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御坊市庁舎改築「現在地」軸に検討開始 〈2017年1月14日〉

2017年01月14日 08時30分00秒 | 記事

現庁舎前駐車場への改築軸に議論


 御坊市は、懸案の市庁舎(議会棟含む)改築で今夏にも住民代表らでつくる委員会組織を立ち上げ、規模や建設場所について幅広く意見を聞く。昨年末に庁内に建設準備委員会を設置して問題点などを整理しているほか、議会も特別委員会設置を検討しており、いよいよ議論が本格化する。柏木征夫市長は3年後の平成31年度にも事業着手する考えを示しており、現在地での建て替えを軸に議論が進むと見られる。

 昨年の12月議会一般質問で柏木市長は「庁舎は災害時の司令塔、避難場所として重要な施設。庁舎内に準備委員会をつくり、問題点や課題などを整理検討したい。29年度に議会や各界、市民から広く意見を聞き、1年程度かけて場所や規模などを検討して決めたい。3年後ぐらいに本格的な準備に入りたい」と3年後の31年度にも事業着手する考えを示した。
 これを受け、昨年末に課長補佐級ら22人でつくる新庁舎建設準備委員会を設置し、各課の意見や要望を聞いているほか、規模や建設場所、財源などの課題、問題点を整理する。各種団体など住民代表らでつくる委員会組織は早ければ夏に設置し、準備委員会でまとめた資料や市の方針を提示して意見を聞く。議会も3月の委員会改選にあわせて全議員でつくる特別委員会設置を検討しており、執行部、議会、住民代表による議論が本格化する。
 庁舎、議会棟とも昭和48年建築。耐震二次診断で庁舎は国の耐震指標を大きく下回る結果が出ており改築は急務。建設場所は高台移転の意見もあるが、市は「津波の緊急避難施設を兼ねて現庁舎前駐車場に建築する」方針を打ち出しており、これを軸に議論が進むと見られる。現在地での改築の場合は「地震や津波に耐えられる施設」にするのを基本に駐車場を盛り土で高くした上に5階建て程度を建設して国が公表した最大津波高16メートル以上の高さを確保する考え。
 改築費は20億円程度に抑えたい考えだが、現庁舎解体撤去も含めれば30億円程度に膨れる可能性もある。財源については平成23年度に庁舎建設基金条例を創設し、毎年1億円ずつ積み立てており、28年度で6億円貯まっている。これまでは高台に移転した場合のみ国から有利な交付金(建設費の7割が交付税参入)があったが、現在地での改築についても22・5%が交付税参入される新たな財政措置が29年度に創設され、財源選択肢が広がるため、今後の議論が注目される。


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