昼食時に玄関チャイムが鳴った。
女性の声で、布団の打ち直しの勧誘だった。
「お家に打ち直しする布団はありませんか?」の声。
我が家にはそんな布団は無いのだった。座布団も無い。
何やかにや話し出したが、無いと断ったら帰って行った。
“綿の打ち直し、羽毛のリフレッシュ”など新品同様に回復するという内容のチラシが入っていた。
むかしは敷き布団も掛け布団も綿を使っていたものだ。
いい綿を使ってるから打ち直しできるからねと親に言われたりした。
ぺっしゃんこになった綿布団は打ち直して新品同様にしたり、座布団や子供布団に作り変えたりもできる。
それが重たく感じるようになってだんだん使わなくなってしまった。
我が家にはウール、ポリエステル混合の圧縮した硬い布団しかない。
最近も1枚買ったばかりだった。
羽毛布団の軽さと暖かさと手軽さに慣れたら、綿布団はもう使えなくなってしまった。
それに布団は1日の3分の1は使っていて1ヶ月、1年ともなると人生は布団と共に・・・だ。
耐用年数が過ぎたら時間と費用をかけるぶん買ってしまったほうが早い。
こんな客が多くなってきたのでは打ち直しの布団やさんも大変だろうと思う。