ノーベル物理学賞が真鍋淑郎さんに贈られた。
大気中の二酸化炭素(CO2)と地球温暖化の関連を予測した研究が評価されたものである。
近年ノーベル賞を受賞した日本人が何人もいたが、研究内容を説明されても素人には別世界のことで、業績の偉大さが理解できないことが多かった。
今回は、真鍋氏の研究を紹介する解説を読んでストンと腑に落ちた。細部のことはもちろん謎ではあるが、日常的な現象にかかわる内容だからであろう。
さて今回の受賞が、危機的な状況に至っている地球について警告する契機になったように思う。
今まで見られなかった異常気象や温暖化による影響が世界各地で起き始めている。
「京都議定書」とか「COP 」とかの用語を聞いたのは何年前だったろうか。初めて聞いたときは「なに、それ!」という感じだった。
積極的だったヨーロッパ勢に比べてアメリカの消極的態度が際立っていた。中国も背を向けてきた。
真鍋氏の先駆的な研究から、人間の活動によって大気や海水の地球規模の挙動が解明されてきたのだと改めて知った。
日本は総じて、温暖化への具体的な動きには鈍感のようだ。
何かにつけ温暖化と結びつけるくせに、本気度はまったく感じられない。国も企業も国民もポーズだけ。
真鍋さんの国籍は米国である。研究拠点も米国だ。日本は研究環境が貧しいということなのだろう。少し残念である。
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