黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『スメラギの国』朱川湊人(文藝春秋)

2008-04-29 | 読了本(小説、エッセイ等)
大手事務機メーカーに勤める26歳の営業マン・香坂志郎は、近い将来、恋人・麗子と一緒に暮らすつもりで、郊外のF市神音町にある新築のアパートへ引っ越した。アパートの大家を訪ねると、アパート前にある空き地のところに近づかないこと、白い猫を見かけてもかまわないように、という奇妙な忠告を受ける。
その引っ越しの当日、新居のベランダにやってきたアカトラの野良猫にジンゴロー、そしてその後に現れた灰色のキジトラ猫にヨアヒムと名づけ、最初は客分として扱っていたものの、結局世話をしていた志郎は、ある日、三叉の槍のような模様を額にもつ、美しい白猫の親子を見つけ、親猫に“スメラギ”、子猫に“プリンス”と名づける。
そんな中、同僚・仲本から車を安く手に入れた志郎は、許可を取り借りた空き地に車を駐車しようとしたところで、プリンスを轢いてしまう。それを境に、街中の猫たちが彼に敵意をむき出しに襲いかかり……

猫を轢いてしまったことから、特別な力を持つ猫を中心とする猫集団から攻撃を受けることになった男の話。ホラー?
厚めな割には、あっという間に読めてしまう勢いがありましたが、猫好きなので、読んでてかなり辛い作品でした;(すごく痛々しいので…)

<08/4/29>