マイクロソフトからIE10のプラットフォームプレビューが公開されました。IE9の正式リリースが発表されて間もなく・・・日本に至っては、震災の関係でIE9の正式リリースすらされていないという、なんとも早い段階でのリリースです。
「IE10のデモをやっていたWindowsが実はARMで動いていた」なんていう、かなり衝撃のサプライズもあったりしましたが、メインであるIEの今後については「業界標準+HTML 5への対応強化」です。OSパブリッシャーらしく、IE9がグラフィック以外の要素についても直接ハードウェアを直接叩ける仕様になっていることで、他社のブラウザとはひと味違うパフォーマンスを出せることをメリットとして、それを扱うためのHTML 5への対応をより強化していくと言う事らしいです。
ところで、HTML 5は良いとして、マイクロソフトが力を入れているSilverlightはどうなってしまったんでしょうか?
それらを紹介する記事の中に面白い考察を見つけましたので、ここで引用します。
Internet Explorer 10のプラットフォーム・プレビューが公開 PC Watch
例えばFlashを使っているようなインターネット広告を、Silverlightで置き換えようという意図はなく、それはHTML5の仕事。WebメールサービスをリッチにしたいだけならばHTML5を使えばいいが、社内メールならばSilverlightがいいだろう。セキュアな情報にアクセスするアプリケーションをHTML5で作ってしまうと、ソースコードを簡単に覗けてしまう。そうした部分はSilverlightを使う方がいい。
なるほど、オープンなHTML 5は公の場で、Silverlightはそれ以外で、とうまく使い分けることで、より広範なウェブサービスに対応できる様にする意図があるようです。このあたりはオープン路線を取るFirefoxやChromeの発するメッセージとは明確に異なる点です。
マイクロソフトにとってはブラウザの速度競争も大切ですが、やはり一番は企業顧客に対する配慮が大事ということでしょうか。
オープン路線が主流といえる今日のウェブにおいて、こういう「使い分け」が出来ると言うのは、やはり重要だとおもいますよ。