kotoba日記                     小久保圭介

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合奏

2009年09月29日 | 生活
労働場の近くに、
喫茶店があります。
そこは、
コーヒーしか出しません。
店は古くて、小さく、
こじんまり、です。
朝、その喫茶店から、
煙がもうもうと立ち、
ドアの隙間から、外にまで、
うすむらさき色の煙を出しています。
誰もが火事だと思い、
「え、あれ火事か?」
と今日も職人が言いました。
僕も当初、火事だと思いました。
でも、それは、
コーヒーを自家焙煎する煙です。
だから、火事だと思ったみんなは、
しばらくすると、香ばしいコーヒーの匂いに、
小さな笑みを返すのが常です。
この、もうもう、とした煙を、
一度見て、嗅いだ人と、
そうでない人とでは、
ぜんぜん、違うと思います。
見て、嗅いだ人は、
きっと少し、幸せ。
それも、朝の出来事ならば、
なおのこと。

お昼休み、ハンバートハンバートの「合奏」という、
アルバムを買いに行きました。
長靴と、タートルアイランドのTシャツ姿で、
「合奏」を籠に入れ、
うきうきしながら、街を自転車で走っていると、
僕は街的ではないのでしょう、
若い警察官と目が合いました。
もう少しで職務質問される雰囲気だったので、
「今から僕は労働に戻らなくてはいけない、時間がない」
と体で発して、自転車を漕ぐと、
若い警察官は追ってはきませんでした。
だって、ほんと、
悪いこと、してないですし。
あれで、目がおよいだらアウトなので、
まっすぐ前を見て行きました。
「合奏」を夜遅く、家で聴くと、
思ったより、何倍も素敵だったので、
買ってよかったな、と思いました。

コメント
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