、報告5件を発表。国の物価高騰対策地方交付金9982万2000円を活用した事業では家庭のエアコン、冷蔵庫を省エネ性能の高い製品に買い替えた際に最大5万円を補助するほか、家庭や事業所の水道料金基本料金を5カ月間減免し、福祉事業所や公共交通機関等に補助金や支援金を出す。

 物価高騰対策の総額は市の持ち出し1827万8000円をあわせた総額1億1810万円。地球温暖化対策で実施中のLED照明補助に続き、新たに省エネ性能の高いエアコンと冷蔵庫の買い替え補助に1000万円充てる。一般家庭を対象に経産省が定める省エネ基準達成率が101%以上の製品に買い替えた際に購入価格の2分の1以内、最大5万円を補助する。
 製品は市内に所在する店舗で購入した新品。エアコン、冷蔵庫とも申請枠は各100件。申請は同一世帯で1回限りだが、エアコンと冷蔵庫を同時に申請、購入すれば最大10万円の補助が受けられる。6月定例議会で承認されれば7月から申請を受け付ける。
 水道料金基本料金の減免は令和2年7月~8月、3年12月~4年1月に続いて3回目。今回は8月分から12月分までの5カ月間減免する。対象はすべての家庭、事業所。基本料金は家事用が10立方メートルまで月1210円、営業用が20立方メートルまで月3080円。
 このほか、介護3施設に各30万円、介護サービス65事業所と障害福祉サービス16事業所に各10万円、公衆浴場業1事業所に200万円、地域公共交通5社に各30万円、貨物自動車運送事業者に最大100万円、ごみ収集運搬・し尿処理業務7事業者に各30万円を補助する。
 令和5年度一般会計補正予算は総額3億6834万円追加。主な歳出は集会所(丸山、下富安)施設整備事業補助金277万円、自主防災組織(御坊第一、上野口)コミニュティ助成金370万円、八幡会(新町)四つ太鼓・天幕新調の同助成金250万円、住民税非課税世帯等物価高騰対策支援給付金1億1400万円、庁舎移転業務関連3400万円など。

国、県の動向待ち
学校給食費無償化
 国の交付金等を活用して恒久的、期間限定で学校給食費を無償化する市町村が増えていることに三浦市長は「今回は物価高騰対策なので、市民平等に広く行き渡るように5カ月間、水道料金を減免することにした」とし、給食費無償化は国や県の動向を待つ考え。
 給食費無償化に必要な年間約9000万円の財源を捻出するには多くの事業の廃止や縮小が必要なこと、平成21年度以降は給食費値上げは行っておらず、食材等値上げによる赤字補てんも市が行っている現状も踏まえ、市独自での無償化には至っていない。

任期残り1年「全力で頑張る」
進退明言せずも再選出馬確実視
 令和2年5月の御坊市長選で無投票初当選を果たした三浦市長は、10日で就任丸3年を迎える。来年5月予定の市長選まで残り1年を切った中、次期市長選については「今は残された任期を全力で頑張るだけ」と進退の明言を避けた。
 3年間を振り返り「コロナ対策に明け暮れた1年目は60点から70点、財政状況が改善された2年目は70点と自己採点したが、今は今後40年間で859億円必要と試算している公共施設維持管理や少子化に伴う学校適正配置、公営住宅建て替えなど新たな課題が見えてきた。課題が多すぎて今は60点」と話した。
 進退の明言は避けたが、前回市長選で「オール御坊」「保守一本化」を象徴する候補者として無投票で市長に就任しただけに再選出馬が確実視される。過去の例を見れば出馬表明は来年3月議会か。今のところ対抗馬のうわさはなく、再戦出馬となれば連続無投票も視野に入る。


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