黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『月蝕島の魔物』田中芳樹(東京創元社)

2011-12-27 | 読了本(小説、エッセイ等)
1857年、ヴィクトリア朝のイギリス。
スコットランドの近海、ヘブリジーズ諸島の一つである月蝕島の近くで、氷山に閉じ込められた謎の帆船が発見され、話題になっていた。スペインで行方不明となっていた、無敵艦隊のうちの一隻であるらしいという。
一方、クリミア戦争から奇跡的に帰還を果たしたエドモンド・ニーダムは、唯一の肉親である姪メープル・コンウェイとともに会員制貸本屋<ミューザー良書倶楽部>で働くことになった。
社長に命じられ、文豪ディケンズと、彼の元に滞在を続けるデンマークの童話作家アンデルセンの世話をすることになったふたり。
彼らに振り回される日々をおくるニーダムたちだったが、さらにディケンズが件の船を見に行くと言い出して……

YA向怪奇冒険譚。実在した歴史上の人物や史実を織り交ぜつつ書かれているのは、ここから興味を持って調べてみよう、という子供たちの意欲を起こさせようという意図なのかも。
それぞれのキャラクタは個性的で楽しいのですが、タイトルの魔物の存在が、だいぶとってつけた感じになってるので(最後の40~50ページあたりに、いきなり登場って;)、ちょっと残念;

<11/12/26,27>