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MOVIE KINGDOM Ⅱ

映画に関する話題やライブ&イベント、ローカルなグルメ情報など色々話題を広げて行きます
ポイントは★~★★★★★★

No.110 「デスノート the Last name」 (2006年 日本 140分 ビスタ)

2006-11-10 00:54:59 | 2006年劇場鑑賞
監督 金子修介
出演 藤原竜也
    松山ケンイチ
    戸田恵梨香



6月に公開された「DEATH NOTE デスノート 前編」に続く2部作の完結編。
原作とは結末も展開も異なってるらしいですが、私は原作は読んでないので先入観なく楽しめそうです。
藤原竜也てあまり好きになれそうな役者じゃなかったけど前作はなかなか良かったですね。
松山ケンイチとの対決が今回最大の見所だと思うけど、正直インパクトは松山ケンイチ の方がありますね。
あの天才探偵だけど危ない感じの視線といい、サイコ感充満の雰囲気からは探偵とは見えず、むしろ犯人て感じで藤原竜也との対照的なキャラのぶつかり合いがこの映画を面白いものにしていますね。

(あらすじ)

死神のリュークが落とした“デスノート”を手にし、殺人鬼キラとして凶悪犯を抹殺してきた夜神月(藤原竜也)。恋人が死んだ事件をきっかけに、キラ事件の捜査本部に入り込んだ彼は、キラ事件を解明するためにインターポールが送り込んできた天才青年L(松山ケンイチ)と壮絶な頭脳戦を繰り広げることになる

今回も前作同様、キラとLの対決が中心に描かれていきますが、所々に散りばめられたトリックや軽い遊び感覚の絶妙なバランスが上手いですね。
出てくるたびに色んなものを食べてるL・・・板チョコだったり、みたらし団子だったりと多種多様の甘いものを食べているし、不気味さの中に見せるひょっとこのお面を被る無邪気な一面・・・結構、松山ケンイチ君は笑わせてくれましたよ。

第2、第3のキラの出現でストーリーはますます混迷していくけど、キラがやろうとしてる新世界の実現の為にあの手この手と仕掛けを打って行く様はテンポよく140分まったく長く感じさせない。

それとマスコミによって大衆が動かされていくのが良くこの映画を見ると分かりますね。
悪を殺していくキラを崇拝し{キラ信者}なるものたちが街中に溢れていく。
大衆心理をうまくこの映画は描いてると思います。
ノートに名前を書くだけで人を殺せてしまうと言う簡潔な殺害方法も実に効果的で、2重3重の張り巡らされたトリックを実に効果的に引き立たせています。

天才2人の知恵比べは互いを疑い、騙しあいながらも表面上は協力しながらキラを追い詰めていく・・・見てる観客までも欺く2人の化かし合いは大きな見所ですね。

前作同様に死神の役の声だけで登場する中村獅童はあまり中村獅童らしさも感じられず、誰でもいいがな~?と感じてしまいます(ちなみに今回登場するもう一人の死神は池畑慎之介=ピーター)
私生活が何かと大変な中村獅童だが、今、一番ほしいものはデスノートだったりして・・・(笑)



★★★★ 2006.11.9(木) 角座2 16:00 前方部分右端

No.109 「父親たちの星条旗」 (2006年 米 132分 シネスコ)

2006-11-07 02:10:44 | 2006年劇場鑑賞
監督 クリント・イーストウッド
出演 ライアン・フィリップ
    ジェシー・ブラッドフォード
    アダム・ビーチ



この映画を見に行く前日まで実は仕事で沖縄へ行ってたのですが、沖縄戦の1年ほど前の戦闘を描いたこの作品を沖縄帰り早々に見るのも何か感ずるものがありますね。
現地の沖縄では61年前の悲惨な爪あとも見てきたし、平和祈念資料館では貴重な沖縄戦の日本兵の遺品や凄惨な戦闘の写真などを見てきました。
野戦病院や住民たちの避難場所となった壕(ガマ)の恐ろしいまでの暗闇と所々に残る当時の面影や傷跡・・・戦後61年とはいえ痛々しい爪あとでも残して置かなければいけないものだと感じておりました。

そしてこの硫黄島の戦闘を描いた「父親たちの星条旗」も日米に多数の死者を出した悲惨な戦争の映画化だが、この映画は戦争中に撮られた1枚の写真にまつわる数奇な運命を歩んだ3人の男たちの物語。

(あらすじ)

第2次世界大戦の重大な転機となった硫黄島の戦いで、米軍兵士たちはその勝利のシンボルとして摺鉢山に星条旗を掲げる。しかし、この光景は長引く戦争に疲れたアメリカ国民の士気を高めるために利用され、旗を掲げる6人の兵士、ジョン・ブラッドリー(ライアン・フィリップ)らはたちまち英雄に祭り上げられる。

沖縄でみた戦争の資料や話などからは戦争で英雄なんて有り得ない・・・と思えるんだが、それは敗戦国だからそうなのかも知れず、戦勝国の米国では沢山の軍人が勲章を貰っている。
この映画の主人公も偶然が重なり英雄としてもてはやされ、利用されていく様が描かれて生きますが、戸惑いながらもスケジュールをこなしていく彼らの周りは身なりのいい紳士や淑女が集まる。
まるで戦争なんかしてるのが嘘のように・・・
戦争に勝利した国の本国のこのあたりの場面は戦勝国の象徴的なイメージとして感じました。
12月公開の「硫黄島からの手紙」は敗戦国の日本側から描いた作品だが、この辺の対比はどうでしょうかね~ 見ものですね。
そういう意味でいけば2作品を見てこそこの作品の評価というものが出来るかもしれないですね。

作られていく英雄たちの苦悩や亡き戦友たちに対する様々な想いが痛切に画面を通して感じられてきましたね。
この辺はさすがクリント・イーストウッド監督は実にきめ細かい演出ですね。
交互するように描かれる悲惨な戦闘シーンも「プライベートライアン」並の描写で(というよりあの映画以来これぐらいリアルにしないと観客が納得しない?)
また硫黄島を取り囲むような米軍の船団の威圧的な数も凄いですね。
沖縄もあんな感じで軍艦が海を埋め尽くしたそうですからね~
沖縄で海岸に立って「この海が米軍の軍艦が埋め尽くしていたんやな~」て思ってたんで、まさに改めてCGとはいえ映像で見たら当時の住民の恐怖が少しでも想像出来た気がしました。

でも戦闘シーンは次回作のほうがもっと悲惨な気がしますね~ はらわたが飛び出たり、手足が吹き飛ぶ日本人が描かれるのかな~?



★★★★ 2006.11.4(土) TOHOシネマズなんば スクリーン4 20:50 J-1

No.108 「トンマッコルへようこそ 」 (2005年 韓国 132分 シネスコ)

2006-11-05 22:45:42 | 2006年劇場鑑賞
監督 パク・クァンヒョン
出演 シン・ハギュン
    チョン・ジェヨン
    カン・ヘジョン



2005年の韓国映画で空前の大ヒットしたというこの映画「トンマッコルへようこそ」です。
いつもよく行く動物園前シネフェスタ4へ見にいったんですが、いつもなら平日に見に行くのが今回は土曜日の昼下がりの鑑賞って事でいつもガラガラ(失礼!) の客席は中々の入りでびっくり!
韓国映画ブームてこともあるんでしょうが満員に近い館内での久々の鑑賞になりました。

(あらすじ)

1950年代の韓国で、米国空軍のパイロット、スミス(スティーブ・テシュラー)の飛行機がトンマッコルの村の近郊で墜落した。村人たちの手厚い手当てを受けていると、そこに韓国人兵士のピョ(シン・ハギュン)らがやって来る。するとまたそこに村の少女ヘイル(カン・ヘジョン)に案内された人民軍の兵士リ(チョン・ジェヨン)らが現れる。敵対する兵士たちが鉢合わせとなり、その場は一触即発の危機に陥る。

この作品を見て「まぼろしの市街戦」や「コーカサスの虜」を思い出してしまいました。


戦火を逃れた韓国軍の兵士と連合軍のパイロット、そして敵対する人民軍の兵士が山奥にあるおよそ戦争とはまったく無縁な平和な村に辿り着き、そこで一触即発になり村人たちを挟んで銃を向け合う。
一歩も退かない韓国軍と人民軍の兵士・・・思わぬことから手榴弾が爆発!しかし吹っ飛んだの穀物小屋・・・ポップコーンが舞い散る中、兵士たちも村人たち同様にいつしか殺し合いや争い事のない理想のユートピアの村の住人になるきっかけとなるこのファンタジックな場面が印象的でしたね。

それでも互いに隙を見せず反目し合う時に起こるイノシシの襲撃騒動で互いに認め合い協力して村の畑仕事手伝うことになる。
壮絶な序盤の戦争シーンからこのマッタリした感じの中盤から序々に雰囲気が変わっていく所が秀逸です。
その村の象徴的な人物がへイルという純情無垢な少し頭の弱い少女の存在。
カン・ヘジョンの好演もあってこの不思議な村に突然降って湧いた火種を見事に緩和してしまう部分が見事ですね。

銃を向け合うことの愚かさや空しさ・・・そして何よりも戦争というものへの馬鹿馬鹿しさをこの主人公たちが感じ目覚めていく様はまさに現代のこの世の中に大事なメッセージとして伝わっていく。

でもこの作品は単に理想的なファンタジーのままでは終わらず、現実的にやはり似つかしくない者たちが来た事で、平和な村の和が乱れてしまい、避けては通れない状況に追い込まれていくのも現実的な部分として描いていたのが良いですね。

悲惨な終盤の場面だが不思議と暗くなったり、重い感覚を受けないのはトンマッコルの暖かい村人と彼らに癒され、人間として大事もの見つけた兵士たちが取った行動は無謀で悲惨ながらもどことなく温かみがあるからかも?
クライマックスでの「俺たちこそが南北連合軍だよな・・・」のセリフが意味深でグッときますね



★★★★ 2006.11.4(土) 動物園前シネフェスタ4 シネマ4 15:45 5列目





No.107 「アダム -神の使い 悪魔の子-」 (2004年 米/加 102分 シネスコ)

2006-11-04 14:21:46 | 2006年劇場鑑賞
監督 ニック・ハム
出演 グレッグ・キニア
    レベッカ・ローミン=ステイモス
    ロバート・デ・ニーロ



何かと最近ニュースなどで話題になるクローン人間・・・
この映画はそのクローン人間をテーマにしたB級サスペンス映画でした。

(あらすじ)

ポール(グレッグ・キニア)とジェシー(レベッカ・ローミン)夫妻は、愛息アダム(キャメロン・ブライト)と幸せな毎日を送っていた。しかし、アダムは8歳の誕生日を迎えた翌日、不運にも交通事故で死んでしまう。悲しみに暮れる夫妻の前に、ウェルズ博士(ロバート・デ・ニーロ)が現れ、息子のクローンを作らないかと持ちかける。

ロバート・デ・ニーロって最近はこういうB級映画が多いように思いますね。
まぁ もっと作品を選んで出てほしいと思うんですが、「エンゼルハート」のような凄み溢れる演技のようならいいですがこの「アダム -神の使い 悪魔の子-」のような映画では遺伝子学者の役で出てきますが、もっとキャラ的に怪演に近い芝居なのかな?と思っていたが普通だったんで肩透かしでしたね~

死んだ子供の変わりに遺伝子から作った亡き子供のクローン人間・・・
グレッグ・キニアとレベッカ・ローミン=ステイモスの夫婦に持ちかけられた恐ろしい提案・・・いつかそんな時代が来てそんな商売が成り立つ時代がそう遠くない将来訪れるかも知れない。
そんな予感にさせてくれる映画でしたが、この夫婦がもう一度亡くした同じ子供がほしいと願い、子供のクローン人間を作り育てるけど、果たしてそれで満足出来るのか個人的には疑問でしたね。
顔、形はまったく同じでもやはり結局本人ではないのが明白な上に性格も少し違う・・・クローン人間とはいえ単にソックリさんやがな・・・そんな風に思ったんですが、実際クローン人間を望む心理ってどうなんかな?と考えさせられた作品。

でも映画としては正直ダルイ映画ですな~
もう少しテンポよくならんかい?と思ってしまいました。
重いテーマでこれから未来にかけて現実的にもっと論争されていくような事だけに、映画としては記憶に残らず、しょせんは忘れられていく運命の映画なんでしょうね。
サスペンスとしてはあまり怖さもないし、ラストには一応「そういう事だったのか・・・」といった真相が明らかになるもののインパクトが弱し・・・ロバート・デ・ニーロが出てるだけに残念



★★ 2006.10.27(金) ホクテンザ2 23:30 後方3列目端




No.106 「スネーク・フライト」 (2006年 米 107分 シネスコ)

2006-10-31 00:35:14 | 2006年劇場鑑賞
監督 デヴィッド・R・エリス
出演 サミュエル・L・ジャクソン
    ジュリアナ・マーグリーズ
    レイチェル・ブランチャード



この日3本目の作品は夕方「ファイナル・デッドコースター」を鑑賞したMOVIX堺へ再び参上!
22:15の平日ながらも遅い上映だけど、この時間だから3本ハシゴが実現したんですがね。
道中の車中で北海道日本ハムファイターズの日本一を知り、「これで今年の野球も終わったな~」と感慨深げに・・・

MOVIX堺に着いて10番スクリーンの比較的周りに人が来ない端の席を取り中に入ると、何と客は私ら2人・・・
そのまま上映が始りMOVIX堺のシアター10は私らのプライベート上映会になってしまいました。

(あらすじ)

殺人事件を目撃したため、ある組織から命を狙われることになった青年ショーン(ネイサン・フィリップス)。彼を暗殺者の魔の手から救出し、証人として裁判所に送り届けることになったFBI捜査官フリン(サミュエル・L・ジャクソン)は、ショーンを連れてホノルル発ロサンゼルス行きの飛行機に搭乗するが……。

一言で言えば「バカ映画」だが、動物パニックと航空機パニックのいいところをミックスさせたパロディにも見える。
まじめに見てると何か不自然でご都合主義的な展開にシラケルかもしれないが、割り切ってみたらこれが中々楽しめる一品になっております。

この前に見た「16ブロック」同様に証人を保護しながら護送する話だけど、この証人を抹殺するために悪党たちが仕組んだ暗殺の手段が護送中の旅客機に数千匹のヘビを機内に放す!という仰天手段・・・でも何故ヘビなのか?

色んな種類の世界各国の毒ヘビが機内の中ニョロニョロと這いずり、飛び回るヘビに狭い機内の客室で逃げ惑う乗客たち・・・この場面はいいね~最高に盛り上がる場面ですね。
時折に出てくるCG描写のヘビが全てホンモノのヘビを使った香港映画の怪作「人蛇大戦 蛇」と比べるとやや興ざめ気味だが、ここ数年のヘビ映画の中では傑出した面白さでしょう。

容赦なく女子供に襲い掛かるヘビ軍団の非情な攻撃も、凄惨な光景の中にギャグを織り交ぜたセンスが最高です。
トイレでSEXにふけるお約束のバカカップルが餌食になり、目玉をかまれる奴やトイレでおしっこの最中にチンチンをヘビに吸われるこれまた予想的中のバカ描写や、オバちゃんのスカートの中の股間にヘビが忍び込んだりオッサンが頭からヘビに飲み込まれたり・・・とヘビを題材に考え付くおバカな攻撃パターンの釣べ打ち!
そしてこんな異常事態に頼りになるのが兄貴=サミュエル・L・ジャクソン !
並み居るヘビ多国籍軍相手にスタンガン一丁で次々と手際よく電気ショックで失神させていく様は一種のカタルシスを感じさせます。
特にクライマックスは「もう頭にきた~!」とぶち切れてのヘビ軍団一掃のシーンは感動すらしてしまいましたよ。
サミュエル・L・ジャクソン主演のここ何年かの中では最高傑作かも?

そしてエアポートシリーズなどの飛行機パニック映画に付き物のパイロット不在の緊急着陸シーンもしっかり押さえてる所が泣かせます・・・

この作品の監督デヴィッド・R・エリスは夕方見た「ファイナル・デッドコースター」の前作「デッドコースター」の監督でもあり、設定が証人護送という2本目に見た「16ブロック」と共通してる事を思えば今回のハシゴした3本はいずれも相繋がるものがありますね~
見るべくして見た3本立てだった・・・のか?



★★★★ 2006.10.26(木) MOVIX堺 シアター10 22:15 K-27







No.105 「16ブロック」 (2006年 米 101分 シネスコ)

2006-10-30 00:54:53 | 2006年劇場鑑賞
監督 リチャード・ドナー
出演 ブルース・ウィリス
    モス・デフ
    デヴィッド・モース



この日は「ファイナル・デッドコースター」の後、この「16ブロック」とのハシゴの予定だったんですが、この日は他にも見に行く予定の作品が目白押しという事もあり何と強引に3本ハシゴすることに決定!
2本の映画をハシゴするときはよくありますが、あまり3本見るという事はしない・・・と言うよりした事ないですね~ 少なくとも大人になってからは・・・
時間的な問題もさることながら、集中力と体力的な事を考えると3本はムチャかと思うからなのです。
で、そういう訳でこの日2本目の「16ブロック」を鑑賞しに今は大阪市のお荷物となった都市型複合遊園地の中にあるミニシネコン(?)とも言うべきシネフェスタ4へ・・・

(あらすじ)

張り込み明けの刑事ジャック(ブルース・ウィリス)は、仮釈放中に悪事を犯した囚人エディ(モス・デフ)を16ブロック先の裁判所まで護送し、証言させることに。
しかし、その途中、何者かに襲撃された2人は近くのバーに身を潜め、応援を待つことになる。
やがて、ジャックの元相棒フランク(デヴィッド・モース)が現れるが……。

16ブロックという短い区間の護送中に襲撃されると言う物語で、ちなみに広告によると16ブロックはどれぐらいの区間と言うと大阪で例えると梅田~淀屋橋の間らしいです。
そう言われると何となく雰囲気がつかめそうで、この広告の説明は良く出来てますね~
東京では東京のどこかの区間を例に書いてるんでしょうけどね。
たしかに短い区間での物語ですが、ただアメリカの土地勘がよくわからないせいもあって、劇中はそんな短い区間のドラマって感じがしませんでしたね。
証人を裁判所へ護送する設定といい、それを阻止しょうとするのが証言されると困る汚職警官だったりと目新しい事はそんなに無いだけに16ブロックの距離感があまり感じなかったのが残念でした。
それと証人役のモス・デフの声が何とも耳障りな感じもマイナスだったかな~

でもしょぼくれた刑事が板に付いてきた感のあるブルース・ウィルスとお約束的な汚職警官デヴィッド・モースの2人のキャラはこれまた目新しくないけど、ピッタリ役柄にハマッていて良かったんではないでしょうか?
それぞれ知恵を振り絞っての裏の裏をかく頭脳戦も見応えありましたし、バスジャックしての銃撃戦は懐かしいクリント・イーストウッドの「ガントレット」を思い出しましたよ。

何ともホンワカさせてくれるラストシーンも後味良くて好きですよ。
スタンダードな出来の作品だけど、大きく期待しなければ結構面白い作品であります



★★★ 2006.10.26(木) 動物園前シネフェスタ4 シネマ4 18:45 中央座席付近



No.104 「ファイナル・デッドコースター 」 (2006年 米 93分 シネスコ)

2006-10-29 23:08:47 | 2006年劇場鑑賞
監督 ジェームズ・ウォン
出演 メアリー・エリザベス・ウィンステッド
    ライアン・メリマン
    クリスタル・ロウ



「ファイナル・デスティネーション」「デッドコースター」に続くシリーズ第3弾。
今回の邦題は1作目と2作目のタイトルを掛け合わした様な安易なタイトル「ファイナル・デッドコースター」・・・初めて聞いたときは笑ったな・・・
しかし本編はまさに邦題がピッタリのような物語でビックリ!
1作目では旅客機墜落事故から、2作目は交通事故から偶然逃れた人々がその後に不可解な死に方をしていく映画だったが今回は邦題にあるようにジェットコースターの脱線事故から逃れた若者たちが死神のえじきになる!

(あらすじ)

ウェンディ(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)は、高校の卒業イベントでアミューズメント・パークを訪れた。ジェットコースターに乗り込んだ彼女は、乗っているジェットコースターが事故でクラッシュする予知夢を見てパニックになる。隣に座っていた友人のケヴィン(ライアン・メリマン)とともに乗車を拒否した後、実際に事故が起きて乗客全員が死亡した。

今回も1作目から続く「風が吹いたら桶屋が儲かる」式の{死神}による惨殺シーンは健在で、むしろ残虐度はますますパワーアップといったところ。
スプラッターファンには応えれないものになっております。
日焼けマシンで{火葬}されてしまうバカ娘2人組を筆頭に、後頭部を釘刺しされるものやスポーツジムのマシンで頭部を粉砕される奴がいたりと人体損壊描写が思う存分スクリーンに焼き付けられています。

冒頭のジェットコースターのシーンからして見せ場ですね~
ヒロインのウェンディが予知するジェットコースターの事故の場面は、実際ジェットコースターに乗ってたら一度は想像しそうな悲惨な情景で現実に起こっても不思議ではないかも?と思いましたね(いろんな要因が重なるんだけど)

このシリーズは毎回思うんですが、偶然の事故死にしては派手で不自然すぎるし、かと言って目に見えて悪魔や怪物が出る訳でもも無い・・・
これは死神に取憑かれた者たちや、あるいは劇場で見てる観客でさえにも目に見えない{死神}というものに事故死のように人々が殺されていく様を残酷描写で不自然でありながらもリアルに描いた怪作だと思います。
このアイディアは結構面白いと思いますね~いくらでもシリーズが作れそうです(マンネリ覚悟で)

看板が倒れて当りそうになったり、車を運転してたら前の車と当りそうにになったり、または脚立に乗ってたら危うく足を踏み外して落ちそうになったり・・・普段の我々の生活のシチュエーションにも{死神}は関与してるかも???
そんなこともついつい想像してしまいましたね~



★★★ 2006.10.26(木) MOVIX堺 シアター7 15:30 H-18

No.103 「地下鉄(メトロ)に乗って」 (2006年 日本 121分 シネスコ)

2006-10-29 22:05:49 | 2006年劇場鑑賞
監督 篠原哲雄
出演 堤真一
    岡本綾
    大沢たかお



この日は大阪でマライア・キャリーのコンサートが大阪城ホールでありまして、このコンサートに行くのですが、その前に映画を一本・・・と思って時間の合いそうな作品を探すと当初行く予定のなかった「地下鉄(メトロ)に乗って」が時間的に都合よさそうなので見に行ってきました。

最近、日本映画でノスタルジックな映画が増えてきたような気がします。
「ALWAYS 三丁目の夕日」同様にこの作品も昭和30年代の東京の風情が出てきます。
しかも今回はタイムスリップていう形で昭和の戦後の混乱期や高度成長期の時代表現されていきます。

(あらすじ)

衣料品の営業マンの長谷部(堤真一)は地下鉄の駅で父(大沢たかお)が倒れたという伝言を聞く。彼は地下道を歩きながら、暴君の父と口論して家を飛び出し、帰らぬ人となった兄のことを思い出していた。そのとき、彼の前を亡き兄に似た人影がよぎる。必死で追いかけて行くとそこはオリンピック景気に沸く昭和39年の東京だった。

若き日の父親とタイムスリップして出会うというストーリーは有名なところでは「バック・トゥ・ザ・フューチャー」が挙げられますが、香港映画でも「月夜の願い」という佳作もあり、そんなに珍しい設定でもないように思いますけど、この映画は色んな時代にタイムスリップして、色んな時代のその時の父親と出会います。
この父親を演じる大沢たかおがなかなかの演技を見せていて印象的でしたね。
この人はホント芝居が上手くなったと思いますね~ イメージ的には優しいイイ人的な感じがあるんですが、チンピラもどきの役柄も実に自然に演じてると思います。

父親の愛人との恋、そして息子である堤演じる主人公の岡本綾との不倫・・・時空を挟んだ二つの恋が描かれるが、その中で感じる父親の知られざる若き姿と深い愛情。
この映画を見て親が若い時にどんな人生を歩み、どんな恋をしてどんな生活していたのか・・・知られざる親の姿を見るってことは、また違った親子の絆が生まれるような気がしますね。

しかしこの映画のクライマックスはある意味衝撃的な展開になるんですが、正直、この{怪行動}は理解に苦しみましたね・・・どんな事態になるかは是非劇場で御覧を・・・
タイムストリップ物では幾つかのルールがあるとすればこれはヤッテはいけないでしょう~



★★★ 2006.10.25(水) 動物園前シネフェスタ4 シネマ2 16:05 5列目中央

No.102 「ワールド・トレード・センター」 (2006年 米 129分 ビスタ)

2006-10-22 01:43:23 | 2006年劇場鑑賞
監督 オリヴァー・ストーン
出演 ニコラス・ケイジ
    マイケル・ペーニャ
    マギー・ギレンホール



今年の夏に公開された「ユナイテッド93」はその想像とは思えないほどの臨場感溢れる描写と迫力で凄まじい印象を持ったもんでした。
それもやはりまだまだ記憶に新しい9.11同時多発テロを扱った作品て事が大きいと思います。

そしてまた9.11をテーマにした映画が作られ、ハリウッド大作として公開されたのが「ワールド・トレード・センター」です。

(あらすじ)

2001年9月11日、港湾警察署のベテラン巡査部長ジョン・マクローリン(ニコラス・ケイジ)と署員のウイル・ヒメノ(マイケル・ペーニャ)らは、同時多発テロの被害を受けたワールド・トレード・センターへ駆けつけた。マクローリンとヒメノら5人はビルの中に入って人々を誘導するが、崩落によって内部に閉じ込められてしまう。

何気ない{日常の朝}から始るこの作品、夜が開け、静かに目覚め、いつもの様に出勤していく巡査部長ジョン・マクローリンの姿をカメラが追うが、いつもの静かな朝が一転して地獄のような朝に変わっていく・・・スクリーンの中で一機目の旅客機がWTCに激突するまでを淡々としたテンポで見せるオープニングから衝撃的ですね。

燃えあがるタワーの下に集まる消防隊や警察官の頭上から降り注ぐ紙の雨と、ゴ~という音が遙上の激突地点から聞こえてくるサマは凄い臨場感がありますね。
実際も多分現場の下ではあんな凄い音が上から聞こえてきたんでしょうね。
それだけでも怖くなりましたよ。

この映画はオリヴァー・ストーン監督にしては政治的や社会的なメッセージもなく、テロリストについてどうのこうの言う訳でもない。
そこに描かれるのは災害で犠牲となり、生きるために苦しみの中でもがく人間の姿と、その家族たちの悲痛な姿。
世界中を震撼させた凶悪なテロを2人の人間とその2つの家族に凝縮させた感がありますね。

生き埋めになりながら、諦めずひたすら{生}への執着を見せる2人の警察官の姿は{使命感}とか{勇気}と言ったものより、ただ生きて此処から出たい・・・そんな生身の人間の壮絶な姿に写りましたね。
またその彼らの安否を心配する家族たちのヤキモキする姿は実にドキュメント的で当自者たち以上に心労があったんでしょうね。
ビル崩壊という大掛かりな題材がありながら、敢えて派手な爆発シーンなどは見せず人間にカメラを向ける事でそれらを表現してしまう・・・それでも充分あの同時多発テロの恐ろしさをまざまざと見せつけられましたよ。

ニコラス・ケイジとマイケル・ペーニャの2人は見事に実在の2人を演じてたのではないでしょうか(実物はしりませんが・・・)
ニコラス・ケイジ などは映画の大半は暗闇の地中の中で身動きできないという珍しいシチュエーションで、これでアカデミーなど取ったらたいしたもんですね~

CGにより再現されたグランド・ゼロの風景の凄まじさはアメリカ人たちにも大きな衝撃だったでしょうね~
見るほうも衝撃的なら作った方も衝撃的だったでしょうね・・・

具体的に衝突シーンもなければ、派手なビル崩壊シーンも出てこないけど、それでも充分に事件の悲惨さが伝わりましたね。



★★★★ 2006.10.19(木) TOHOシネマズなんば スクリーン1 18:40 K-26

No.101 「ブラック・ダリア」 (2006年 米 121分 シネスコ)

2006-10-21 01:10:31 | 2006年劇場鑑賞
監督 ブライアン・デ・パルマ
出演 ジョシュ・ハートネット
    アーロン・エッカート
    スカーレット・ヨハンソン



私の好きな映画監督を挙げるとするなら、アルフレッド・ヒッチコック、ダリオ・アルジェント、そしてブライアン・デ・パルマをいつも挙げます。
この3人に共通するのは一つはサスペンス映画を得意とする巨匠である事と、その独特の感性からくる映像ですね。
特に変幻自在なカメラワークや凝った構図はいつもながら感心させられますが、特にこのブライアン・デ・パルマ監督はストーリーよりも映像の方が印象に残ったりすることもしばしばありますが、分割画面や数分間に及ぶロングショットや一人称カメラなどなどトリッキーなテクニックを毎回駆使してサスペンスを盛り上げてくれます。

またヒッチコックの影響を受けてるだけに「殺しのドレス」や「ボディ・ダブル」などの傑作はヒッチコックへのオマージュ的な要素が多く感じられます。
そして今回の「ブラック・ダリア」はいつものようなオリジナル脚本ではなくジェイムズ・エルロイの原作を元に作られジョシュ・フリードマン の脚本での作品。
題材的には良いが、果たしてデ・パルマらしさがどこまで出てくるのか・・・それが私なりの鑑賞のポイントでした。

(あらすじ)

1947年、LA市内の空き地で、女性が腰部分を切断された惨殺死体で発見される事件が発生。その女性、エリザベス・ショート(ミア・カーシュナー)はハリウッドで女優になる夢を見ながら哀れな最期を遂げたのだと判明する。LA市警の刑事、バッキー(ジョシュ・ハートネット)とリー(アーロン・エッカート)はその捜査にあたるが……。

「もしヒッチコックがフィルムノワールな映画を撮ったらこんな感じ?」と思ってしまいましたね。
特に前半の感じはヒッチコックの作品を見てるような感じでスカーレット・ヨハンソンなどは昔ならイングリット・バーグマンが演じてたんやろうな~と思って見ていました。
サスペンス映画としてはさすがブライアン・デ・パルマ監督らしい演出と御馴染みの彼らしい華麗なカメラテクニックが見るものを引きつけてくれます(好きな人は好きなんだがね・・・)
俯瞰からカメラがグ~と降りてきて、気が付けば逆に下から見上げてるようなショットだったり、人物の周りをカメラがグルグル回るのも健在!(これは「ボディ・ダブル」でも効果的に使ってた・・・元はヒッチの「めまい」だけど)
階段のシーンでの俯瞰からのカットは「めまい」を思わすし、ある殺人シーンでは犠牲者となる人物の後ろに紐を持った殺人者が壁に写ったシルエットで一瞬写ったり、(その殺人シーンも直接見せず壁に写る影で表現・・・これもヒッチの手やな)

好きな者には彼らしい映像表現が随所に詰まっていて、なかなか楽しめるんだが、ただデートムービーとして何気なく見に来た若い人たちから見ると特に前半は間延びがしてテンポがユルイめなのがどうかな~?
昔ながらのスタイルの表現でフィルムノワールな犯罪の世界を演出してるが、合うか合わないか好みが分かれるでしょうね~
正直、今の感覚で行けばもう少しテンポがあってもいいかな~と思いますね。
映像的にうまい!と思わせるとこもあり、地味なクラシックな犯罪サスペンスって感じで私は面白くみれたけどね。
最初の監督候補がデビット・フィンチャーだったらしいけど、もし彼が撮ってたらかなり違うサイコサスペンスになったことでしょうね(今ならこちらの方がウケがいいだろうな~)

また殺されたダリアに良く似た女が登場し、主人公を惑わせてしまうのはヒッチコックの「めまい」やデ・パルマ監督自身の「ボディ・ダブル」を彷彿させてます。
そういう意味でもこの「ブラック・ダリア」はブライアン・デ・パルマ監督ならではの題材だったかも知れないですね。



★★★ 2006.10.19(木) TOHOシネマズなんば スクリーン7 16;00 E-22