傾国 もうひとつの楊貴妃伝 作:中路 啓太
傾城傾国、いずれとも呼ばれる
かの楊貴妃の話を扱った小説でありました
私としては、初楊貴妃なので、これが主軸になってしまうんだが
多分、スタンダードなつくりだったんでなかろうか
そう感じるところであります
主人公は、楊貴妃ではなく、ある宦官で
その男が妙な道士と出会い、その導きによって
宮中で出世し、やがて楊貴妃を皇帝に差し出すこととなると
まぁ、そういうお話でありました
政治臭い話や、戦略謀略なんてものは出てこずに
ただただ、高級官僚として生きていた宦官の話ながらも
なかなかに面白く、中国史ものというよりは
男と女の機微を扱ったような内容で、
静かに楽しめた一冊でありました
ともかく、楊貴妃という頭は弱いが可愛らしい娘が
皇帝に寵愛されて、それによって国が傾いていくと
まさに、傾国の字そのままの転落でありましたが
栄華を極めたものが、何か倦んで行くという様は
リアルといっていいのか、わかる気がすると
何かに飽きてしまう、どうでもよくなるというものについて
考えさせられたのでありました
それとは別に、ただ生きているのに必死な宦官が
哀れのような、わかっているようで何もわかっていなかったようなと
こういうのが人生っぽいなぁと
なんだか感心しきりだったのであります
人間に上下があるかなしか
それはよくわからないが、思うところのレベルに差があるのは確かで
それを理解したり、共感したり、できないものも
多々あるのだろうなと思わされて
ある種の滅びは仕方の無い憐憫なのかもと
感情で片付けてしまいたくなるような
そこが、文章、文学として面白いのだろうかなと
かっこいいことを思い知らされたりしたのでありましたとさ
いい小説だったと思うのであります
とにかく、これで唐という国、時代のことが
だいぶわかった気がするので、まためでたいのであった
次は隋か、宋のあたりを調べたいところ
傾城傾国、いずれとも呼ばれる
かの楊貴妃の話を扱った小説でありました
私としては、初楊貴妃なので、これが主軸になってしまうんだが
多分、スタンダードなつくりだったんでなかろうか
そう感じるところであります
主人公は、楊貴妃ではなく、ある宦官で
その男が妙な道士と出会い、その導きによって
宮中で出世し、やがて楊貴妃を皇帝に差し出すこととなると
まぁ、そういうお話でありました
政治臭い話や、戦略謀略なんてものは出てこずに
ただただ、高級官僚として生きていた宦官の話ながらも
なかなかに面白く、中国史ものというよりは
男と女の機微を扱ったような内容で、
静かに楽しめた一冊でありました
ともかく、楊貴妃という頭は弱いが可愛らしい娘が
皇帝に寵愛されて、それによって国が傾いていくと
まさに、傾国の字そのままの転落でありましたが
栄華を極めたものが、何か倦んで行くという様は
リアルといっていいのか、わかる気がすると
何かに飽きてしまう、どうでもよくなるというものについて
考えさせられたのでありました
それとは別に、ただ生きているのに必死な宦官が
哀れのような、わかっているようで何もわかっていなかったようなと
こういうのが人生っぽいなぁと
なんだか感心しきりだったのであります
人間に上下があるかなしか
それはよくわからないが、思うところのレベルに差があるのは確かで
それを理解したり、共感したり、できないものも
多々あるのだろうなと思わされて
ある種の滅びは仕方の無い憐憫なのかもと
感情で片付けてしまいたくなるような
そこが、文章、文学として面白いのだろうかなと
かっこいいことを思い知らされたりしたのでありましたとさ
いい小説だったと思うのであります
とにかく、これで唐という国、時代のことが
だいぶわかった気がするので、まためでたいのであった
次は隋か、宋のあたりを調べたいところ