いやはや、驚きの津波だ。自然の巨大な力をまざまざと見せつけられる。
スマトラ島の地震の際に見た映像の津波を彷彿させる。
国内の観測史上最大の地震だということである。「東北地方・太平洋沖地震」と名付けられた。
規模が桁違いに大きい。被災範囲は太平洋側一帯全域にわたっている。
札幌でもかなり大きな揺れが長時間にわたって続いた。
阪神・淡路大震災のときは大都市近くの直下型地震だったので、犠牲者が6,400人を越える膨大な数になった。
今回の震源が大都市のすぐ近くでなかったから、阪神・淡路大震災のような死者はでないだろうが、被害は東日本一帯に広範囲に及んでいる。
津波の犠牲者が多いと推察される。行方不明者がかなりの数にのぼるのではないだろうか。
全貌が見えてくると破壊力の大きさにため息をつくことだろう。
そんな中で不気味なのが「福島原発」だ。
外部への放射能漏れの恐れがあるとして、「原子力災害非常事態宣言」が発令され、半径3キロ以内の住民に「緊急避難」の指示が出された。
原発は緊急停止しても、その後も炉の中では膨大な発熱が続く。
電動のポンプで冷却水を送り込んで炉を冷やすのだがポンプを回す電気がない。
原発は電気を発電するところだが、発電所が停止すると電気は外部からもらわなくてはならない。地震で停電になっているので電気が止まっている。
おまけに非常用に設置されているディーゼル発電機も運転できないという。
1号機の原子炉は冷却水の水位が下がっているのだが、補給することが出来ない。
このまま冷却水を補給できない状態が続くと、炉の中の燃料棒が露出し、つまりは空炊きの状態になって、放射能漏れの恐れが心配されることになる。
そこで、電源車を運び込んで緊急事態を回避しようとしている。いっときを争う切羽詰った事態にある。
万が一、原子炉が空焚きになって放射能漏れにでもなると、地震の津波以上の大津波が押し寄せるような大惨事になってしまう。
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