kotoba日記                     小久保圭介

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散歩道

2017年03月26日 | 生活
ずっと眠って
花冷えの昼

夕に雨がやんだ隙
厚手のコートをはおっては
外に出て
行きたい場所に迷わず向かう
それは
最近見つけた
散歩道
近場であっても
通り過ぎてきた道

横断歩道を渡って
まっすぐ歩き
遮断機の脇を
西へ進む
川沿いの道を
川を見ながら
歩いてゆく
川辺に降りる階段を
とんとんおりて
水かさが増した
川べりをあるいてゆく
カモがいて
さっと振り返ると
川の真ん中で
ぼしゃんと音がして
何かが川底に潜った気配に
うれしくなって
ゆっくり
ゆっくり
歩いてゆく

セイタカアワダチソウが
切られ
切られた口が
黒くなっている
土手に緑の葉がいっぱい出ていて
春がたくさん生きている

陽気の昼間なら
甲羅干しする亀たちも
見られるけれど
今日はみんな川の中

土手をあがる階段を進み
松の林を目前にして
ラジオ体操
雨が降りだしてきても
平気
スワイショウで
邪気を飛ばせ

雨はどんどん
降ってきて
傘が必要だろうけれど
平気
帽子もかぶって
厚手のコートは
雨を弾き
さあ
帰ろうと
歩いてゆく

雨は降る
どんどん降る
それでも
うれしいのは
慈雨を受ける
草木の思いが
判ったような
判らぬような

雨の落下で
息する草草
その声が
道路を走る
車の音に消されても
わたし
知っている

今度は亀を見にいこう


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