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4組合が合併し県下最大規模「紀中森林組合」誕生、設立式 〈2016年11月3日〉

2016年11月04日 08時30分00秒 | 記事

JForest旗を手に新組合誕生を喜ぶ旧4組合長ら


 日高川町の川辺町、中津村、美山村の3森林組合と印南町の印南町森林組合が合併し、1日に「紀中森林組合」が誕生。2073人の組合数を誇る県下最大規模の組合となった。同日、日高川交流センターで設立式を行い、初代組合長の山本羡也・前美山村森林組合が「『人と山を守る』を合言葉に合理的で組合員に信頼される事業運営に懸命の努力を尽くす」と決意を語り、万歳三唱などで新組合の誕生を祝った。

 新組合長に山本氏、副組合長に元組合長の八田啓(川辺町)、柏木一夫(中津村)、谷廣美(印南町)の各氏、専務に大又哲治氏、代表監事に玉置健之介氏の就任が決まり、1日に設立式を迎えた。
 式典には旧4組合から理事、監事はじめ設立委員、日高川町・市木久雄、印南町・日裏勝巳両町長はじめ町と県関係者、県森林組合連合会などから70人が出席。山本組合長は「大変な喜びであり、大きな誇り。平成24年8月の検討会発足以来、4年余りの協議を重ねて新組合の誕生を迎えられた」と喜びを表すとともに関係各位の指導と支援に感謝。その一方で、木材価格や需要の長期的な低迷、経営コストの高騰など森林業を取り巻く環境は厳しく、組合員の経営意欲の減退を挙げ、「合併の最大の目的である組合員のために持続可能な組合経営、地域のために必要な森林整備、林業担い手の確保と雇用の場の創出など、組合員の負託に応え、経営基盤の充実した森林組合に成長することを目指す」と決意を述べた。
 谷副組合長が経過報告したあと、両町長を代表して日裏町長が「森林は財産であるとともに、国土や水源の保全など多面的な機能を有する。森林再生は重要で、組合の果たす役割は大きい。それぞれの特性をフルに生かして一丸となって森林行政に取り組んでもらいたい。力を合わせ、知恵を出し合うことが大きな成長に繋がると期待している」と祝辞した。
 田中達也・日高振興局長、美野勝男・県森林組合連合会長らも祝いの言葉と期待を寄せ、美野会長からJForest(全国森林組合連合会)旗が山本組合長に手渡されたあと、八田副組合長の音頭で万歳三唱し、新組合の誕生を喜び、最後に柏木副組合長が役職員が心1つに傾注して取り組む決意を述べた。
 新組合の本所は、日高川町寒川の現美山村森林組合事務所、同町土生の役場本庁内にある現川辺、高津尾地内の現中津、印南町古井地内の現印南の3町村森林組合はいずれも事務所となる。新組合の森林面積(3万5285ヘクタール)は、県全体の森林面積の約17%を占め、県内23組合で串本、古座川両町域の「南紀森林組合」に次ぐ規模で、正組合員数は2073人は県内トップとなる。年間目標は事業収益売上が4億円、素材生産量は1万立方メートル。


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