黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『くちびるに歌を』中田永一(小学館)

2011-12-28 | 読了本(小説、エッセイ等)
長崎・五島列島。中学校の合唱部の顧問であった松山ハルコが出産と育児の為、一年間休職することに。代わりにやってきたのは、ハルコの同級生だったという柏木。元神童で自称ニートの美人な彼女を目当てに、これまで女子ばかりだった合唱部に男子生徒…三年の向井ケイスケと三田村リクらがやってきた。そんな様子を男子嫌いの仲村ナズナは、苦々しく思う。
自閉症の兄・アキオを持つ桑原サトルは、影の薄い男子。これまで兄の世話をする為に、部活動をせずにいたのだが、密かに思いを寄せる長谷川コトミのいる合唱部に、ひょんなことから入部することになってしまう。
NHK全国学校音楽コンクール(Nコン)の中学校の部の、今年の課題曲は『手紙~拝啓十五の君へ~』。
その内容を理解してもらう為、ハルコから未来の自分あてに手紙を書くという課題が出される。
皆で練習に励むことになったのだが……

五島の中学校の合唱部を舞台にした青春モノ。ナズナとサトルの視点で描かれています。
ハルコ先生が実は命の危険を伴う出産だったり、それぞれにいろんな悩みを抱えたり、といった部分を未来への手紙というモチーフを使いつつ、うまく描かれています。

<11/12/28>