黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『狐火の家』貴志祐介(角川書店)

2012-06-15 | 読了本(小説、エッセイ等)
場所は長野県荒神村。中学3年生・西野愛美が、自宅で殺害される事件が発生した。発見したのは、出先から帰宅した父・真之であった。発見当時、唯一開いていた一階の窓の外にも足跡はなく、家はほぼ密室状態にあり、さらに知人の遠藤がやってきたのを機に通報するまで家にいたことから、警察から容疑を向けられてしまう。
たまたま軽井沢に私用で遊びに来ていた弁護士・青砥純子は、同僚の今村の頼みで、真之の弁護を引き受けることに。
どうやら犯人は西野家に隠されている金のインゴットを狙って侵入したらしかった……“狐火の家”、
市役所に勤める男・古溝俊樹から、死んだ友人の桑島が遺したペットについて相談を受けた純子。彼曰く“ジョディ”と“メグ”は譲ってもらう約束をしており、“二コール”は自分のもの。しかし桑島の妻・美香は、それらを処分してしまうつもりであるらしい。
人の話を聞かず自分の主張ばかりをまくし立てる古溝に対し、とうとうペットの種類すら訊けなかった純子。猫だと推測し、動物愛護法が適用されると踏んで話を進めていたのだが、実は毒蜘蛛であった。
蜘蛛の飼育の為に一室を借りていた桑島は、毒蜘蛛に噛まれて亡くなったという。その死の状況に不審を抱いた純子は……“黒い牙”、
鴻野刑事から、事件に対する意見を求められ、ホテルの一室に呼び出された榎本径。そこはプロ棋士五段・竹脇伸平が刺殺された現場。発見当時、現場のドアにはチェーンが掛かっているという不可解な密室状態であった。
そんな中、事情聴取の為呼び出されていた、竹脇の恋人であったという棋士・来栖奈穂子に出会う。
事件について調査を始めた榎本は、恨みを買いやすい性格だったらしい竹脇を殺す動機がある者たちから話を聞くが、生前、竹脇が純子のところへ何かを相談していたと知り……“盤端の迷宮”、
かつて関わった事件で知り合った元秘書…現在は劇団『土性骨』の劇団員となっている…松本さやかから、事件の容疑者にされるかもしれないと相談を受けた純子。
その事件は彼女が所属する劇団の座長・ヘクター釜千代が、一升瓶で殺害された事件。その時にアリバイがなかったのは、三人……さやかの他、同じ劇団に所属する力八噸と飛鳥寺鳳也。他の劇団員の意見では満場一致で、飛鳥寺が犯人。
しかしヘクターが番犬として飼っていた呑龍号(スピッツ)の存在が壁となっていて……“犬のみぞ知る Dog Knows”の4編収録の連作短編。

シリーズ第2弾。
シリーズを、何だか順序バラバラで読んでましたが、ようやく補完(笑)。

<12/6/14,15>