霞ヶ関の実態にびっくり

「そうだったのか！　知らなかったな」と驚いている人が多いのではないだろうか。
霞ヶ関の中央官庁が政治にどのようにして影響を及ぼしていたか、ということが政権交代を機に国民の前にさらけ出されてきた。

自民党政権では、国会の大臣答弁は官僚が作文する原稿を棒読みするだけだったとか。
予算の組み立ても、官僚と族議員がお膳立てしたものを政府が追認していたとか。
「行政法人」さらにその先の「身内の団体」に役人が天下って、天下り以外の企業が参入してこないように、入札の条件を付け加えていたなどなど・・・。
「官僚依存脱却」を掲げる民主党が、次々に古い慣習を取りやめようとしている。
おおむね、多くの国民から順当なことと受け止められている。

今までほとんど話題にされたことがなかった政治の仕組みとか、省庁の権限や政治的な位置づけについて、一般国民向けにメディアで解説されている。
政策決定に官僚が主導権をふるってきた力の源泉は何だったのか、どのような統治機構でどのように運用されてきたか・・・。
政治を動かす根幹について平易に国民に知らせることは、メディアにとって最も大切な使命である。

時機を得たテーマでもあるので、大いに報道してほしいところであるが、「官僚依存」を変えようとしている民主党に追随した、悪乗りの感もある。
自民党政権時代に報道していたのなら、評価できたのだが・・・。