郡保家の一日

極く有りふれた家庭です。その生活の一端を記録していきたいと思います。

母の通夜

2015年09月26日 | 日記

 葬儀場に多くの人が駆けつけて下さった。100人以上でしたので部屋に入れず入口ロビーにも椅子を並べるほどでした。これも一重に母の人徳であると感じました。この90数年間、率直ではあるが悪意のない、相手を思った言動がより人の心に届いていたのではないか。通夜は30分ほどで終わった。何事にも意欲的で前向きに取り組んできた人生であった。赤いテーラーに乗って農作業に行き、特にミカン作りには、新品種のデコポン、清見、はるみ、いしじなど人に先駆けて作り、ミカン作りに年老いてからも情熱を傾けた。趣味では銭太鼓、手品も練習して皆に披露して楽しませるのが好きだった。失敗したときのはにかんだ顔も素敵でいつもニコニコしていた。いぎす豆腐は天下一品で皆に好評で私達子どもは楽しみでした。家人もお昼に来て母の顔を拝みました。姉のご主人と二人の子も来てくれました。夜は皆で故人の想い出に浸りました。そして夜中に私は充分な看護が出来ず、申し訳ないと何回も泣きました。「ご免ね、おかあさん」。(田舎)


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