Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

その記者はコンピューター

2006-08-28 18:55:52 | Thinkings
 日々投函される新聞。報道されるテレビやラジオのニュース。刻々と更新されるニュースサイト。これらで使われている記事は、出来事を元にそれぞれのメディアに適した形の記事を作成、編集され、読者や視聴者の元に届けられます。

 この「記事の作成や編集」という仕事はもちろん人間がやる仕事です。「ある情報を元に記事を構築する」というクリエイティブな仕事はやはり人間がやってこそ。と言うより、自然言語処理が関わってくるため、機械にやらせるのは難しいんですよね。
 しかしながら、機械化の波はこんな所まで押し寄せてきた、という驚くべき見出しが飛び込んできました。

人間の記者は不要?--記事をコンピュータで生成する米金融データ会社 CNET Japan

 決算発表を迅速に記事にして提供するという要望に応えるために、Thomson Financialはロボットの記者を導入していたことが明らかになった。

-中略-

 コンピュータは、企業の四半期における業績を判定するために、直近の四半期の財務指標を過去のものと自動的に比較する。さらに、Thomson FinancialがFinancial Times紙に語ったところによれば、コンピュータは、人間に比べて間違いがはるかに少ないという。


 機械が!機械がオラ達の仕事を奪ってゆく!

 とお約束のフレーズを置いたところで。
 金融データなどテンプレート要素の強い記事の場合は、確かに機械に任せてしまっても十分だと思います。それに加えて、膨大な数のある企業の決算結果と、その過去のデータを参照し、判断材料たり得る記事を作るなど、人間の手でやると大変に時間のかかる作業です。そこに個人の主観などは入る余地はなく、逆に人間の手でやった場合ケアレスミスが混入する可能性があるなど、かなり機械向けの仕事です。
 そういう意味では非常に適任、と言いますか、それほど騒ぐことなのかなあと思いますけれど。

 よく思い出してみると、一般的なニュースの9割くらいはテンプレートで対応できそうですね・・・例えば火事や車の事故、お悔やみ、天気予報・・・もしかしたら今後、ごくありふれたニュースに対しては、自動生成プログラムが活躍することになるかもしれませんね。
 ・・・などと言っていて気づいたんですが、その自動生成プログラムにパラメーターを打ち込む時間で、放送原稿が書けそうですね。特殊な分野をのぞいて、やっぱり記事を書くのは人間の仕事であり続けるのではないでしょうか。


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