黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『雪と珊瑚と』梨木香歩(角川書店)

2012-06-21 | 読了本(小説、エッセイ等)
家庭の愛情に恵まれずに育った珊瑚は、二十歳で結婚。娘・雪を授かるが、一年あまりで離婚することに。やがて貯金も底をつき、働かなければと思いたつも、七ヶ月になる雪を預けるにも保育園も託児所も空がなく、途方に暮れていたところで、赤ちゃんを預かるという一枚の貼り紙を見つける。
その門をくぐり出会った年配の女性・くららに雪を預け、以前働いていたパン屋「たぬきばやし」で、再び働き始めた珊瑚。
くららとの交わりやパン屋の客、周囲の人々との関わりの中で、食の大切さに関心を持った珊瑚は、惣菜カフェを開業しようと決意する……

若いシングルマザーの珊瑚が周囲の力を借りながら、カフェを営んでいくお話。
本人の考えの甘さや、展開のうまくいき過ぎ感が気になるところですが(だからといって困難ばかりなのは、ちょっと嫌なんですけどね…)、ちゃんとそれを戒める要素も盛り込みつつ、魅力的な作品になってます。
それに何といっても、くららさんの作る料理がとても美味しそう♪
いろいろ片付いていない部分もあり、まだ続きそうな気配…。

<12/6/20,21>