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高台移転の印南町新庁舎、免震構造採用し2月19日に竣工式 〈2017年1月27日〉

2017年01月27日 08時30分00秒 | 記事

2月19日に竣工式を開く印南町新庁舎


 印南町が建設を進めていた新庁舎がほぼ完成した。老朽化と、近い将来起こるとされる南海トラフ巨大地震によって発生が予想される津波対策で平成27年10月に着工。海抜約30メートルの高台に免震構造を採用した鉄筋コンクリート造り3階建て、総事業費は約15億6000万円億円。2月19日に竣工式を開いて完成を祝い、新年度の職務がスタートする4月3日から供用開始する。

 現庁舎は昭和39年の建設で耐震診断で補強が必要とされるなど老朽化が進み、南海トラフ巨大地震が近い将来発生すると予想される中、海抜3・9メートルにあり津波浸水想定区域にあり、高台移転を前提に新庁舎建設を検討。平成24年に町長に就任した日裏町長は、諮問した役場庁舎建設検討委員会の提言などを踏まえて、現庁舎東方約600メートルの町有地の通称「かえるの里」周辺の神子ノ尾団地への移転を決め、平成27年10月に着工。工事は順調に進み、1月末の工期を前に舗装など周辺整備もほぼ終え完成した。
「東海・東南海・南海3連動地震」や「南海トラフ巨大地震」など大災害の発生を想定し、災害時などの停電の際にも72時間のバックアップ電源を確保するなど非常時の災害対策拠点として高い安全性と機能を備えた、復旧・復興に向けての初動活動にいち早く取り組める「災害に強い庁舎」をコンセプトに、県が想定している震度6強に耐えられる免震構造を採用した鉄筋コンクリート造り3階建て(延床面積2595平方メートル)の庁舎のほか、鉄骨造り2階建ての車庫・書庫棟(同451平方メートル)を建設。約4000平方メートルを確保した駐車場や道路、緑地帯などの敷地は津波避難での印南地区住民の一次避難場所として活用する。
 新庁舎は1階に住民福祉課、税務課、生活環境課、2階は総務課、産業課、建設課、企画政策課、町長室、副町長室、3階は議会事務局、議場、議員控え室、正副議長室。これまで備えられていなかったエレベーターや授乳室(1階)が設けられている。
 竣工式は19日午前10時から日裏勝己町長ら町関係者、町議、区長、各種団体代表、工事関係者ら80人が出席して開く。午後1時からは庁舎見学会を行い、町民らにお披露目する。事業費の財源は国の緊急防災・減災事業債と町の公共施設等整備基金積立金で賄う。新庁舎の設計は(株)岡本設計=和歌山市、坂本暁史代表=。施工は(株)淺川組=和歌山市、栗生泰廣代表=。


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