kotoba日記                     小久保圭介

言葉 音 歌 空 青 道 草 木 花 陽 地 息 天 歩 石 海 風 波 魚 緑 明 声 鳥 光 心 思

ちりとりの雨水を

2020年06月15日 | 生活
  

晴れた

洗濯物を干して
出かける

朝の川


水面に浮かんで
ゆっくり
進む

青年を励ます初老の男

「心の持ち方しだい」
とナマステ先生は言う

そうですね

道路のゴミを拾う
郵便局の前で話す
台車を押して北に向かう
人と
朝のあいさつをする

おはようございます
おはようございます
良い天気ですね
良い天気ですね
笑顔
笑顔

あの人は
大丈夫でしょうか
あの人は
大丈夫でしょうか
体をこわしているのでは
ないだろうか

青い車に戻った男
キーをさして
北へ向かった

ちりとりにたまった
雨水
ぶちまける
雨水は
土に浸み込み
消える

深き水脈に
ちりとりにたまった
雨水が辿り着くとき
大きな流れに混ざって
海に向かうのか
川に向かうのか
木に吸い上げられるのか
蒸気となって
空に向かうのか
その循環の中に
わたしもいる

ちりとりの雨水は
ぶちまけました
それは
いつか
あなたの涙になるかもね
いつか
あなたの汗になるかも
いつか
あなたの血液になるかも
いつか
あなたのコップの水になって
あなたの体を循環して
また蒸発して
雲になり
雨になり
また
ちりとりにたまるのかも
しれませんね

それとも
大海の
エイの体を循環しているかも

いずれにしても
水はとどまらず
運悪く
ペットボトルの中に
閉じ込められた水もある
それはすべて
開放されて
循環の輪に戻る時が
必ず
来る

北極の
永久凍土が
解けてきた
カモシカに感染した
ウイルスが
溶けだした氷とともに
また世界をめぐる

わたしたちは
水でできている

---

良き


暑くなってきたので
インナーマスクをやめ
普通にマスクに戻す
2mの距離を保ち
人と近づく時は
マスクをする
そうでない時は
マスクを外す

フィジカルディスタンスを
もう人々は忘れている
covid19の第二波が来たとき
わたしたち
フィジカルディスタンスを思い出す

励行されたマスクと手洗いとうがいと
フィジカルディスタンス

これが
covid19以降の
習慣になるのでしょうね
さびしいけれど
ワクチンができるまでは
しょうがない

---

ナマステ先生から
みたらし団子二本と大判焼きをいただく
ありがとうございます

ナマステ先生は
もうずいぶん前から
ユニセフをはじめ
たくさんの寄付をしています
わたしもそろそろ
生活は苦しいけれど
月に三千円のユニセフ寄付か
国境のない医師団に寄付か
考えているところです

黙って寄付している友人が二人いて
ナマステ先生を入れると
三人になります
習え
習え
偉人たちに

遠くの友人から
葉書が来た
そして
給付金の封筒も来た

しずかな夜
わたしは
思う
この世の
たくさんを



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天使は雨粒の舟に乗って

2020年06月14日 | 生活
  

雨だったけれど
湯屋に行く
カッパを着て

湯屋の露天風呂にも
雨が降る

数日前
久しぶりに
湯屋に行った時
天使に会った
その日も雨だった

天使はもう20年前に
わたしの前にあらわれて
コーラをくれたり
手を振ってくれたり
笑顔を送ってくれたりした

わたしが
手を振ると
天使は両手で振り返した

天使の
全身全霊の挨拶に
感動した
裸の
天使は
どこまでいっても
両手を振ってくれた
わたしも振り返した
「小久保さんの友達?」

民に
揶揄された
「そうです」
と胸を張った
みんな
わからないのだ
彼が天使だということを

時々
浄心の街で
天使を見かけた
天使は声をあげていた

そうだった
20年前も
静かな時と
荒れている時があったこと

湯屋で天使はわたしを憶えてくれていた
天使の付き添いの人に話しかけた
「前、会ったことがあるんです。おぼえていてくれるかなあ?」
天使はうなずいた、少しだけ

そしてうれしそうに笑った
わたしを見たことがある
と天使も思っていてくれたのだ

「コーラを頂いたこともあります」
と付き添いの人に言うと
「コーラ、好きなんですよ」
と言う
天使も笑った
うれしそうに

束の間
天使に再会して
しっかり
無言で
お話ができた

湯屋で
天使に会うということ

雨は
露天風呂の水面に
粒を刻む
そして
消える

わたしたちは
ここでまた出会い
わかれてゆく
けれど
きっと
思い出す

何かの時に
どんな時か
わからない
いつかまた
思い出す


雨の湯屋で
天使に会った
天使
笑った

至福です
これは

天上の恵みです
これは

雨の粒で
できた
舟に
乗って
天使は地上に
舞い降りた

湯船に天使は半身をつけ
あるがままの
表情で
わたしたちに
知らせる
きれいになる姿を
身をもって
知らせる

みんなそれを知らない
わたし
知ってる

本物の天使の姿を

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熊さんの熱田神宮

2020年06月13日 | 生活
  

熊さんと初めて話す
何がどうとかこうとか
そのうち
熱田神宮の話になり
興味深々

熊さんは三重の出身

伊勢神宮の話もした

ともかく
熱田神宮は凄い
ということにしかならない話

伊勢は別格という話

互いに熱田神宮の及ぼす力によって
流れが変わったことを共感
こんな話ができるなんて
思いもしなかったから
ラッキー

こんなに近くに
熱田があるなんて
奇跡

ずっと前から
行っていた
あの時は
境内の中で
労働したこともあったし
ふーんという感じで
何度か参拝
有名なうなぎ屋にも行った

銀杏並木があった

近くでずっと労働していたから
秋葉山にも行ったし
火渡りの行事にもオジと参加した
ただ
熱田神宮は当たり前にあって
初詣でたくさん人が来る
えびすまつりの人手の多さとか
それくらいしかない
境内を歩いても
そんなに楽しくない
静かなだけ
三種の神器があることも知っている

ただ
ある友人の友人が
「圭造さん、熱田神宮凄いよ!」
とFacebookのDMで送ってくれた
その人を尊敬しているので
ずっとその言葉が頭に残っていた

今年の1月2日
行った
前厄だし、厄払い

ところが
もう厄は終わっている
還暦祝いだったらできる
けれど
厄払いはできません
熱田神宮としてはやっていません
地方によってはありますけれど
熱田神宮としては還暦祝いです

せっかく来たし
身体健康という祈祷でしたらできます
と宮司さんが言うので
それをやってもらった
前厄の厄払いのつもりだったけれど
もう厄は終わっているとは

正月三箇日は
特に参拝に適した日にち

思ったより
人は多くない
正門から入って
たくさんの祠に寄って
本殿へ
そして
神楽殿
巫女さまが舞って
祈祷がはじまった

お土産で
祈祷のお札をいただく
そしてここで天照大御神のお札を購入
これがでかくて木でできている

二枚のお札と氏神様のお札を
部屋の壁に立てかけた
柏手を打って
手を合わせた
「凄い」
と思わず
声が出た

これは凄い
わかる
凄いのがわかる

そんな話を
熊さんとした
熊さんも祈祷したのだという
それ以後
ずっと順調らしい

熊さんの素敵なことは
それを当たり前に言うところ
わたしのように興奮しない分だけ
本物の人

終日雨だったけれど
良い話ができた日です




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中玉の芽だから中玉のトマトが収穫できるかも

2020年06月12日 | 生活
  
  
  

大根の切れ端を土に入れ
伸びもせず
枯れもせず
旬の野菜ではないので
現状維持
まあわずかに葉が多くなっているような気がする程度

ゴーヤ
これは種から伸びたやつ
どんどん出てきて
また収穫可能の勢い

トマトの中玉を
四つ切りにして
土に埋めておいた
なかなか芽がでないなあ
と掘り返してみると
トマトの種から
白い根が
いくつもある
もしかしたら
もっと地面に近い方がいいのかも
と思い
スコップで適当に
トマトの本体らしきものを
底上げする

数日後
出た

これはうれしい

ただ間引いていかないと
難しそう
とりあえず
様子を見る

---

暑い日々
ナマステ先生は
家からかき氷機を持ってきていて
本日
かき氷を作成
シロップもある
これはたまらん
嬉々として
われわれは食らう
体がすぐに冷え
最高

今日も川に亀



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亀 有頂天

2020年06月11日 | 生活
  

かき氷の歌の準備始まる

昼から寒し

土の中に入れておいた
トマト
四つ切りにして
中玉のやつを二つ

それが今朝
芽が出た
うれしい
この夏は
ゴーヤとともに
トマトも収穫できるかも
期待

夜は
オムライスが食べたくなったので
簡単なオムライスを作る


---


川沿いの道を
ゆくと
川にきっといるだろう

亀を探して
自転車を漕ぐ
桜の木に当たらぬように

いる
浮かんでいるのは
間違いなくあれは
亀だ

亀が川で浮かんで
わずかに水を掻いている

一匹どころじゃなく
何匹もいる

空は
くもりから雨

人間社会がどうなろうとも
亀は川に浮いている
それ
まったくもって
有頂天



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心の竪琴

2020年06月10日 | 生活
  

雨が降る

湯屋に向かう
バスは
西に向かって
走って




橋を渡り
信号で止まり
川の堤防を
バスは
走って
ゆく

しまや
に寄ると
あった
薄手の
靴下
あった
靴下
「福助ですから、ものは良いですよ」

しまやに行くと
腹巻きもあった
福助の靴下も
あった
パンツもあった

しまやに行けば
生活に必要なものが
ある

八百屋に向かって
自転車を走らせている
くもり空
梅雨入り

八百屋で
久しぶりに
バナナを
買った
バナナは90円で
売っていたから
買った
食べた

梅雨入り
睡眠


LINEで
歌が届いた
きれいな声の
歌だった

この世で
この歌を
聞いて
いる
この世で
この声を
聞いて
いる

生まれてきた
死んでゆく
その
途上で
この声を
聞いて
いる

瞬間の連続
とまることなき
束の間の
中で
あらゆるものと
連なって
この声が
耳から

に振動して
頭蓋骨を鳴らし
脳の聴覚分野で
聞いて
いる

人は
歌うことができます
楽器を弾くことも
できます

宇宙は鳴る
心の竪琴に
手で触り
弾く
鳴る

宇宙は
鳴る
響く

紫色の
実からでも
宇宙へ行ける
人の歌声からでも
宇宙に行ける

ここは
宇宙ですから









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奄美のきれいな人

2020年06月09日 | 生活
  

奄美大島に行きませんか
奄美大島の
海と空を
小久保さんに
見せてあげたいのです
気に入ると思います

夏の
奄美が
最高です
なんなら
奄美に
移住してもいいですよ

奄美のきれいな海と
やさしい人たちを
見てほしいだけです

飛行機がダメなら
神戸から奄美に行く船が
あります
まる一日で着きます

人の魂があるとしたら
死んだら奄美に
帰りたいと思います

若い頃にいい加減に生きていた時
母ちゃんに「ひではる、魂を入れ替えて生きなきゃいかん」
とよく言われていました
今があるのは
母ちゃんのお陰です

小久保さんに
奄美の夏の青空と
青い海をみてほしいのです
そして
冬のきれいな星空
空気がきれいなので
映画のように
美しいです
今でも
よく思い出します

本当にそうなんです
北極か南極にいるぐらい
星が輝いています

小久保さんと初めて会った時から
縁があると思います
奄美に一緒に行きたいと思います
今年ではなくても

故郷自慢を長々として
すいません

本当に空気が澄んでいると
宇宙にいるようです

地球の本当の美しさだと
思います

故郷自慢ばかりですいません
他に自慢できるものがありません

奄美の冬の夜空です

都会に出て
星が少ないので驚きました
田舎は空気が澄んでいるので
星がきれいです




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ジャマイカ2020

2020年06月08日 | 生活
  

くぼんだ土

午後
ベスト脱ぐ

昼の深き
夢の奥

陽光は

一二三



no woman no cry

上田正樹とpush & pull
過去のあのステージ
狭いライブハウスで
松原正樹さんが
いた
上田正樹さんは
サクソフォーンも
吹いて
いた
ハーダーゼイカム

日本語で
歌って
いた

あの素晴らしい演奏
ところせまし
ドラムス
ベース
ギター
サクソフォーン

四人が
淡々と
凄い
演奏をしていた

それを
この夏に
繋げて
いる
暑いのは
ジャマイカ
だから
わたしたち
ラスタ
レギ

ハーダーゼイカム

同床異夢

暑さの夏
その場所から
響かせる
レゲイ
リズムに乗って
夏は動く

positive
revolution

Jesus of carib 

Mary、Mary


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south 東海通

2020年06月07日 | 生活
  


東海通

半ズボン
横断歩道

エレベーター
ドア

あじさい
写真

コーラ
椅子


ガムテープ


ウインナー
ビール
酎ハイ
ブロッコリー
トマト
ャ^ージュスープ
フランスパン
ウインナー

公園
夫婦
あのよこのよ
ギター
歌の本

スマホ

マスク
眠り
酔い

指を舐める

太陽
kapasya

記憶
未来

出会い
確率
奇跡

青空


睡眠
言葉
笑い
言葉



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亀を見ていた

2020年06月06日 | 生活
  



いぜん
朝の民放テレビで
今日のャGムというコーナーがあった
そこで
『果樹園』という
詩の朗読があった

『果樹園』という言葉は
日本にはない
詩はとても
わたしの気に入った

果樹園にいこうシモン
果樹園にいこう
そこにいったらなんかええことあるぜよ

ってな感じの詩だった

すっかり
忘れてしまったけれど

ロートレアモンとか
そういうものに
興味があった時期だ

---

涼風
昼前から
曇る

旗五つ
はためく

朝から汗だくになり
炭酸水を二本飲む
タブレットと

ヒッピー
北へ向かった

重い荷物を前かごに置いて
帰路

川は
川上になるほど
きれいになってゆく
近所の川は
大きな魚の影
亀がたくさん
浮いている

---

川原神社にも
亀がたくさんいた

---

汗ぐたになって
まずシャワー
洗濯
お弁当箱を洗い
草に水

たくさん芽が
出てきている
この湿度と
この温度

杏子の実

ボブ・マリー&ウエイラーズのライブを
夜遅くまで見入る
この人は何だろう
あらためて


涼しい
夜風の中
眠り入る





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独裁者

2020年06月05日 | 映画
  



映画『独裁者』見る

最後の演説は
何度見ても
素敵

この映画
わたしがまだ
小学生だったころ
親に連れられて
見に行ったのが最初
それから
レンタルで借りたり
何度も何度も
見ている

小学生の時
記憶に残っているのは
大きな地球の風船を
お尻で打ち上げるシーンだ
あまりにも滑稽で
それが地球の風船だとは
きっと知らなかったに違いない

ところどころ
たとえば
コイン入りのケーキの皿を
取り替えるシーンや
ハンナ聞こえるかい
と呼ぶ
チャップリンの演説
あいまいな記憶


演説の声に顔をあげるハンナ
あれはイコンだ

国は違えと
思うことは
宮沢賢治
『ひかりの足』という作品は
なんかすごい

チャップリンは
あの演説をラストシーンにやるための
独裁者という作品を作ったのではないだろうか
と思う

今聞いても
言葉が古くない
脚本に時代を入れず
民の普遍を話している

いつ見てもチャップリン
いつ読んでも宮澤賢治

偉大な人たちは
大きなものを残して
空に帰る





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熱い手だった

2020年06月04日 | 生活
  



ナマステ先生
マルちゃん

昨日
落として
ベルトがこわれた
腕時計
ナマステ先生の机の上に
置いておいたら
きっと直る

やっぱり直っていた
ナマステ先生は
何でも直す
それもきれいに
「どうやって直したんですか、こんなにきれいに。備品まであって!」
「自分のを取り替えたんだよ!」
とナマステ先生発す
ありがとうございます

きれいになった時計と
もうひとつの時計

椿大社への
道のり

トロッコの音

タービンがまわる音

そういえば
数日前
視覚がよろしくない方に
声を鰍ッ
腕につかまっていただいた
その手の熱きこと
この上なし

この世には
体温が普通で37度ある人がいる
めったに風邪をひかないという
そうだろうねえ

けれど
何故に
あの方の手は
あんなに熱かったのだろう
もしかしたら
山の奥
熱い石の上で数年間修行をして
下山してきた超人かも知れぬ




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浅間町£゚舞$シ枇杷島

2020年06月03日 | 生活
  



浅間町£゚舞$ヤ町$シ枇杷島$ヤ町

暑い日

川を見る
橋を見る
草を
舟を

バス窓から
見ている
外ばかり
ずっと

風鈴



カレンダーが
風でめくれる

風鈴の


カレンダーが

青空



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2020年06月02日 | 生活
  



汗ばむ

タブレット3つ

風が吹く
神風だ
と胸で言う

六月

この暑さ

まだ空調服は着ない
「汗を出す体にしておかないと」
とナマステ先生も同意見
持参してきてはいるけれど
今は吸汗シャツで
とにかく汗をたくさん出して
汗腺を広げておくことが
大事

油断できないけれど

緑がきれい
空も青
雲は白
道路はグレイ

太陽を一瞬見て
残像にある


これが
玉だ

これを
手の中にすっぽり収まるようにして
手を合わせる


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ナマステ先生・花火

2020年06月01日 | パンデミック
  

涼風あり

ナマステ先生がどこかにいった
はて
「どこに行ったんだろう」
と話していた
まあそのうち
姿を現わすだろう

ナマステ先生がもどってきた
「自転車の籠、直したから」
と言う
はあ?

ナマステ先生の後をついてゆくと
なんと
わたしのぼろぼろの前籠が
新品になっている
これはどうしたものか
とナマステ先生に訊くと
「自分の籠と取り替えた。家にいけば自転車がたくさんあるから」

ありがとうございます
というか
わざわざ自分の自転車の籠を外し
わたしのと取り替え
その手間だけでも大変なのに

ぼろぼろになって
もう取れるような感じになっていたのを
ナマステ先生は見かねたのだ

わたしにはできない行為だ
ナマステ先生の偉大さが
また垣間見られた

ナマステ先生と初めて会ったのは
雨の川沿い
ずっと強い雨が降っていて
昼ごはんに
どんどん庵のうどんを
ごちそうになった
「覚えてない」
とナマステ先生は言う

それから何度も何年も
ずっと労働を一緒にしてきて
時には
アメニモマケズの詩を
手書きで書いて持ってきてくれた時があった
あの時
わたしは弱っていた

アメニモマケズの詩のカラーコピーを作って
差し上げたら
ずっと小屋に大事に置いてくれていた

募金を常にしているナマステ先生は
いつだったか労働場の小屋に
募金箱を置いた
入れたのは数人だけ

ご先祖様の墓が偶然にも
同じ墓地にあった

暑い夏
一緒に
墓参りをしたこともある

あの時
戸田川に亀がいた
わたしたちは
日照りの中
ずっと見ていた

ナマステ先生の字はとてもきれいで
わたしとは大違い
今度
ナマステ先生のところに
猫たちを見に行く約束

---

公園の緑がどうなっているか
見にいく
そして抜き
持ち帰り
プランターと土を買って
植える
ベランダに置く
水をさす

---

今夜
8時から3分間
全国で有志たちが
花火をあげるという
疫病退散の意を込めて
全国で花火師たちが
いっせいに打ちあげるという

人が集まってしまうので
どこでやるかは内緒

ベランダ
クーラーの室外機に腰かけて
津島方面
犬山方面
を見る


見られず

けれど
聞こえたらいい
見られたらもっといい
みんなが幸せに暮らせるようになったら
いい
そんな思いは
見えない聞こえない花火ではあったけれど
ずっと胸にあった

どこかで打ちあがっているのは確実だ
有志たちの思いが
たくさんの人々に
打ち寄る
そして
宿る

寺に身を寄せ
米と野菜を希望する
在日ベトナム人たち

ヘイトの対象になる
在日韓国朝鮮人たち
同じく在日中国人たち
その人たちの
心に刻まれた傷

空腹
不安
失望
貧窮
孤独
悲しみ
苦しみ

その痛みの延長線上に
わたしたちはいる
加害者にも
被害者にも
なり得る

ヘイト
差別
その延長線上に
わたしたちはいる

人類の頭上に
花火があがる

誰ひとり
もれることなく
みんなが
はやく
幸せに暮らせますように


この夜空の続きのどこか
医療従事者への慰安のための青の花火
あと
さまざまな




夜空、夜空

※ 医療従事者への慰安は『青』。
  イギリスからはじまったカラーエール。医療従事者、介護に携わるすべての人々とイギリス保険サービスへのエールであり、イギリス保険サービスのシンボルカラーが青という理由から。また手術着が青っぽい色が多い理由は、手術中に血液の赤を見続ける医療従事者の視覚を補うためだという説もあるのだそうです。
 また、記憶に新たしいのはスイス・ジュネーブで始まったフライデーオベーション。ベランダや窓から毎週金曜日の夜9時、いっせいに拍手や口笛を送るというメッセージ。
 クラップ・フォー・ケアラーズ(医療従事者らに拍手を送る)は日本でも時間や曜日にとらわれず、普及しつつある町がいくつかあるそうです。


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