kotoba日記                     小久保圭介

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言葉の人たち

2020年08月31日 | 生活
『愛していると言ってくれ』

という1995年放映の
ドラマがある

それを動画で見た

わたしはこのドラマを
リアルタイムでは
見ていなかった


ずっとあと
2007年ぐらいに

(このブログでも書いていました。下記)

2007.11.26
      28
      30
   12. 1
       3
       4 

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レンタルビデオで見た

きっかけは
詩人
茨木のり子が
生前
「あのドラマはあれからどうなりましたか?」
と記者に訊いたことだった

茨木のり子は途中までこのドラマを見ていた
途中で体調不良からか
なにがしかの理由で
見られなかったので
気になっていたのだろう

脚本はあとから
とても有名になった
北川悦吏子
北川悦吏子が新聞のインタビューだったと思うけれど
好きな作家で村上春樹をあげていた
なるほど
と当時は思った

あの茨木のり子が気に入っていたドラマ
これは見なくてはいけない
素晴らしいドラマだった

そして今回
改めて見ると
北川悦吏子の脚本の中で
こんなセリフがあった

「私たちはたくさん言葉をしゃべるけれど、しゃべればしゃべるほど、
 本当のことからかけ離れていっているんじゃないか、って」


すでに25年前
北川悦吏子は判っていたのだ
上記のセリフは
言葉の本質を暴き出す


同じ内容の言葉は
他で
あるシンガーソングライターの歌詞で出会い
衝撃を受けた
それと同意のことを
わたしは
以前
素通りしてしまっていた
手話ばかりに気をとられ

手話は言葉だ
同時に
本質的な言葉の姿を
セリフで言わせる
これは
北川の言葉愛としか
思えない

ラブストーリーと
言葉のドラマ
だからきっと
茨木のり子も
注目したのだろうと思う

北川悦吏子は
この茨木のり子の話を
知っているだろうか
知らなかったら
伝えてみたい
きっと
大喜びするだろうから
当然
北川は
茨木のり子の詩才を
憧れをもって
読んでいた一人の
『言葉の人』だろうから


このドラマで
どうしても
もう一つ
言いたいことがある

ずっとあとの回で
聴覚障害者役のトヨエツの母を
あの
吉行和子がやっている
電車で吉行和子が窓越しで
ホームにいるトヨエツと
手話で会話する
トヨエツが
ホームを走って
電車を追う
吉行和子も
必死で手話で送り返す
このシーンは見物

なぜなら
当時まだ
トヨエツにとって
吉行和子なんていう
凄い役者さんと
共演できる喜びや
吉行和子の演技に引っ張られて
凄くいい演技をするトヨエツが見えるから

トヨエツの恋人役の
常磐貴子には
言葉は
ない

吉行和子を超える
女優である今
当時から
凄い輝きをもってして
才を存分に発揮している

以前
手話を習うために
このドラマを
見ていた
今では
すっかり手話は
忘れてしまったけれど

手話を習得するためにも
テキストにできるとは
なんと贅沢なドラマなんだろう










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